HMS ベリック (HMS Berwick, 65) はイギリス海軍重巡洋艦ケント級。艦名はスコットランド南東部に置かれていたベリックシア州英語版の別称にちなむ。

ベリック
基本情報
建造所 スコットランドの旗 スコットランドグラスゴーフェアフィールド造船所英語版
運用者  イギリス海軍
級名 カウンティ級ケント級)重巡洋艦
艦歴
起工 1924年9月15日
進水 1926年3月30日
就役 1927年7月12日
退役 1946年
その後 1948年6月15日、スクラップとして売却。7月12日、解体完了。
要目
基準排水量 9,750 トン
満載排水量 13,450 トン
全長 630 ft (192.0 m)
最大幅 68 ftin (20.8 m)
吃水 16 ft 3 in (5.0 m)
主缶 アドミラリティ式三胴型水管ボイラー×8基
主機 パーソンズギアード・タービン×4基
出力 80,000 hp (60,000 kW)
推進器 スクリュープロペラ×4軸
最大速力 31.5ノット (58.3 km/h)
航続距離 13,000海里 (24,000 km)
乗員 700 名
兵装
装甲
  • 水線部:4.5 in (110 mm)
  • 主甲板:1.375 in (34.9 mm)
  • バーベット:1 in (25 mm)
  • 砲塔:1 in (25 mm)
  • 水密隔壁:1 in (25 mm)
  • 弾薬庫:1–4 in (25–100 mm)
  • ボイラー室内部4面:4.5 in (110 mm)[注 5]
搭載機 3機(1942年まで)
その他 艦載機用カタパルト×1基(1942年まで)
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艦歴

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フェアフィールド社で建造[1]。1924年9月15日起工[1]。1926年3月30日進水[1]。1927年7月12日竣工[1]

1928年12月4日、横浜港で行われた御大礼特別観艦式に「ケント」「サフォーク」と共に参列。1936年まで中国艦隊に所属。1937年8月から1938年11月にかけて大規模な改装工事を受ける。第二次世界大戦初期は船団護衛に従事し、ノルウェーの戦いにも参加している。また、5月にはアイスランド侵攻に参加した。

1940年11月7日ジブラルタルに到着。地中海艦隊への増援の内の1隻としてアレクサンドリアへ向かった(コート作戦)。アレクサンドリア到着後、ギリシャへの兵員輸送に従事。11月27日、スパルティヴェント岬沖海戦に参加。Y砲塔に命中弾を受け戦死者7名を出した。

12月25日、中東へ向かう兵員輸送船団WS5Aの護衛中に、船団攻撃を試みたドイツ重巡洋艦「アドミラル・ヒッパー」と交戦。「ベリック」は被弾し、X砲塔が使用不能になるなどの損害をうけた[2]

修理完了後はソ連へ向かう船団の護衛などに従事した。

戦後の1948年にスクラップとして売却された。

脚注

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注釈

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  1. ^ 1938年撤去
  2. ^ 1938年より
  3. ^ a b c 1941年増設
  4. ^ 1941年撤去
  5. ^ 1936 - 1940年追加

出典

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  1. ^ a b c d Cruisers of World War Two, p.83
  2. ^ The German fleet at war, 1939-1945, pp71-72

参考文献

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  • M. J. Whitley, Cruisers of World War Two : an International Encyclopedia, Naval Institute Press, 2000, ISBN 1-55750-141-6
  • Vincent P. O'Hara, The German fleet at war, 1939-1945, Naval Institute Press, 2004, ISBN 1-59114-651-8

関連項目

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外部リンク

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