モンセラート
モンセラート(モンセラット、セラト山、カタルーニャ語:Montserrat)は、スペインカタルーニャ州のバルセロナ近郊にある山である。カタルーニャ語の発音(IPA:[munsəˈrat])ではムンサラートまたはムンサラーのようになる(oとu、aとeの中間音)。アーサー王の聖杯伝説に登場するベネディクト会のサンタ・マリア・モンセラート修道院付属大聖堂(Monasterio de Montserrat)がある。キリスト教の聖地とされている。
Montserrat | |
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マンレーザから望むムンサラート山 | |
最高地点 | |
標高 | 1,236 m (4,055 ft) |
座標 | 北緯41度35分30秒 東経1度50分16秒 / 北緯41.59167度 東経1.83778度座標: 北緯41度35分30秒 東経1度50分16秒 / 北緯41.59167度 東経1.83778度 |
地形 | |
州/地方 | ES-CT |
所属山脈 | 近沿海山脈 |
地質 | |
山の種類 | 礫岩 |
登山 | |
最容易 ルート | ムニストラル・ダ・ムンサラートからのBP-1121号線 |
プロジェクト 山 | |
名称
編集「モンセラート」とは「ギザギザな山(のこぎり山)」という意味があり、遠くからも見ることができる山肌の形状に由来している。ピンク色の礫岩などの堆積岩によって構成されている。これらは登山家にはよく知られている。
歴史
編集伝承によれば、西暦880年のとある土曜日のこと、羊飼いたちが岩山から強い光が放たれているのを見つけた。その後も土曜日になると繰り返し強い光が見られたため、光をたどってみたところ洞窟の中で聖母子像を見つけた。現在では「黒いマリア像」(Virgen de Montserrat)と呼ばれている聖母子像であるが、重すぎて運べなかったため、岩山の山中に大聖堂を建立したとされる。スペイン独立戦争の際、修道院はフランス軍の侵略を受けた。現在の修道院は19世紀の中頃に再建されたものである。地方の自治が否定されたフランコ政権下にあってもモンセラートではカタルーニャ語によるミサが続けられたことから、モンセラートは中央集権に抵抗するカタルーニャの象徴となった[2]。
交通
編集修道院へは道路が整備されている他、バルセロナからカタルーニャ公営鉄道を利用し、谷間を通るモンセラートラック鉄道に乗り換えていくことも可能である。修道院から先はケーブルカーを利用して頂上まで行くことができる。その途中には、かつて隠遁した僧たちが生活していた小屋がある。最高峰サン・ジェロニ (セント・ジェローム、海抜1236m)へのハイキングも人気である。
その他
編集脚注
編集- ^ “ガウディに魅せられて……バルセロナ、建築と美食の旅”. 朝日新聞. 2018年9月8日閲覧。
- ^ 関哲行編『世界歴史の旅 スペイン』山川出版社、2002年、145頁
関連項目
編集- 山の一覧
- モンセラート美術館(Museo de Montserrat)
- エスコラニア少年合唱団(Escolanía de Montserrat)
- モンセラット登山鉄道
- モンセラート・カバリェ