ペートンタン・チナワット
ペートンタン・チナワット(タイ語: แพทองธาร ชินวัตร, ラテン文字転写: Paetongtarn Shinawatra, 1986年8月21日 - )は、タイ王国首相(第39代)。愛称はウンイン(タイ語:อุ๊งอิ๊ง)。
ペートンタン・チナワット แพทองธาร ชินวัตร | |
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ペートンタン・チナワット(2023年撮影) | |
生年月日 | 1986年8月21日(37歳) |
出生地 | タイ バンコク |
出身校 |
チュラーロンコーン大学 サリー大学 |
前職 | タイコム財団理事 |
所属政党 | タイ貢献党 |
配偶者 |
ピタカ・スクサワット (2019年 - ) |
子女 | 2人 |
親族 |
タクシン・チナワット(父) インラック・シナワトラ(叔母) |
サイン | |
在任期間 | 2024年8月18日(予定) - |
国王 | ラーマ10世 |
在任期間 | 2023年10月27日 - 現職 |
在任期間 | 2021年10月28日 - 2022年3月20日 |
経歴
編集1986年8月21日、バンコクで生まれる。父であるタクシンは4ヶ月前にAIS社を設立して間もなかった。彼女は幼少期のほとんどをアメリカ・カリフォルニア州のロサンゼルスで過ごした。その後帰国し、セント・ヨーセフ修道院学校を卒業。2008年にはチュラーロンコーン大学政治学部社会人類学科を卒業し、その後はイギリスのサリー大学に留学している。その傍ら、父タクシンの政界進出に伴って父の所有していたタイコム財団などの会社の重職や株を保有し、チナワット財閥のリーダーとなり、大きく経営に関わっている。
2022年には21の会社の株を所有しており、それらの資産は約680億バーツになるとされている[1]。
2021年10月28日に国際会議展示センターで開催された党の年次総会で、初めて彼女は党の参入・革新諮問委員長(顧問)に就任した事で政治の表舞台に立った[2]。
翌2022年3月20日の党会議において、彼女は党の「当主」になった[注 1]。これにより事実上の一家世襲の形となり、党のタクシン主義方針が強固なものとなった[3]。
2023年の1月、彼女は次の総選挙に向け、自身が首相候補になる用意があると表明した。そして民主主義の原則に則り、国民の声を尊重し、自身らの政策理念に賛成する勢力との協力を喜んで行う旨も表明した。しかし当初は未だタイ国内に残っていた反タクシン主義の雰囲気も相まって多くの政党が協力を拒んだ。例えば国民国家の力党のプラウィット党首との間では、この時点においては協力どころか当選した場合の実力行使すら囁かれるほどであった[4]。
しかしその中でも彼女は着々と選挙に向けた基盤づくりを始めており、顧問には自身の似た経歴を持つセター・タビシンを選び、選挙活動でのアドバイスや指示を行っている[5]。
3月になり、彼女は連立構想に対して、クーデターを起こさず、双方が等しい立場をとる姿勢であれば対話を進めると発言した。しかしこの発言には国民国家の力党との連立樹立を明確にはせず、正式に連立樹立が決定したのは選挙でタイ貢献党が第二党となる事が決定した頃となり、国民からの公約違反疑惑が強くなるきっかけとなった[6]また同月には党がペートンタンとセターとチャイカセーム・ニティシリ教授の三人を正式に首相候補に指名した。[7][8]。
総選挙では初中盤においての選挙運動をリードし、最終的に前進党につく第二党の地位を得た。彼女は有権者に対し感謝した上で、前進党との連立構想を現実のものとするため、前進党との連立協議に奔走した[9]。両党は同じく政治勢力において革新的な立場を同じくしており、連立構想は順調に事が進み、成立まであと一歩の状態にあった。しかしここで首相指名に関しての対立が発生。またこれに対し王党派を多く抱える元老院(上院)が前進党の首相候補者ピターの首相指名を認めないとする決定を下した。これにより事態は一気に貢献党有利に進み始め、また当初連立で対立関係にあった国民国家の力党のプラウィット党首も連立に合意。これによりタイ貢献党によるセター内閣が成立した。8月30日になり、正式にタイ団結国家建設党と国民国家の力党が連立政権に加入した[10]。
