ミルナー予想
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数学において、ミルナー予想(Milnor conjecture)は、標数が 2 以外の一般の体 F のミルナーのK-理論 (mod 2) の論文 John Milnor (1970) により提示された。この理論は、係数を Z/2Z に持つ F のガロアコホモロジー、同じことであるがエタールコホモロジーに依拠している。本予想は、Vladimir Voevodsky (1996, 2003a, 2003b) で証明された。
定理のステートメント
編集F を標数が 2 でない体とすると、すべての n ≥ 0 に対し、同型
が成り立つ。ここに K はミルナー環(Milnor ring)を表す。
証明について
編集この定理のウラジーミル・ヴォエヴォドスキー(Vladimir Voevodsky)による証明は、ヴォエヴォドスキー自身、アレクサンドル・メルクリエフ(Alexander Merkurjev)、アンドレイ・サスリン(Andrei Suslin)、マーカス・ロスト(Markus Rost)、ファビアン・モレル(Fabien Morel)、エリック・フリーランダー(Eric Friedlander)、他の多くのアイデアを使っている。アイデアは、モチーヴィックコホモロジー(motivic cohomology)(代数多様体の特異コホモロジー論の代用物のようなもの)とモチーヴィックスティンロッド代数との新しい融合理論を含んでいる。
一般化
編集2 を除く素数に対するこの結果の類似は、ブロック・加藤の予想(Bloch–Kato conjecture)として知られていた。ヴォエヴォドスキーとマーカス・ロストの論文は、2009年にこの予想を完全に証明し、現在はノルム剰余同型定理として知られている。
参考文献
編集- Mazza, Carlo; Voevodsky, Vladimir; Weibel, Charles (2006), Lecture notes on motivic cohomology, Clay Mathematics Monographs, 2, Providence, R.I.: American Mathematical Society, ISBN 978-0-8218-3847-1, MR2242284
- Milnor, John Willard (1970), “Algebraic K-theory and quadratic forms”, Inventiones Mathematicae 9 (4): 318–344, doi:10.1007/BF01425486, ISSN 0020-9910, MR0260844
- Voevodsky, Vladimir (1996), The Milnor Conjecture, Preprint
- Voevodsky, Vladimir (2003a), “Reduced power operations in motivic cohomology”, Institut des Hautes Études Scientifiques. Publications Mathématiques 98 (98): 1–57, doi:10.1007/s10240-003-0009-z, ISSN 0073-8301, MR2031198
- Voevodsky, Vladimir (2003b), “Motivic cohomology with Z/2-coefficients”, Institut des Hautes Études Scientifiques. Publications Mathématiques 98 (98): 59–104, doi:10.1007/s10240-003-0010-6, ISSN 0073-8301, MR2031199
さらに先の書籍
編集- Kahn, Bruno (2005), “La conjecture de Milnor (d'après V. Voevodsky)”, in Friedlander, Eric M.; Grayson, D.R. (French), Handbook of K-theory, 2, Springer-Verlag, pp. 1105–1149, ISBN 3-540-23019-X, Zbl 1101.19001