ホンダ・ZR-V
ZR-V(ゼットアール - ブイ)は、本田技研工業が生産・販売しているクロスオーバーSUVである。
ホンダ・ZR-V RZ1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6型 | |
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日本仕様 e:HEVモデル(プロトタイプ) | |
概要 | |
別名 |
HR-V(3代目・北米仕様) 致在(中国) |
製造国 | 日本(埼玉県) |
販売期間 |
2023年4月21日 - (発表 : 2022年11月17日) |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 5ドアクロスオーバーSUV |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動/四輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
ガソリンモデル L15C型 1,496cc 直列4気筒 DOHC ターボ e:HEVモデル LFC型 1,993cc 直列4気筒 DOHC |
モーター |
H4型 交流同期電動機 (e:HEVモデルのみ) |
最高出力 |
ガソリンモデル 131kW(178PS)/6,000rpm e:HEVモデル エンジン: 104kW(141PS)/6,000rpm モーター: 135kW(184PS)/ 5,000-6,000rpm |
最大トルク |
ガソリンモデル 240N・m(24.5kgf・m) /1,700-4,500rpm e:HEVモデル エンジン: 182N・m(18.6kgf・m) /4,500rpm モーター: 315N・m(32.1kgf・m) /0-2,000rpm |
変速機 |
ガソリンモデル 無段変速オートマチック (トルクコンバーター付) e:HEVモデル 電気式無段変速機 |
サスペンション | |
前 | マクファーソン式 |
後 | マルチリンク式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,655 mm |
全長 | 4,570 mm |
全幅 | 1,840 mm |
全高 | 1,620 mm |
車両重量 | 1,460 - 1,630 kg |
系譜 | |
先代 | ホンダ・CR-V(5代目)(日本) |
概要
編集本車種は現地時間の2022年4月4日に米国法人のアメリカン・ホンダモーターが発表した3代目北米向けHR-V[注釈 1]が起源である[1]。
この北米向けHR-Vは北米以外の市場へもグローバルに展開されることがアナウンスされ、その翌月に中国における合弁会社である広汽ホンダが公式SNSを通じて、ZR-V(中国名:致在)として世界初公開[2]。日本でも同年7月に先行情報が公開され、同年11月に正式発表された。日本市場に対しては、その翌月に販売を終了した5代目CR-Vの実質的な後継車種となる[3]。
尚、日本仕様車の生産は埼玉製作所完成車工場が担当する。
デザイン
編集ヘッドライトは北米仕様・中国仕様・日本仕様いずれも横長形状(日本仕様ではデイタイムランニングランプ付のフルLEDが標準装備される)は共通するものの、大型のフロントグリルは北米仕様や中国仕様ではハニカムデザインであるのに対し、日本仕様では「バーチカル(垂直)・フロントグリル」と呼ばれる縦線を配したデザインに変更されている。
メカニズム
編集日本仕様にはハイブリッドモデルとガソリンエンジンモデルの2種類が用意されており、ハイブリッドモデルには11代目シビックe:HEVに採用されている2.0L直噴エンジンLFC型と2モーター内蔵電気式CVTを組み合わせたことで燃料消費率や排出ガスクリーン性能・静粛性と加速性能を両立させる「スポーツe:HEV」を搭載。ガソリンモデルは低速域からの高トルクと高回転までパワーを発揮する高出力を特徴とする1.5L直噴VTEC ターボエンジンであるL15C型を搭載する。ハイブリッドモデル・ガソリンエンジンモデル共に四輪駆動をベースに走行状況に応じて前後の駆動力をきめ細かく制御する「リアルタイムAWD」が設定されている。
安全性能
編集安全面では安全運転支援システム「Honda SENSING」を全タイプに標準装備。ZR-Vでは約100度の有効水平画角を持つ広角カメラと高速画像処理チップで構成され、衝突被害軽減ブレーキ(CMBS)などにおける対象物の検知精度を高めたフロントワイドビューカメラ、近距離における外壁やガラスなどを高精度で検知するソナーセンサー(前後バンパーに4ヶ所ずつ内蔵)、車両の後側方25m以内の車両の接近を検知するレーダー(リアバンパーに内蔵)で構成された最新仕様となり、CMBS、誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能、近距離衝突軽減ブレーキ、歩行者事故軽減ステアリング、路外逸脱抑制機能、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援システム(LKAS)、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能、オートハイビーム、ブラインドスポットインフォメーション、パーキングセンサーシステムに、タイプ別装備となるアダプティブドライビングビームと後退出庫サポートを加えた16の機能で構成されている。
また、滑りやすい急な下り坂や荒れた急勾配の道などにワンボタンで約3km/h~約20km/hの低速間で設定された車速をキープし、ブレーキの踏み過ぎによるスリップを低減することでステアリング操作に集中することが可能なヒルディセントコントロールや走行時のステアリング操作に応じて居眠り運転や不注意運転を検知し、マルチインフォメーション・ディスプレイ内のレベル表示や音とステアリングの振動により休憩を促すドライバー注意力モニターを備えている。
年表
編集- 2022年
- 4月4日 - 米国法人であるアメリカン・ホンダモーターが、ZR-Vの北米仕様車にあたる、新型HR-Vを発表[4]。
- 5月5日 - 広汽ホンダが公式SNSを通じて新型SUV「ZR-V」を世界初公開[2]。
