ポリヘキサニド: polyhexanide)またはポリヘキサメチレンビグアニド: polyhexamethylene biguanide, PHMB)は、消毒剤および防腐剤として使用されるポリマーのひとつ。皮膚科用に国際一般名としてはポリヘキサニドと呼ばれ[1]Lavasept, Serasept, Prontosan, Omnicideなどの商品名で販売されている[2]緑膿菌黄色ブドウ球菌大腸菌Aspergillus brasiliensis, エンテロコッカス属肺炎桿菌に対する有効性が示されている[3]

ポリヘキサニド
識別情報
略称 PHMB
CAS登録番号 28757-47-3 チェック, 32289-58-0 (塩酸塩) チェック
ChemSpider none
UNII 322U039GMF チェック, 4XI6112496 (塩酸塩) チェック
ChEBI
特性
化学式 (C8H17N5)n
危険性
GHSピクトグラム 水生環境への有害性 経口・吸飲による有害性 急性毒性(高毒性) 腐食性物質 急性毒性(低毒性)
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H410, H318, H351, H317, H372, H330, H302
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

PHMBを含む製品は、手術間の洗浄、手術前後の皮膚および粘膜の消毒、創傷被覆surgical bath/hydrotherapy[訳語疑問点]糖尿病性足潰瘍などの慢性創傷や熱傷などの管理、小切開部に対する定期消毒、カテーテル挿入応急処置、表面消毒、リネン消毒などに用いられる[4]。PHMB 点眼薬は、アカントアメーバ角膜炎の治療に利用される[5]

塩素臭素ベース製品の代替品として、PHMBベースのプールスパ消毒剤がBaquacilという名称で販売されている。

コンタクトレンズクリーナー、化粧品、体臭防止剤、動物用製品などの中にもPHMBを成分とする製品がある。また、不快臭防止を謳う衣料用処理剤 (Purista) にも含まれる。

安全性

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2011年欧州化学機関はPHMBを発がん性カテゴリー2に分類したが、吸入による曝露が起こらない場合は、化粧品への少量使用が許可されている。

2018年、欧州委員会防腐剤用途のPHMB使用の禁止を決定した[要出典]殺藻剤英語版および消毒薬としては現在も使用されている。

関連項目

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出典

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  1. ^ “Inhibition of the anti-staphylococcal activity of the antiseptic polihexanide by mucin”. Arzneimittel-Forschung 53 (5): 368–71. (2003). doi:10.1055/s-0031-1297121. PMID 12854364. 
  2. ^ 国別販売名(英語)
    International Drug Names
    : Polihexanide
  3. ^ Maribeth Cousin, Kimberly Restivo, Chelsea Rodriguez, and Justin Lien.
  4. ^ Nusept
  5. ^ “Medical interventions for acanthamoeba keratitis”. Cochrane Database Syst Rev 2 (2): CD0010792. (2015). doi:10.1002/14651858.CD010792.pub2. PMC 4730543. PMID 25710134. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4730543/.