マムシグサ
マムシグサ(蝮草、学名:Arisaema serratum)は、サトイモ科テンナンショウ属の多年草である。有毒植物。
マムシグサ | |||||||||||||||||||||
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2011年6月4日(丹波篠山市にて)
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分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Arisaema serratum (Thunb.) Schott | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
マムシグサ | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Jack in the pulpit |
特徴
編集北海道から九州にかけて分布する[1]。山地や原野の湿った林床に生える。
形状に変異が多い多年草で、成長すると高さは50 - 60センチメートルに達する[1]。
葉は2個あり、楕円形の小葉が7個から15個つく[2]。 球茎は平たい円形で地下にある。偽茎は葉柄下部の2つの葉鞘部分が重なってできたもので、紫褐色のまだらな模様がある。名称は、この模様がマムシに似ていると考えられたことにちなむ。秋田県では「ヘビノバッコ」、岩手県では「ヘビデバチ」とも呼ばれている。
雌雄異株である。晩春に、花茎を直立させて開花する。苞(仏炎苞)は紫色に近く、白線がある。なかには苞が緑色のものもあり、アオマムシグサまたはカントウマムシグサと呼ばれる。花のつき方(花序)は肉穂花序の代表例で、苞の中にまっすぐ立つ。花期は4月から6月である[2]。
毒性
編集全草にシュウ酸カルシウムの針状結晶、サポニン、コニインが含まれる。特に球根の毒性が強く、その汁に触れると炎症を起こす[1]。誤って食すと口中からのどまでに激痛がはしり、唾を飲み下すことすらできないほどとなる。また、激しい下痢や嘔吐、心臓麻痺といった症状が現れ、重篤な場合には死亡する[1]。
近縁種
編集- ウラシマソウ(浦島草、学名:Arisaema thunbergii Blume subsp. urashima (H.Hara) H.Ohashi et J.Murata )
ギャラリー
編集-
開花期のアオマムシグサ(兵庫県丹波篠山市)
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ヒトヨシテンナンショウ(Arisaema serratum var. mayebarae)
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アオマムシグサの果実(兵庫県丹波篠山市)
脚注
編集- ^ a b c d 羽根田治『新装版・野外毒本:被害実例から知る日本の危険生物』山と渓谷社 2014年、ISBN 9784635500357 p.175.
- ^ a b 日野 東『日本の野草・雑草』成美堂出版、2009年、P139頁。ISBN 978-4-415-01009-0。
参考文献
編集- 冨成忠夫『野草ハンドブック1 春の花』山と渓谷社、1974年(1984年16版)、107ページ、ISBN 4635060012