ムーミン谷のなかまたち
『ムーミン谷のなかまたち』(原題:Moominvalley)は、トーベ・ヤンソンとラルス・ヤンソンのムーミン・シリーズを原作とする、フィンランドとイギリスの共同制作によるテレビアニメ作品。日本ではシーズン1が2019年4月4日から、シーズン2が2020年1月9日から、NHK BS4Kにて放送[1]。また、2021年11月6日からはシーズン1がNHK Eテレにて放送開始[2]。
ムーミン谷のなかまたち | |
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ジャンル | ファンタジー |
アニメ | |
原作 | トーベ・ヤンソン、ラルス・ヤンソン |
シリーズディレクター | スティーブ・ボックス |
脚本 | スティーブ・ボックス マーク・ハッカビー ニック・オストラー |
音楽 | ペッカ・クーシスト、サムリ・コスミネ |
アニメーション制作 | アニマ |
製作 | ガッツィ・アニメーション、YLE、SKY |
放送局 | NHK BS4K、NHK Eテレ |
放送期間 | シーズン1:2019年4月4日 - 6月27日 シーズン2:2020年1月9日 |
話数 | シーズン1:全13話 シーズン2:全13話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
概要
編集ガッツィ・アニメーション、フィンランド国営放送・YLE、およびイギリスのSkyが共同で制作する。監督は『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』のスティーブ・ボックスが務める。アニメーション制作を担当するスタジオは、フィンランドのアニマである[3]。YLE制作のテレビ番組としては過去最高額となる2000万ユーロ(約25億円)の制作費が掛けられた[4][5]。
本作は2Dの手書きの風合いと3Dを融合させた映像表現を使用している。この手法についてプロデューサーのジョン・ウーリーは、『かぐや姫の物語』の伝統的な手書きアニメーションの技法や、手書きアニメーションと3Dアニメーションを融合させたディズニーの短編『紙ひこうき』からインスピレーションを受けたと述べている[6]。
制作に先立ちガッツィ・アニメーションは、2D/3Dアニメーション技術の開発やキャラクターデザイン、キャラクターリギングなどのビジュアル開発費用を賄うために、インディーゴーゴーにおいてクラウドファンディングを実施した。その結果、2017年3月8日から4月21日までの期間で、3701人の支援者から目標額の20万ドルを超えるおよそ25万ドルの資金が集まった[7][8]。
ムーが歌うテーマ曲に加えて、北欧やヨーロッパで活躍するアーティストたちが各エピソードに一曲ずつ、その回のテーマに合ったオリジナル楽曲を提供する[9][10]。
あらすじ
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登場人物
編集- ムーミントロール
- 声 - 寺島惇太(英語:タロン・エジャトン[12] / フィンランド語:Joonas Nordman[12] / フィンランド・スウェーデン語:Christoffer Strandberg[12])
- 本作の主人公。好奇心が強くて冒険好き。独りぼっちになるのが苦手。
- ムーミンママ
- 声 - 井上喜久子(英語:ロザムンド・パイク[12] / フィンランド語:Satu Silvo[12] / フィンランド・スウェーデン語:Maria Sid[12])
- ムーミンのママ。冷静で些細なことでは悩まない。一家を支えるママ。
- ムーミンパパ
- 声 - 松本保典(英語:Matt Berry[12] / フィンランド語:Ville Haapasalo[12] / フィンランド・スウェーデン語:Carl-Kristian Rundman[12])
- ムーミンのパパ。冒険好きでムーミン達にアドバイスをするが、妄想癖がある。
- スナフキン
- 声 - 高橋一生(英語:エドヴィン・エンドル[12] / フィンランド語:Olavi Uusivirta[12] / フィンランド・スウェーデン語:Paavo Kerosuo[12])
- 世界中を歩き渡る旅人。ハーモニカと釣りを趣味とする。「禁止」と書かれた看板が嫌い。
- リトルミイ
- 声 - 大谷育江(英語:ベル・パウリー[12] / フィンランド語:Kiti Kokkonen[12] / フィンランド・スウェーデン語:Saga Sarkola[12])
- お転婆娘。とあることをきっかけにムーミン一家の仲間入りとなった。口が悪く怒りっぽいが、親切で怖いもの知らず。
- スノークのおじょうさん
