プロトン (ロシア語: Протон、「陽子」の意味)とは、ソビエト連邦人工衛星である。1965年から1968年に4基が打ち上げられ、地球低軌道上で高エネルギーの宇宙線を観測した。

プロトン衛星の模型。展示スペースの都合上、4枚の太陽電池パネルのうち2枚が取り外されている(ツィオルコフスキー航空宇宙学歴史博物館 )。

概要

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衛星の本体は円筒形で、発電用の太陽電池パネルを4枚備えていた。

重量は12-17トンで、ソ連が1965年3月まで打ち上げられていた人工衛星ボスホートシリーズの約2倍、同年6月にアメリカがタイタン3Cで打ち上げた模擬人工衛星(9.513kg)をはるかにしのぐ重量であり、西側では宇宙ステーションとして利用する可能性が指摘されていた[1]

打ち上げに用いられた大型ロケットは、「プロトンロケット」として知られ、2010年代まで使用され続けた。

運用

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名称 打ち上げ日時 重量
プロトン1号 1965年7月16日 12,200kg
プロトン2号 1965年11月2日 12,200kg
プロトン3号 1966年7月16日 12,200kg
プロトン4号 1968年11月16日 17,000kg

脚注

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  1. ^ 「ソ連、最大の衛星打ち上げ プロトン1号重量12.2トン」『日本経済新聞』昭和40年7月17日夕刊1面

参考文献

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