穹隅(きゅうぐう)またはペンデンティブ(pendentive)は、球形のドームを正方形の部屋の上に置いたり、楕円ドームを長方形の部屋の上に置いたりするための建築構造。穹隅は球面の三角形状の部分で、下のほうが1点に先細りになっていて、上に行くにしたがって広がり、球形または楕円形のドームの底辺を支える基礎を提供する。したがって石造りの建築ではドームの重量が穹隅にかかり、それが下の部屋の4つの角に集中し、そこに支柱を置いて支えることになる。

穹隅(内側が黄色に塗られた部分)

穹隅が開発される以前は、持ち送り構造や入隅迫持構造を部屋の四隅に使っていた。穹隅を最初に使ったのはローマ建築で、ビザンティン建築アヤソフィア(6世紀、コンスタンティノポリス)でその構造が完成した。

穹隅はビザンティン、ルネサンスバロックといった教会建築でよく使われ、穹隅とドームの間に窓付きの穹窿胴 (tholobate) を挿入することが多かった。

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