- 声 - 津田美波(英語:Akiya Henry[12] / フィンランド語:Alina Tomnikov[12] / フィンランド・スウェーデン語:Edith Holmström[12])
- 本作のヒロイン。ムーミンのガールフレンド。エネルギッシュが取り柄だが、気分屋の一面もあり、ムーミン達は少々振り回されがち。
- スニフ
- 声 - 落合弘治(英語:ワーウィック・デイヴィス[12] / フィンランド語:Markku Haussila[12] / フィンランド・スウェーデン語:Andreas af Enehielm[12])
- ムーミンの幼馴染で悪友。宝やキラキラしたものに目がない。ムーミンのやることなすことに便乗しやすいが、一方で臆病な一面もある。
- じゃこうねずみ
- 声 - 金光宣明
- フィリフヨンカ
- 声 - 久嶋志帆
- ヘムレン
- 声 - 太田哲治
- ミムラ夫人
- 声 - 石丸有里子
- ティーティ=ウー
- 声 - 河本邦弘
- エンマ
- 声 - 小林優子
- ミーサ
- 声 - 原島梢
- オバケ
- 声 - 津久井教生
- おしゃまさん
- 声 - 山藤桃子
- ニンニ
- 声 - 福緒唯
- 意地悪なヘムレンの叔母さんの家にいた女の子で姿が見えない。終盤でムーミンのある言葉で姿が見えるようになった。
- ブリスク
- 声 - 相馬幸人
- トフト
- 声 - 本間沙智子
- トフスラン
- 声 - 越後屋コースケ
- ビフスラン
- 声 - 猪瀬光博
- 飛行おに
- 声 - 宇垣秀成
スタッフ
編集- 原作 - トーベ&ラルス・ヤンソン
- 原作監修 - ソフィア・ヤンソン
- 脚本 - スティーブ・ボックス、マーク・ハッカビー、ニック・オストラー
- クリエイティブ・ディレクター - マリカ・マカロフ
- シリーズ・ディレクター - スティーブ・ボックス
- 絵コンテ - ナイジェル・デイヴィス
- 演出 - アヴゴスタ・ゾウレリディ、ナイジェル・デイヴィス、ジェイ・グレイス、ダレン・ロビー
- 美術 - サラ・ホールドレン
- 編集 - ポーラ・ディナン
- 音楽 - ペッカ・クーシスト&サムリ・コスミネ
- 音楽監督 - ヴィルピ・イモネン
- 制作担当 - ポーラ・ポヴェダ-ウルティア
- アニメーションプロデューサー - アンティ・ハイカラ、ヤニ・クロネン
- プロデューサー - ルイーズ・ホームズ
- シリーズ・プロデューサー - ジョン・ウーリー
- エグゼクティブ・プロデューサー - マリカ・マカロフ、ルーシー・マーフィー、ヤーモ・ランペラ
- アニメーション制作 - アニマ
- 制作 - ガッツィ・アニメーション
- 共同制作 - YLE、SKY
日本語版
編集- 翻訳 - 髙山美香
- 演出 - 向山宏志
- 音声 - 新井保雄
- プロデューサー - 別府憲治
- 制作統括 - 米村裕子、土橋圭介
主題歌・挿入曲
編集- オープニング曲「ムーミン谷のなかまたちテーマ」
- 歌 - ムー
- 挿入曲
-
- 「スターライト」(第1話)
- 詞・曲 - アルマ・ミエッティネン、マッティ・ミッコラ
- 歌 - アルマ
- 「サマー・デイ」(第1話)
- 詞・曲・歌 - トム・オデール
- 「バック・トゥ・ザ・ケイヴ」(第2話)
- 詞・曲 - デイヴ・パーマー、エド・ハーコート
- 歌 - カーネル・サンズ
- 「ラヴ・ミー・ウィズ・オール・ユア・ハート」(第3話)
- 詞・曲 - カルロス・アルベール・マルティノーリ、カルロス・リグアル、マリオ・リグアル
- 歌 - デリラ・モンタギュー
- 「ホーム・アゲイン」(第4話)
- 詞・曲 - クラーラ・セーデルベリ、ヨハンナ・セーデルベリ
- 歌 - ファースト・エイド・キット
- 「ゼア・イズ・サムシング・イン・ザ・フォレスト」(第5話)
- 詞・曲 - エミリア・トリーニ、アーリッヒ・イェスパース、コーブ・プロスマンス、ジョース・カルワーツ
- 歌 - エミリアナ・トリーニ&ザ・カラリスト・オーケストラ
- 「ホーム」(第6話)
- 詞・曲 - ジョゼフ・サルヴァ、リッチ・クーパー
- 歌 - ジョゼフ・サルヴァ
- 「フリー・スピリット」(第7話)
- 詞・曲 - ジョゼフ・サルヴァ、リッチ・クーパー
- 歌 - ジョゼフ・サルヴァ
- 「カントリー・エア」(第8話)
- 詞・曲 - フランク・リーダー、ポール・リビングストン、ジョン・ダグラス
- 歌 - ソーク
- 「バイ・ユア・サイド」(第9話)
- 詞・曲 - リアム・ラムスデン
- 歌 - メラ
- 「イン・ブルー」(第10話)
- 詞・曲・歌 - デクラン・マッケンナ
- 「ノーザン・ライツ feat. ゴス」(第11話)
- 詞・曲 - カーレン・マリーエ・アーステッド、マッツ・ダムスガード・クリスティアンセン
