ベアト・ヤンス

スイス連邦参事会参事

ベアト・ヤンス: Beat Jansドイツ語発音: [beːat jans]1964年6月12日 - )は、スイス環境科学者、政治家[1][2][3]バーゼル=シュタット準州政府主席や国民議会議員を経て、2024年1月1日から連邦参事会参事を務める。

ベアト・ヤンス
Beat Jans
(2024年公式画像)
連邦参事会参事
就任
2024年1月1日
担当司法・警察(2024年 – )
前任者アラン・ベルセ
バーゼル=シュタット準州執行評議会主席
任期
2021年7月1日 – 2023年12月14日
前任者エリザベス・アッカーマン
後任者ルーカス・エンゲルベルガー
国民議会議員
任期
2011年12月5日 – 2022年12月31日
選挙区バーゼル=シュタット準州
個人情報
生誕 (1964-06-12) 1964年6月12日(60歳)
バーゼルバーゼル=シュタット準州
政党スイス社会民主党(SP)
配偶者
トレイシー・レニー・グラス
(結婚 2004年)
子供2女
出身校チューリッヒ工科大学
公式サイトOfficial website
Parliament website

経歴

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1964年7月12日、バーゼルで溶接工のアントン・ヤンスと小売店販売員であったマリア・ヤンスの長男として誕生。生後間も無く、リーヘン英語版で育った。母のマリアはドイツ系で第二次世界大戦中ドイツからスイスに移住した[4]。1987年に農業技術者としての研修を終え、ヤンスは1994年にチューリッヒ工科大学で環境科学の学位を取得[5]

1987年から1989年にかけて、ヘルヴェタス・インターコーポレーション英語版によるパラグアイとハイチでの環境開発プロジェクトで環境アドバイザーとして現地指導を行った[5]。2000年から2010年に国民議会議員に当選するまで、プロナチュラの理事会メンバーであった[6]。1998年にSPに入党し、2001年にバーゼル・シュタット大評議会議員となる。2010年、国民議会議員に当選[6]。国民議会では経済管理委員会メンバーとして配属された[7]

2019年にSP所属の全州議会議員のアニタ・フェッツが再選しないことをきっかけに、ヤンスは全州議会議員への鞍替えも検討していたが、女性候補者を輩出するために出馬を撤回[8]。2015年にジャクリーン・フェールの後任としてSP副党首に選出される[9]。SPに共同党首制が導入されることに伴い、ヤンスは副党首を退任[10]

2020年10月25日にバーゼル・シュタット執行評議会議員と同時に同年11月、主席に選出された[11][12]

2023年スイス連邦選挙で、彼は社会民主党のアラン・ベルセの後任となる連邦参事会幹事候補者に指名された[13]。第2回決選投票でヤンスと国民議会議員のダニエル・ジョシッチ英語版の一騎打ちが行われ、112票対70票でヤンスが当選確実となり、12月13日に次期連邦参事会参事として当選[14]。2024年1月1日、連邦参事会幹事に就任[15]

人物

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2004年6月11日、ハワイでの旅行中に知り合ったフロリダ州マイアミ出身の女性、トレイシー・レニー・グラス(1972年生)と結婚。グラスは生物統計学者であり、ヤンスとの2年間の大恋愛の末に、スイス大手製薬会社ノバルティスへ就職。グラスはノバルティスからスイス熱帯公衆衛生研究所に派遣され、統計科学室長に就任。グラスとの間に2女を設ける。グラスと2人の娘はスイスとアメリカの二重国籍である[16]

脚注

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  1. ^ Schäfer, Fabian (2023年9月22日). “Beat Jans will SP-Bundesrat werden” (ドイツ語). Neue Zürcher Zeitung. ISSN 0376-6829. https://www.nzz.ch/schweiz/noch-nicht-bringen-ist-er-der-anti-jositsch-beat-jans-will-sp-bundesrat-werden-ld.1757446 2024年11月19日閲覧。 
  2. ^ Nachfolge von Alain Berset - Basler SP-Regierungspräsident Beat Jans will Bundesrat werden” (ドイツ語). Schweizer Radio und Fernsehen (SRF) (2023年9月22日). 2023年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年11月19日閲覧。
  3. ^ Rosch, Benjamin (2023年9月22日). “Basler Regierungsrat Beat Jans will für die SP in den Bundesrat” (ドイツ語). Aargauer Zeitung. 2024年11月19日閲覧。
  4. ^ Berset-Nachfolge – «Ich mag Herausforderungen sehr»: Beat Jans will in den Bundesrat” (ドイツ語). Tages-Anzeiger (2023年9月22日). 2023年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年11月19日閲覧。
  5. ^ a b Beat Jans” (ドイツ語). Sozialdemokratische Partei Basel-Stadt. 2020年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年11月19日閲覧。
  6. ^ a b Neuer SP-Nationalrat Beat Jans bleibt im Grossen Rat” (ドイツ語). Online Reports (2010年1月5日). 2022年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年11月19日閲覧。
  7. ^ Mitglieder der Kommission für Wirtschaft und Abgaben des Nationalrates (WAK-NR)”. Nationalrat (2016年11月23日). 2020年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年11月19日閲覧。
  8. ^ Weg frei für Eva Herzog – Beat Jans zieht Ständeratskandidatur zurück” (ドイツ語). Zeitung für die Region Basel. 2020年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年11月19日閲覧。
  9. ^ Schultheiss, Jeremias (5 December 2015). “SP-Delegierte wählen Beat Jans zum Vizepräsidenten” (ドイツ語). TagesWoche. 2018年11月7日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年11月19日閲覧。
  10. ^ SP-Präsidium: Duo Mattea Meyer und Cédric Wermuth folgt auf Christian Levrat” (ドイツ語). SP Schweiz (2020年10月17日). 2020年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年11月19日閲覧。
  11. ^ Wahlen 25. Oktober 2020” (ドイツ語). Kanton Basel-Stadt. 2020年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月19日閲覧。
  12. ^ Zweiter Wahlgang: Stephanie Eymann, Kaspar Sutter und Esther Keller in den Regierungsrat gewählt, Beat Jans ist neuer Regierungspräsident” (ドイツ語). Kanton Basel-Stadt. 2020年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月19日閲覧。
  13. ^ Zatti, Zara (2023年12月13日). “Politologin über die Wahlchancen von Jans: «Zurückhaltender Optimismus ist angebracht»” (ドイツ語). bz Basel. 2024年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年11月19日閲覧。
  14. ^ Keystone-SDA (2023年12月13日). “Beat Jans chosen as Switzerland's new cabinet minister” (英語). SWI swissinfo.ch. 2023年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年11月19日閲覧。
  15. ^ スイス大統領に国防相選出 アムヘルト氏”. 産経新聞. 2024年11月19日閲覧。
  16. ^ Lämbgen, Julian. “Tracy Jans: «Ich würde nicht die First Lady werden»” (ドイツ語). Nau. 2024年11月19日閲覧。

外部リンク

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公職
先代
アラン・ベルセ
連邦参事会参事
2024年 –
現職
先代
エリザベート・バウメ=シュナイダー
司法・警察担当参事
2024年 –