マイクロブタ
概要
編集食肉用の豚は基本的に6ヶ月ほどで出荷されるが、成獣時(2才〜3才)の体重は200~300kgまで成長し、ミニブタは40〜80kgまで成長するが、マイクロブタは12~40kgまでを指す[3]。最近では12~20㎏前後が主流である。ベルクマンの法則で寒冷な地域に生息するものほど体重が大きくなる。よってヨーロッパ、北米産は大き目である。
豚、ミニブタと比べてマイクロサイズであるが、中型犬ほどの大きさに育つ。
マイクロブタという名称から小型サイズを想像しがちであるが、中型犬サイズのマイクロブタは、人間の感覚では決して小型ではない(ブルドッグの成犬で25kg前後、ゴールデンレトリバーで30kg前後に成長)。
少なくとも人間の乳幼児よりも、重く大きくなることに留意しなくてはならない。
マイクロミニブタと呼ばれる種類はマイクロブタとミニブタを掛け合わせた個体なのでマイクロブタより大きいので注意が必要。
歴史
編集マイクロブタはベトナムのミニブタを基にして作られた種類である。 マイクロブタはベトナムの小型豚のポットベリー品種の中で特に小型のブタを交尾させ作られた。
ミニブタはヨーロッパを中心に流行していた。ミニブタという名前ながらも、大人になると体長1m、体重80kgにもなることから、飼育放棄が多く見られた。
ミニブタ愛好家からなども、もっとペットとして飼育しやすい小さいブタはいないものかと、ミニブタよりさらに小さいブタの開発が行われた。
その過程の中で体格の小さい個体ができ、その小さい個体同士を掛け合わせて行ったものが「マイクロブタ」となった[3]。
課題
編集犬や猫のような純粋なペットとは異なり、ブタは家畜を管理するための法令下にあり、農場での飼育と同様の疾病対策および移動管理が必要とされる[4] [5]。
イギリスではマイクロブタとして販売されたブタが実際には150~200キログラムまで成長するといった事例も発生している[4] [6]。
日本においても、販売店で購入したマイクロブタが40キログラム超えにまで育つ場合もある。
飼育放棄を無くす為に親豚を見てみる事が重要とされる。
脚注
編集- ^ a b “マイクロブタさんとは - mipig”. 株式会社SaLaDa. 2021年10月16日閲覧。 “イギリス生まれで、成長した時の体重が18~40kgまでのブタさんの総称です。その大きさから海外ではマイクロピッグ、ティーカップピッグとも呼ばれていますが、品種は存在しません。”
- ^ “What is an american mini pig” (英語). American Mini Pig Association. 2022年7月13日閲覧。 “Pennywell Farms introduces their Mini Pig or the Teacup Pig, not because of size, but for their love of tea.”
- ^ a b “実験対象”. 自治医科大学 先端医療技術開発センター. 2021年10月9日閲覧。 “マイクロブタはベトナムの小型豚のポットベリー品種の中で特に小型のブタを交尾させ作られた。6~8か月齢で体重10kg、成長停止時の体重20kg程度の極小のブタである”
- ^ a b “Buying a micro pig” (英語). Hampshire County Council. 2021年12月17日閲覧。
- ^ “ミニブタをペットにしたい人必見!!飼育するには許可が必要?”. 刑事事件弁護士ナビ. 株式会社アシロ. 2021年12月17日閲覧。 “飼育する豚・牛・馬・めん羊・やぎ・鶏・あひるの数が、都道府県の条例に指定されている数を上回る場合、都道府県知事の許可を受ける必要があります。豚は、1頭以上から許可が必要と指定されていることが多いので、飼うとなったら数に関係なく許可をもらわなくてはいけません。”
- ^ “Big porkie: why do we keep falling for the myth of the micro pig?” (英語). The Guardian (18 Oct 2019). 2021年12月17日閲覧。