ベン・フォールズ・ファイヴ

ベン・フォールズ・ファイヴBen Folds Five)は、ノースカロライナ州チャペルヒルで結成された、ピアノを主体としたスリーピースロックバンドである。1994年に結成され、2000年11月に解散した。2008年に地元チャペルヒルにて、ベン・フォールズ・ファイヴ名義でライブを行った。

ベン・フォールズ・ファイヴ
チャペルヒルでのライブ(2008年)
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ノースカロライナ州 チャペルヒル
ジャンル
活動期間
  • 1993年 - 2000年
  • 2008年
  • 2012年 -
レーベル
旧メンバー

メンバー

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ベン・フォールズ

特徴

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ロックには珍しい、ピアノを中心としたギターレスバンドであった。 解散までに4枚のアルバム、6枚のシングル、解散後に1枚のDVDをリリースしている。1996年2月の初来日公演の大成功や、テレビドラマ『ロングバケーション』の効果もあって、ファースト・アルバム『ベン・フォールズ・ファイヴ』が本国よりも先に日本でヒットした。そのため、日本盤のセカンド・アルバムには「ソング・フォー・ザ・ダンプド」(Song For The Dumped)の日本語バージョン「金返せ」が収録された。

来歴

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ベン・フォールズ・ファイヴは、1993年にベン・フォールズを中心としてチャペルヒルで結成した。彼らは、バンド名とは異なり3人組だった。ベンはバンド名について「ベン・フォールズ・スリーより響きがよいから」と説明している[3]。ベンはかつて自分達の音楽を「泣き虫野郎のパンク・ロック」と評していた[4]

彼らの最初のラジオ・シングルは「Underground」で、1stスタジオ・アルバムベン・フォールズ・ファイヴ』(1995年発表)に収録されている。『ベン・フォールズ・ファイヴ』は、アメリカでは売上的に成功しなかったが、日本では30万枚以上の売上を記録[5]し、日本のラジオ局J-WAVEからは1996年の年間最優秀新人アーティストに選ばれた[6]。イギリスではシングル「Underground」が全英シングルチャートで37位を記録した[7]

1997年に発表された2ndスタジオ・アルバム『ワットエヴァー・アンド・エヴァー・アーメン』も、日本では3週間に30万枚の売上を記録する[8]のに続き、イギリスでも全英アルバムチャートで30位を記録し[9]、アルバムからカットされたシングル3曲がトップ40に入った(「Battle Of Who Could Care Less」:26位[10]、「Kate」:39位[11]、「Brick」:26位[12])。「Brick」は本国アメリカでヒットし(ビルボード・アダルトトップ40で11位を、トップ40メインストリームで17位を記録[13])、アルバムも全米アルバムチャートで42位を記録する[13]彼らにとって最も大きなヒットとなった。

未発表音源を寄せ集めたアルバム『ネイキッド・ベイビー・フォトズ』(1998年発表、イギリスで65位[14]、アメリカで94位を記録[13])をはさんで、3rdスタジオ・アルバムは落ち着いたジャズ風のアルバム『ラインホルト・メスナーの肖像』で、1999年に発表された。このアルバムはイギリスで22位[15]、アメリカで35位[13]を記録するも、日本では前々作・前作よりも劣る15万枚の売上を記録した[5]。1998年にはバート・バカラックのトリビュート・アルバム『One Amazing Night』に「雨にぬれても」のカバーを提供[16]、1999年に発売されたコソボ救済チャリティ・アルバム『No Boundaries: A Benefit for the Kosovar Refugees』に、バンドは曲「Leather Jacket」を提供した[17]

彼らの最後のリリースは、スティーリー・ダンの「Barrytown」のカヴァーで、『ふたりの男とひとりの女』のサウンドトラックに収録された。彼らは『ラインホルト・メスナーの肖像』のワールド・ツアーが続くなか、新アルバムの制作に取り掛かったが、結局2000年10月に友好的にバンドは解散した[18]

2012年に再結成し、9月18日に『サウンド・オブ・ザ・ライフ・オブ・マインド』を発売した。

ディスコグラフィ

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アルバム

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  • 1995年 『ベン・フォールズ・ファイヴ』 (Ben Folds Five
  • 1997年 『ワットエヴァー・アンド・エヴァー・アーメン』(Whatever and Ever Amen
  • 1998年 『ネイキッド・ベイビー・フォトズ』(Naked Baby Photos
  • 1999年 『ラインホルト・メスナーの肖像』(The Unauthorized Biography of Reinhold Messner
  • 2005年 『ワットエヴァー・アンド・エヴァー・アーメン(リマスター・エディション)』
  • 2012年 『サウンド・オブ・ザ・ライフ・オブ・マインド』(The Sound Of The Life Of The Mind
  • 2001年 『セッションズ』(The Complete Sessions At West 54th

脚注

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  1. ^ a b Kurutz, Steve. Ben Folds Five Biography, Songs & Albums - オールミュージック. 2021年12月26日閲覧。
  2. ^ “University Calendar”. The Alcalde (Emmis Communications) 94 (2): 10. (November 2005). ISSN 1535-993X. "Ben Folds, with the Fray; This singer/pianist is best known as lead of Ben Folds Five, the guitarless power pop trio, and has struck out on his own as a solo artist." 
  3. ^ Hofmann, Pieter (1997年3月10日). “Waist Deep in Pianos and Buses”. Drop-D Magazine. 2006年9月2日閲覧。
  4. ^ Thomas, Sarah (2006年8月25日). “Ben Folds with the Sydney Symphony Orchestra”. Sydney Morning Herald. http://www.smh.com.au/news/gig-reviews/ben-folds-with-the-sydney-symphony/2006/08/25/1156012707758.html 2006年9月23日閲覧。 
  5. ^ a b 早分かりベン・フォールズ”. Sony Music Japan International. 2011年7月6日閲覧。
  6. ^ Sony Music Online Japan:International-Ben Folds Five-”. Sony Music Entertainment<Japan>. 2011年7月6日閲覧。
  7. ^ ChartArchive - Ben Folds Five - Underground”. 2012年7月2日閲覧。
  8. ^ Sony Music Online Japan : ベン・フォールズ・ファイヴ : ワットエヴァー・アンド・エヴァー・アーメン[リマスター・エディション]”. Sony Music Entertainment<Japan>. 2011年7月6日閲覧。
  9. ^ ChartArchive - Ben Folds Five - Whatever And Ever Amen”. 2012年7月2日閲覧。
  10. ^ ChartArchive - Ben Folds Five - Battle Of Who Could Care Less”. 2012年7月2日閲覧。
  11. ^ ChartArchive - Ben Folds Five - Kate”. 2012年7月2日閲覧。
  12. ^ ChartArchive - Ben Folds Five - Brick”. 2012年7月2日閲覧。
  13. ^ a b c d Ben Folds > AllMusic”. Awards. 2012年7月2日閲覧。
  14. ^ ChartArchive - Ben Folds Five - Naked Baby Photos”. 2012年7月2日閲覧。
  15. ^ ChartArchive - Ben Folds Five - The Unauthorized Biography Of Reinhold Messner”. 2012年7月2日閲覧。
  16. ^ One Amazing Night - Burt Bacharach > AllMusic”. 2012年7月2日閲覧。
  17. ^ Leather Jacket > AllMusic”. 2012年7月2日閲覧。
  18. ^ Ben with the Breeze”. The Breeze. 2006年11月27日閲覧。

外部リンク

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