- 7月14日 - 日本で特設サイト(ティザーサイト)を開設し、情報を先行公開したことを発表。日本では秋の発売予定で、同年9月に先行予約の受付を開始する予定であることも発表された[5]。
- 8月30日 - 広汽本田汽車が、「ZR-V(中国名:致在)」発売した[6]。
- 9月6日 - ホンダが、日本での発売を2023年春に延期すると発表した[7]。
- 9月8日 - 日本仕様のティザーサイトを更新し、純正アクセサリーの先行予約を開始した[8]。
- 11月17日 - 日本仕様が公式発表され、発売日を2023年4月21日とすることも発表された[9]。
- 日本仕様では、普及仕様の「X」と上級仕様の「Z」の2タイプが設定され、e:HEVモデルは「e:HEV X」と「e:HEV Z」として設定される。「Z」・「e:HEV Z」はHonda CONNECTディスプレー+ETC2.0車載器〈ナビゲーション連動〉、BOSEプレミアムサウンドシステム(12スピーカー)、運転席8ウェイ+助手席4ウェイパワーシート、ドライビングポジションシステム、ステアリングヒーター、LEDテールゲートランプ、ステンレス製スポーツペダル、ビルトインエキパイフィニッシャーなどが追加される。
- ボディカラーはプラチナホワイト・パール、スーパープラチナグレー・メタリック、クリスタルブラック・パール、プレミアムクリスタルブルー・メタリック、ミッドナイトブルービーム・メタリックに、新規色のプレミアムクリスタルガーネット・メタリックとノルディックフォレスト・パールを加えた全7色が設定される(ノルディックフォレスト・パールとクリスタルブラック・パール以外は有料色)。
- 2023年
- 2024年
搭載エンジン
編集- L15C型
- エンジン種類:水冷直列4気筒横置き
- 弁機構:DOHC チェーン駆動 吸気2 排気2 i-VTEC
- 排気量:1,496cc
- 内径×行程:73.0mm×89.4mm
- 圧縮比:10.3
- 最高出力:131kW(178PS)/6,000rpm
- 最大トルク:240N·m(24.5kgf·m)/1,700 - 4,500rpm
- 過給機:ターボチャージャー(斜流タービン)
- 燃料供給装置形式:筒内直接噴射式(PGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量:57L
- LFC型
- エンジン種類:水冷直列4気筒横置き
- 弁機構:DOHC チェーン駆動 吸気2 排気2 i-VTEC
- 排気量:1.993cc
- 内径×行程:81.0mm×96.7mm
- 圧縮比:13.9
- 最高出力:104kW(141PS)/6,000rpm
- 最大トルク:182N·m(18.6kgf·m)/4,500rpm
- 燃料供給装置形式:筒内直接噴射式(PGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量:L15C型を参照
- H4型
- モーター種類:交流同期電動機
- 最高出力:135kW(184PS)/5,000 - 6,000rpm
- 最大トルク:315N·m(32.1kg·m)/0 - 2,000rpm
- バッテリー種類:リチウムイオン電池
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 『北米向け新型「HR-V」のエクステリアデザインを世界初公開』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2022年4月5日 。2022年11月18日閲覧。
- ^ a b “ホンダが「新型SUV」投入を告知! 新型「ZR-V」世界初公開! 迫力顔SUV「HR-V」展開急加速か? 中国で発表”. くるまのニュース. 2022年5月25日閲覧。
- ^ 北米や中国などでは本車種と同じく11代目シビックをベースとした6代目CR-Vが登場しており、プラグインFCEV仕様を2024年に日本導入予定『水素事業の取り組みについて』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2023年2月2日 。2023年3月30日閲覧。
- ^ “北米ホンダHR-Vが電撃発表! シビックベースのSUV 日本発売は2022年10月!”. 自動車情報誌「ベストカー」 (2022年4月5日). 2022年5月25日閲覧。
- ^ 『新型SUV「ZR-V」をホームページ特設サイトにて先行公開』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2022年7月14日 。2022年7月14日閲覧。
- ^ “异彩 绽放 广汽本田致在(ZR-V)上市|新闻|honda资讯|本田中国”. www.honda.com.cn. 2022年11月21日閲覧。
- ^ “ホンダ新型SUV「ZR-V」発売延期に 今秋発表・2023年春発売へ 半導体不足受け(AUTOCAR JAPAN)”. Yahoo!ニュース. 2022年9月8日閲覧。
- ^ “斬新顔なブラックスタイル! ホンダ新型SUV「ZR-V」“プレミアム仕様”全貌判明!? ついに純正アクセの先行予約が開始(くるまのニュース)”. Yahoo!ニュース. 2022年9月8日閲覧。
- ^ 『新型SUV「ZR-V」を2023年4月に発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2022年11月17日 。2022年11月17日閲覧。
- ^ 『2024年夏発売予定の「ZR-V」特別仕様車「BLACK STYLE(ブラックスタイル)」の先行受注を開始』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2023年10月12日 。2023年10月12日閲覧。
- ^ “ホンダ、「N-WGN」「N-ONE」「ステップワゴン」「ZR-V」の価格改定”. Car Watch (2024年6月3日). 2024年6月23日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- ZR-V|Honda公式サイト(日本語)
- 致在(ZR-V) | Honda公式サイト(中国語)