ベイカー・ストリート

ロンドンの通り
ベーカー街から転送)

ベイカー・ストリート (Baker Street) は、ロンドンシティ・オブ・ウェストミンスター内のメリルボーン地区に実在する南北方向の通りである。しばしばベイカー街とも訳される。

ベイカー街
Baker Street
かつてアップル・ブティックの所在したベイカー街94
ベイカー・ストリートの位置(シティ・オブ・ウェストミンスター内)
ベイカー・ストリート
シティ・オブ・ウェストミンスターにおける位置
全長2.4 km (1.5 mi)
所在地Westminster, London, England
座標北緯51度31分12秒 西経0度09分24秒 / 北緯51.52度 西経0.1566度 / 51.52; -0.1566座標: 北緯51度31分12秒 西経0度09分24秒 / 北緯51.52度 西経0.1566度 / 51.52; -0.1566
起点オックスフォード・ストリート
終点リージェンツ・パーク
地図
ベイカー街

概要

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街路の名は、18世紀に通りを敷設した建築家のウィリアム・ベイカーにちなむ。ベイカー街221Bに居住したと設定されている架空の名探偵シャーロック・ホームズと関わりの深い通りとして有名である。元来は高級住宅地だったが、現在は主に商業施設が立ち並ぶ。

NW1/W1の郵便番号が付された地域で、A41幹線道路の一部を成す等、混雑する通りである。リージェンツ・パークの南に位置するパーク・ロードとの交差点を北端として、グロスター・プレイスに並行して、メリルボーン・ロード、ポートマン・スクエア、ウィグモア・ストリートと順に交わる。ウィグモア・ストリートとの交差点を境にベイカー・ストリートはオーチャード・ストリートに切り替わり、オックスフォード・ストリートで終点を迎える。ポートマン・スクエア以後の区間はオーチャード・ストリートとして延びている。オーチャード・ストリートとオックスフォード・ストリートに挟まれた角には、イギリスの高級デパートとして知られるセルフリッジが店舗を構える。

地区内には、現存する世界最古の地下鉄駅の一つであるロンドン地下鉄ベイカー・ストリート駅が所在し、当該駅にはロンドン交通局遺失物取扱所が隣接する。

1971年、ベイカー街にあるロイズ銀行の支店で重大な強盗事件(Baker Street robbery)が発生した[1]

著名な居住者

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ベイカー街55

1835年、初めて蝋人形の常設展示を試みたマダム・タッソー館がベイカー街に開館した。この蝋人形の館は1884年に角を曲がってすぐのメリルボーン・ロード沿いに移転した。

1940年、特殊作戦執行部 (Special Operations Executive, SOE) の本部がベイカー街64へ移転した。SOEはしばしばシャーロック・ホームズの浮浪少年探偵団と同名の"ベイカー・ストリート・イレギュラーズ"と呼ばれた。

ビートルズが設立したアップル・コアは、1967年から1968年にかけて、ベイカー街94で洋装店「アップル・ブティック」を経営していた。

長年、イギリスの大手小売業者であるマークス&スペンサーの本社がベイカー街55の(同グループの"セント・ミカエル"のブランドになぞらえた名の)ミカエル・ハウスに入居していたが、2004年にパディントン・ベイスンへ移転した。旧社屋はイギリスで最もよく知られた企業の建物であり、現代的な商業複合ビルとして再開発された[2]

イギリスの女性歌手ダスティ・スプリングフィールドは1960年代にベイカー街に居住経験がある。

娯楽・文化の中のベイカー街

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ベイカー・ストリートの標識

架空の世界では、シャーロック・ホームズを筆頭に、ネズミの名探偵バジル、セクストン・ブレイク探偵カーランド・クロス英語版がベイカー街に住んだことがある。

霧のベイカー街英語版」 (Baker Street) はジェリー・ラファティ英語版による歌で、1978年にリリースされた。また、1999年には同名のアルバム英語版も発表している。

「ベイカー・ストリートの女神」 (Baker St. Muse) は1975年発表のジェスロ・タルによるアルバム『天井桟敷の吟遊詩人』に収録された楽曲である。

イギリスのロックバンド、ローリング・ストーンズの歌『サム・ガールズ』ではベイカー街に関する言及がある。

アルバム『The Liberty of Norton Folgate』に収録されたマッドネスの楽曲 We Are London の曲中では、ロンドンでも有数の名所としてベイカー・ストリートの名が登場する。

2002年公開の『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』にもベイカー街が物語の舞台として登場する。

脚注

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  1. ^ 2008年公開の『バンク・ジョブ』に描かれているように、重要な国家秘密があったらしく報道が止まり、犯人も分かっていない。また、「ウォーキートーキー事件」とも呼ばれる。
  2. ^ Rossiter, James (2007年2月8日). “UK developer wins $700m Panama contract”. London: The Times. http://business.timesonline.co.uk/tol/business/industry_sectors/construction_and_property/article1350425.ece 2011年7月15日閲覧。 

関連項目

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