メドヴェーデフ・シュポンホイアー・カルニク震度階級

メドヴェーデフ・シュポンホイアー・カルニク震度階級(メドヴェーデフ・シュポンホイアー・カルニクしんどかいきゅう、: Medvedev-Sponheuer-Karnik scale)とは、ある地点における地震の程度を表現する指標。MSK震度階級と略されることが多い。1964年[1]に成立し、ロシアなどのCIS諸国や、東欧諸国イスラエルインドなどで使用されている。

震度階級表

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ローマ数字のIからXIIの12段階に分けられる[2]

震度階級 揺れによる影響 加速度
I 無感 人体感覚の限界以下。地震計のみに検知。 12gal以下
II ほとんど感じない 高い建物の上層階におり、静止している人が揺れを感じる。
III 一部の人にわかる 室内で少数の人間に感知される。
IV 大部分の人にわかる 室内の大部分の人に、野外の少数の人に感知される。容器の液体がかすかに震える。怖がる人はいない。
V 目を覚ます 室内のすべての人に、野外の多くの人に感知される。眠っている人の多くは目を覚ます。不安定な物体は転倒したり移動することがある。 12 - 25gal
VI 恐怖 室内でも野外でもほぼすべての人に感知される。少数の人は平衡を失う。少数例として本棚から本が滑り落ちる。 25 - 50gal
VII 一部の建物に被害 多くの人は立っていることが難しい。自動車を運転している人にも感知される。水面に波が生ずる。 50 - 100gal
VIII 一部の建物に破壊 恐怖と恐慌。重い家具が動き、一部は転倒する。墓石は転倒し、石壁は崩れる。地面に数cm幅のひびがはいる。 94 - 202gal
IX 建物一般に被害 一般に恐慌状態。家具に相当の被害。一部の鉄道レールが曲がり、道路に被害。 100 - 200gal
X 建物一般に破壊 ダムや堤防にも致命的な被害。アスファルトの道路が波打つ。 400 - 800gal
XI 大災害 頑丈な構造物に重大な被害。道路は役に立たなくなる。埋設管は破壊される。多くの地すべりや山崩れが起こる。 800gal以上
XII 景色が変わる 地上・地下すべての構造物が大被害を受けるか破壊される。地表面は全く変わる。

MSK震度階級と気象庁震度階級の比較

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1967年から1970年に、日本の106の気象官署でMSK震度階級と気象庁震度階級の同時観測が行われた。その観測結果から気象庁震度階級は低震度に適し、MSK震度階級は高震度に適していることが分かった。この研究において、気象庁震度階級の震度JをMSK震度階級の震度Mになおす式は、Jが3までの低震度のときはM=1.5J+1.5、高震度のときはM=1.5J+0.75と求められた[3]

脚注

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  1. ^ 資料によっては1963年とも。
  2. ^ 震度の歴史と求め方[リンク切れ]を参考に作成。
  3. ^ 広野卓蔵、佐藤馨「MSK震度と気象庁震度の比較」(PDF)『気象研究所研究報告』第22巻、気象庁気象研究所、1971年、177-193頁、 オリジナルの2013年3月20日時点におけるアーカイブ。 

関連項目

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