- 歌 - ムー
- 「レディ・ナウ」(第12話)
- 詞・曲 - ドロシー・ミランダ・クラーク
- 歌 - ドディー
- 「ジ・オーサー」(第13話)
- 詞・曲 - ヨーリ・ショールース、クリステル・スンドベルグ
- 歌 - ルースベルグ
- 「ファースト・デイ・オブ・マイ・ライフ」(第14話)
- 詞・曲 - ヨハネス・ブロテロス、オラヴィ・ウーシタロ、ヨーナス・パルコネン
- 歌 - サム・ヒューバー
- 「ホームシック」(第15話)
- 詞・曲 - ロビン・スキナー
- 歌 - ケイヴタウン
- 「サムシング・ニュー」(第16話)
- 詞・曲 - マリー・ウルヴン・リンハイム
- 歌 - ガール・イン・レッド
- 「メイド・オブ・ストーン」(第17話)
- 詞・曲 - ペトリ・ソメル、ラファエル・エリヴォア
- 歌 - ジェシー・マーキン
- 「チェインジ・イズ・ゴナ・ノウ・マイ・ネーム」(第21話)
- 詞・曲 - アレクサンドル・ヴァルガス・ブレイ
- 歌 - アレックス・ヴァルガス
- 「スタート・アゲイン」(第22話)
- 詞・曲 - ケイリー・ジョンストン、ラス・チャイズム
- 歌 - ボビー
- 「ア・プレイス・トゥ・コール・ホーム」(第23話)
- 詞・曲 - ヤンス・フレドリック・スールベルグ、カール・ヴィクトル・ギュットームセン、エミリア・ホロウ、アレクサンダー・パーヴェリッチ
- 歌 - ヤンス
各話リスト
編集話数 | サブタイトル | 演出 | 絵コンテ | |||||||||||||||||||||
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シーズン1 | ||||||||||||||||||||||||
1 | リトルミイがやってきた | ナイジェル・デイヴィス | ナイジェル・デイヴィス | |||||||||||||||||||||
2 | 春のしらべ | アヴゴスタ・ゾウレリディ | ||||||||||||||||||||||
3 | 世界でいちばん最後の竜 | |||||||||||||||||||||||
4 | エンマの劇場 | |||||||||||||||||||||||
5 | 黄金のしっぽ | ダレン・ロビー | ||||||||||||||||||||||
6 | ニョロニョロの島 | |||||||||||||||||||||||
7 | スナフキンと公園番 | アヴゴスタ・ゾウレリディ | ||||||||||||||||||||||
8 | とてつもなく大きな魚 | ナイジェル・デイヴィス | ||||||||||||||||||||||
9 | モランの夜 | ジェイ・グレイス | ||||||||||||||||||||||
10 | ママ、メイドをやとう | ダレン・ロビー | ||||||||||||||||||||||
11 | こわがりオバケ | ナイジェル・デイヴィス | ||||||||||||||||||||||
12 | 姿の見えない子 | ジェイ・グレイス | ||||||||||||||||||||||
13 | 真冬のご先祖さま | アヴゴスタ・ゾウレリディ | ||||||||||||||||||||||
シーズン2 | ||||||||||||||||||||||||
14 | やっかいな冬 | ナイジェル・デイヴィス | ||||||||||||||||||||||
15 | 火の精 | ジェイ・グレイス | ||||||||||||||||||||||
16 | ムーミンパパとその息子 | アヴゴスタ・ゾウレリディ | ||||||||||||||||||||||
17 | さよならリトルミイ | ダレン・ロビー | ||||||||||||||||||||||
18 | フィリフヨンカさん怪事件 | サラ・バルバス | ||||||||||||||||||||||
19 | 飛行おにの帽子 | |||||||||||||||||||||||
20 | トフスランとビフスラン | アヴゴスタ・ゾウレリディ | ||||||||||||||||||||||
21 | ルビーの王さま | ダレン・ロビー | ||||||||||||||||||||||
22 | お別れのとき | サラ・バルバス | ||||||||||||||||||||||
23 | ムーミンパパの島 | ジェイ・グレイス | ||||||||||||||||||||||
24 | ムーミンママの壁画 | ナイジェル・ディヴィス | ||||||||||||||||||||||
25 | ムーミントロールとうみうま | ダレン・ロビー | ||||||||||||||||||||||