10月27日、党の臨時総会において8代目党首に選出された[11]。
2024年8月14日、閣僚人事を巡る問題でセター首相がタイ憲法裁判所の判決により失職[12]。16日、タイ国会下院の首相指名投票で過半数の支持を得てペートンタンが後継の首相に選出された[13]。
栄典
編集- 2005年 - ディレーク・クナーポーン勲章
脚注
編集注釈
編集- ^ 「当主」と「党首」の地位は違い、党の実権を握るのは「党首」であるため、「当主」は下位の地位にあたるが、「当主」の地位は同時に党の権威や党の有力候補であるため、名目上の地位だとしてもかなりの党内勢力を持っている。
出典
編集- ^ ฐานเศรษฐกิจดิจิทัล (2022年3月20日). “เจาะขุมทรัพย์ อุ๊งอิ๊ง แพทองธาร ชินวัตร ทรัพย์สินอู้ฟู่ 6.8 หมื่นล้าน” (タイ語). thansettakij. 2024年6月29日閲覧。
- ^ “Thai opposition party seeks review of security laws after protest arrests”. ロイター. 2024年6月30日閲覧。
- ^ “เปิดตัว 'อุ๊งอิ๊ง' หัวหน้าครอบครัวเพื่อไทย ลุยสร้างบ้านหลังใหญ่หัวใจเดิม”. マティチョン. 2024年6月30日閲覧。
- ^ “แพทองธาร พร้อมเป็นนายกฯ เพื่อไทย ไม่จับมือประวิตร พลังประชารัฐ”. プラチャーチャート. 2024年6月30日閲覧。
- ^ “เพื่อไทย ตั้ง "เศรษฐา ทวีสิน" เป็นประธานที่ปรึกษาหัวหน้าครอบครัวเพื่อไทย” (タイ語). www.thairath.co.th (2023年3月1日). 2024年6月29日閲覧。
- ^ “อุ๊งอิ๊ง แพทองธาร เบ้าหลอมชินวัตร ความฝันแลนด์สไลด์ และนายกฯ ต้องมาจากเพื่อไทย” (タイ語). THE STANDARD (2023年3月28日). 2024年6月29日閲覧。
- ^ “เพื่อไทย เคาะแล้ว 'ชัยเกษม นิติสิริ' แคนดิเดตนายกฯ ชื่อที่ 3”. マティチョン. 2024年6月30日閲覧。
- ^ “ตามคาด! เพื่อไทย ยื่น 3 ชื่อแคนดิเดตนายกฯ ‘อุ๊งอิ๊ง-เศรษฐา-ชัยเกษม’”. マティチョン. 2024年6月30日閲覧。
- ^ “เพื่อไทย ยอมรับผิดหวัง เป็นรองก้าวไกล ยินดีโหวต 'พิธา' นายกฯ ให้ กก.บห.คุยดีลตั้ง รบ”. マティチョン. 2024年6月30日閲覧。
- ^ ““หมอชลน่าน” ประกาศลาออกจากหัวหน้าพรรคเพื่อไทยแล้ว - “ชูศักดิ์” นั่งรักษาการแทน” (タイ語). www.thairath.co.th (2023年8月30日). 2024年6月30日閲覧。
- ^ “มติเพื่อไทย เลือก "แพทองธาร" หัวหน้าพรรคคนใหม่” (タイ語). Thai PBS. 2024年6月30日閲覧。
- ^ "タイのセター首相失職 憲法裁が解職命令". 日経電子版. 日本経済新聞社. 2024年8月14日. 2024年8月16日閲覧。
- ^ "タイ新首相にペートンタン氏選出 37歳、タクシン氏次女". 日経電子版. 日本経済新聞社. 2024年8月16日. 2024年8月16日閲覧。
外部リンク
編集- Ing Shinawatra - Facebook
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- Ing Shin - X(旧Twitter)
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