ペティション
ペティション (Petition) はイギリスの競走馬及び種牡馬である。
ペティション | |
---|---|
欧字表記 | Petition |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 黒鹿毛 |
生誕 | 1944年 |
死没 | 1964年 |
父 | Fair Trial |
母 | Art Paper |
母の父 | Artist's Proof |
生国 | イギリス |
生産者 | Sir Alfred Butt |
馬主 | Sir Alfred Butt |
調教師 | Frank Butters(英国) |
競走成績 | |
生涯成績 | 12戦7勝(7-2-2-1) |
獲得賞金 | 18,023ポンド |
2歳時にシャンペンSなどを4連勝し、テューダーミンストレルに次ぐ評価を得た。翌年の2000ギニーでは当時無敗馬であったそのテューダーミンストレルの対抗と目されるも故障が原因で競走中止となり、以後そのシーズンは勝ち星に恵まれなかった。しかし、現役を続けた4歳時にエクリプスSに優勝し高い評価を得た。
種牡馬としては、1959年に二冠牝馬プティトエトワールなどの活躍により英愛リーディングサイアーに輝いた。 さらに、父系子孫からは、産駒のペティンゴが愛ダービー馬イングリッシュプリンス、英ダービー馬トロイなどを輩出しリーディングサイアーとなり、ブリガディアジェラード、ハイクレア、リーディングサイアーピットカーンとその産駒エラマナムー 、ホーリックスなどを輩出してペティション系を発展させた。
経歴
編集競走馬時代
編集ペティションは1946年に2歳で競走馬としてデビューし、初戦のヨーク競馬場のエリントンステークスは僅差の3着に敗れるものの、2歳戦線が本格化する6月のロイヤルアスコット開催のニューS(5f ※後にノーフォークステークスとして施行されている。)を凱旋門賞馬ミゴリらを相手に2着に4馬身差で優勝し初勝利を収めた。 その後、7月のグッドウッド競馬場のリッチモンドS(6f)を3馬身差、8月のヨーク競馬場のジムクラックS(6f)を3馬身差で連勝した。このうちジムクラックSでは翌年愛ダービーやセントレジャーに勝つサヤジラオ(Sayajlrao)を2着に退けている。 さらに、9月のシャンペンS(6f)でも半馬身差ながら優勝し、4連勝で2歳シーズンを終えると、公式フリーハンデにおいて無敗馬テューダーミンストレル(Tudor Minstrel)に次ぐ2番手の評価を得た。
3歳になると2000ギニーのトライアルレースであったハーストパーク競馬場のヘンリー8世ステークスに出走し、サヤジラオに10馬身差をつけて快勝し、テューダーミンストレルの対抗馬として、2000ギニーに進むこととなった。 しかしながら、本番の2000ギニーではテューダーミンストレルの圧勝を後目に、スタート前のアクシデントによる故障が原因で競走中止となり、3ヶ月程度の休養を要することとなった。 7月のグッドウッド競馬場のサセックスSで復帰を果たしてマイル路線を進むも、2頭立てのサセックスSではコンバット(Combat)に1馬身半遅れた2着、アスコット競馬場のナイツロイヤルS(後のクイーンエリザベス2世ステークス)はテューダーミンストレルから9馬身半遅れた3着と勝利を収めることはできなかった。
4歳となった1948年もペティションは現役を続け、ハーストパーク競馬場のハンデキャップレース・ヴィクトリアカップ(7f)で、129ポンドのハンデを背負って久々の勝利を上げると、ロイヤルアスコット開催のルース記念ステークスに進み、スローペースに苦戦して2頭立ての2着ながら、勝ったオロス(Oros)から3/4馬身差と善戦した。 そして、当時から英国において最も権威のあるレースの一つである7月のサンダウン競馬場で行われるエクリプスSに駒を進めると、前年の優勝馬ミゴリや後にアメリカ古馬チャンピオンになるヌーアなどが出走するなか、サヤジラオを短頭差抑えて優勝した。
種牡馬時代
編集エクリプスS優勝を最後に種牡馬となったペティションは1959年にプティトエトワールが1000ギニー、オークス、サセックスステークス、ヨークシャーオークス、チャンピオンステークスなどに優勝したことなどにより英愛リーディングサイアーとなった。
また、一塊のスプリンターだったMarch Pastの産駒Queen's Hussarがブリガディアジェラードやハイクレアを輩出してリーディングサイアーに、セントジェームズパレスステークスやサセックスSに勝ったペティンゴは愛ダービー馬イングリッシュプリンス、英ダービー馬トロイが輩出されリーディングサイアーとなり、ピットカーンもエラマナムーがエクリプスSとキングジョージを連勝したことなどによりリーディングサイアーに輝き、父系子孫ペティション系を発展させた。
日本に関係の深いところでは、ホーリックスもペティション系であり、ダンジグ(Danzig)の2代母Petitionorもペティションの産駒である。
主な産駒
編集- Pteite Etoile (1956) - 1000ギニー、オークス、チャンピオンS、コロネーションS
- Ocean (1961) - コロネーションS
- Young Empress (1957) - プリティーポリーS
- Petingo(1965) - サセックスS、St.ジェームズパレスS、ミドルパークS
- March Past
血統
編集ペティションの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | フェアトライアル系[2]<フェアウェイ系<ファラリス系[3]<サイリーン系[4]<ベンドア系[4]<ストックウェル系[4]<エクリプス系[5]<ダーレーアラビアン系[5] |
|||
父 Fair Trial (GB) 1932 栗毛 |
父の父 Fairway (GB)1925 鹿毛 |
Phalaris | Polymelus | |
Bromus | ||||
Scapa Flow | Chaucer | |||
Anchora | ||||
父の母 Lady Juror (GB)1919 鹿毛 |
Son-in-Law | Dark Ronald | ||
Mother In Law | ||||
Lady Josephine | Sundridge | |||
Americus Girl | ||||
母 Art Paper (GB) 1933 黒鹿毛 |
Artist's Proof (GB) 1926 栗毛 |
Gainsborough | Bayardo | |
Rosedrop | ||||
Clear Evidence | Tracery | |||
Honora | ||||
母の母 Quire (GB)1918 鹿毛 |
Fairy King | Desmond | ||
Queen Fairy | ||||
Queen Carbine | Carbine | |||
Sceptre | ||||
母系(F-No.) | (FN:16-h) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | St. Simon 5×5、Bay Ronald 5×5 | [§ 3] | ||
出典 |