26 | ムーミン谷の十一月 | ダレン・ロビー |
放送局
編集放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [13] | 備考 |
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2019年4月4日 - 6月27日 | 木曜 19:30 - 19:53 | NHK BS4K | 日本全域 | 再放送は翌週木曜9:30、および翌々週日曜10:45から[1] |
2020年1月9日 - | NHK BS4K | 日本全域 | 再放送は翌週水曜0:20、木曜9:30、および翌々週日曜10:45から[1] | |
2021年11月6日 - 2022年3月26日 | 土曜10:30 - 10:55 | NHK Eテレ | 日本全域 | それ以前(2019年8月28日・9月4日[14]・12月31日[15])にも放送実績があるが、レギュラーとしてはこれが初放送[16]。
第9話、第10話は2021年12月31日12:45 - 13:30に、第11話、第12話は2022年1月1日13:00 - 13:45に、第13話、第14話(シーズン2第1話)は1月2日12:50 - 13:35にそれぞれ「NHK 冬休みアニメスペシャル2021-2022」として特別編成で放送[17]。 |
出典
編集- ^ a b c “ムーミン谷のなかまたち MOOMINVALLEY | NHKアニメワールド”. 2019年4月6日閲覧。
- ^ 日本放送協会『アニメ ムーミン谷のなかまたち』 。2021年11月6日閲覧。
- ^ “MOOMINVALLEY tv-series: the appointed animation studio succeeded in bringing Moomintroll to life - Moomin : Moomin” (英語). 2019年4月6日閲覧。
- ^ “Finland’s most expensive TV show: New Moominvalley series | Yle Uutiset | yle.fi” (英語). 2019年4月6日閲覧。
- ^ “(140)新アニメシリーズと遺伝子 - ムーミン公式サイト”. 2019年4月6日閲覧。
- ^ “Inspiration behind the technique used in the new Moomin tv series - Moomin : Moomin” (英語). 2019年4月6日閲覧。
- ^ “MOOMIN | Indiegogo”. 2019年4月6日閲覧。
- ^ “Indiegogo contributors to the Moominvalley TV series campaign - Moomin : Moomin”. 2019年4月6日閲覧。
- ^ “ディスコグラフィ | | ソニーミュージック オフィシャルサイト”. 2019年4月6日閲覧。
- ^ “Moominvalley soundtrack lineup revealed: Tom Odell, MØ, First Aid Kid, Alma featured : Moomin” (英語). 2019年4月6日閲覧。
- ^ “第14回声優アワード 受賞者”. 声優アワード 2024年7月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u “VOICE CAST | Gutsy Animations”. 2019年4月6日閲覧。
- ^ テレビ放送対象地域の出典:
- 政府規制等と競争政策に関する研究会 (2009年10月9日). “放送分野の動向及び規制・制度(資料2)” (PDF). 通信・放送の融合の進展下における放送分野の競争政策の在り方. 公正取引委員会. p. 2. 2018年10月24日閲覧。
- “基幹放送普及計画”. 郵政省告示第六百六十号. 総務省 (1988年10月1日). 2022年5月11日閲覧。
- “地デジ放送局情報”. 一般社団法人デジタル放送推進協会. 2022年8月5日閲覧。
- ^ “新作TVアニメ「ムーミン谷のなかまたち」 8月28日&9月4日にEテレで放送!”. ムーミン公式サイト. 2021年10月11日閲覧。
- ^ “新作TVアニメ「ムーミン谷のなかまたち」、12月31日にEテレで放送!”. ムーミン公式サイト. 2021年10月11日閲覧。
- ^ “TVアニメ「ムーミン谷のなかまたち」地上波(Eテレ)での放送が決定!”. ムーミン公式サイト. 2021年10月11日閲覧。
- ^ “年末年始は特別編成でお届けします!”. ムーミン谷のなかまたち. 2022年3月26日閲覧。