モレシュトのミカヘブライ語: מִיכָה הַמֹּרַשְׁתִּי‎、現代ヘブライ語: Mīḵā hamMōraštī)は、南ユダ王国預言者で、旧約聖書の『ミカ書』の著者。日本正教会ではミヘイと表記される。

キジ島にある顕栄聖堂イコノスタスに嵌め込まれている預言者ミカのイコン(1700年 - 1725年頃のもの)。

モレシュト英語版の人。伝記は不詳である。ユダの王ヨタムアハズヒゼキヤの時代[1]、すなわち紀元前8世紀頃に、圧政に苦しむ故郷モレシェトの民のために預言活動を行った[2]。この時期にはイスラエル王国は滅び、その民は離散していたが、ミカは離散していたイスラエルの帰還を預言した[3]。また新しいイスラエルの指導者がベツレヘムから出ることを預言した[4]。この預言の解釈はいくつかあるが、キリスト教ではイエスのベツレヘム降誕を預言したと解釈される。

ミカの預言の言葉は、エレミヤ書において、エルサレムの長老たちによる引用が見られる[5]

正教会では聖人とされるが、カトリックの聖人カレンダーには出て来ない。正教会での記憶日は1月3日1月18日)と8月14日8月27日)。

関連作品

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高橋 将 著『預言者ミカ』東洋出版、1998年。(預言者ミカの活躍を描いた小説。単行本)

脚注

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  1. ^ ミカ書 1:1
  2. ^ 関根正雄著『古代イスラエルの思想家』講談社「人類の知的遺産」1
  3. ^ ミカ書 2:12
  4. ^ ミカ書 5:1
  5. ^ エレミヤ書 26:17-18