ポーヤの計数定理
組合せ論におけるポーヤの計数定理(ポーヤのけいすうていり、英: Pólya enumeration theorem; 数え上げ定理、枚挙定理)あるいはレッドフィールド–ポーヤの定理 (Redfield–Pólya Theorem) は、集合への群作用の軌道の総数を求めるバーンサイドの補題の極めて一般化するものである。定理が最初に公になるのは1927年のジョン・ハワード・レッドフィールドによるものだが[1]、それとは独立にジョージ・ポリア(ポーヤ)が1937年に再発見し[2]、ポーヤはその結果を多くの数え上げ問題、特に化合物の枚挙に適用して大いに普及させた。
コーシーフロベニウスの補題(旧称・バーンサイドの補題)
編集→詳細は「バーンサイドの補題」を参照
{1,2,…,n}上の置換群で、k個の軌道を持つものをGとする。このとき、Gの置換による固定点の個数の平均はkである。 上の式では、置換πによる固定点の個数を で表している。このことは、それぞれの点を動かさないGの要素の個数を数えることで、このことがいえる。
ポリアの定理 I
編集集合 上の輪指数 を持つ置換群をGとする。D1からD2への写像f,gに対して となる が存在しないとき、fとgは異なるとする。このとき、D1からD2へのことなるものの個数は となる。
ここで、 とすると、 となり、 である。
例
編集立方体を2色で彩色するときの仕方の数を数える。
立方体abcd-efghを考える。面abcdを1、面abefを2、面bcfgを3、面adehを4、面cdhgを5、面efghを6と名づける。このとき、 となり、 ここで、 (2色で塗るため)なので となる。
ポリアの定理 II
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脚注
編集- ^ Redfield, J. Howard (1927). “The theory of group-reduced distributions”. American Journal of Mathematics 49: 433–455. doi:10.2307/2370675. MR1506633.
- ^ Pólya, G. (1937). “Kombinatorische Anzahlbestimmungen für Gruppen, Graphen und chemische Verbindungen”. Acta Mathematica 68: 145–254. doi:10.1007/BF02546665. MR1577579.(英訳が次の書籍の前半にある: Pólya, G.; Read, R. C. Dorothee, A.訳 (1987). Combinatorial Enumeration of Groups, Graphs, and Chemical Compounds. Springer-Verlag. ISBN 0-387-96413-4. MR884155)