ミグリトール
ミグリトール(Miglitol)は、複雑な炭水化物をグルコースに分解するのを阻害する経口血糖降下薬である。2型糖尿病の患者で、炭水化物の消化を妨げることによる血糖コントロールのために用いられる[1]。
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
販売名 | Glyset |
Drugs.com | monograph |
MedlinePlus | a601079 |
ライセンス | US FDA:リンク |
胎児危険度分類 | |
法的規制 |
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薬物動態データ | |
生物学的利用能 | Dose-dependent |
血漿タンパク結合 | Negligible (<4.0%) |
代謝 | Nil |
半減期 | 2 hours |
排泄 | Renal (95%) |
データベースID | |
CAS番号 | 72432-03-2 |
ATCコード | A10BF02 (WHO) |
PubChem | CID: 441314 |
DrugBank | DB00491 |
ChemSpider | 390074 |
UNII | 0V5436JAQW |
KEGG | D00625 |
ChEMBL | CHEMBL1561 |
化学的データ | |
化学式 | C8H17NO5 |
分子量 | 207.224 g/mol |
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物理的データ | |
密度 | 1.458 g/cm3 |
融点 | 114 °C (237 °F) |
ミグリトールや構造的に類似したイミノ糖は、α-グルコシダーゼと呼ばれるグリコシダーゼを阻害する。ミグリトールは、炭水化物の消化を阻害して作用するため、食後高血糖症の程度を下げる。主食開始時に摂取することで、最大の効果を発揮する[2]。効果は、食物中に含まれる非単糖炭水化物の量に依存する。
効能・効果
編集- 2型糖尿病の食後過血糖の改善
副作用
編集重大な副作用として添付文書に記載されているものは、低血糖(0.1〜5%)、腸閉塞、肝機能障害、黄疸である[3]。5%以上の患者に腹部膨満、鼓腸、下痢が発生する。
薬物動態学
編集アカルボースやボグリボースが体内にほとんど吸収されない一方で、ミグリトールは全身で吸収されるが代謝されずに腎臓で排出される。
関連項目
編集出典
編集- ^ “Migliotl: MedlinePlus Drug Information”. MedlinePlus. National Institudes of Health (1 September 2010). 13 April 2013閲覧。
- ^ “Glyset (miglitol) tablets label - Accessdata FDA”. Drugs@FDA. U.S. Food and Drug Administration (August 2012). 13 April 2013閲覧。
- ^ “セイブル錠25mg/セイブル錠50mg/セイブル錠75mg 添付文書” (2016年10月). 2016年11月6日閲覧。