プロトロサウルス
プロトロサウルス (Protorosaurus) は、「原始的なトカゲ」の学名を持つ基盤的な双弓類に属する小型爬虫類。本種はペルム紀後期のドイツとブラジルに生息し、小動物(主に無脊椎動物)を食料としていた[1]。なおモササウルス科のプロトサウルスとは無関係である。
プロトロサウルス | |||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
地質時代 | |||||||||||||||||||||
ペルム紀後期 | |||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||
学名 | |||||||||||||||||||||
Protorosaurus von Meyer, 1830 | |||||||||||||||||||||
種 | |||||||||||||||||||||
概要
編集プロトロサウルスは最大で全長約2メートルまで成長した。四肢と頸部が細長く、レースオオトカゲのような陸棲オオトカゲの手足を更に伸長させたような外見をしている。この体型は、本種の動きが敏捷であることを示唆しており[2]、素早い動きで主に小動物(例昆虫)を食べていた可能性が高い[3]。現在の小型有鱗類(例トカゲ)と似た細く頭と歯を持っていた事も[4]、そうした生態を裏付けている。
分類
編集プロトロサウルスは、ワニや恐竜などの主竜類(主竜形類)において最古級のメンバーである。これはMartín D. Ezcurraが2016年に行った主竜類の系統解析を準拠としており、系統樹ではタニストロフェウス以下、エニグマストロフェウス (Aenigmastropheus) 以上の位置とされた[5]。
なお本種自体は、三畳紀前期のポーランドから産出したチャトコビエラ (Czatkowiella) と密接に関連していた[6]。
関連項目
編集脚注/出典
編集- The Origin and Early Evolution of Sauria: Reassessing the Permian Saurian Fossil Record and the Timing of the Crocodile-Lizard Divergence(Ezcurra, M. N. D:2014)
- ^ 平野弘道、冨田幸光、敷本美考、大花民子、真鍋真『小学館の図鑑NEO 大むかしの生物』日本古生物学会(監修)、2004年11月26日、66頁。ISBN 4092172125。
- ^ Palmer, D (1999). The Marshall Illustrated Encyclopedia of Dinosaurs and Prehistoric Animals. ロンドン: Marshall Editions. pp. 93. ISBN 1-84028-152-9
- ^ 北村雄一『21世紀こども百科 恐竜館』真鍋真(監修)、小学館、2007年7月6日、30頁。ISBN 9784092212510。
- ^ S. Chatterjee (1986). “Malerisaurus langstoni, a new diapsid reptile from the Triassic of Texas”. Journal of Vertebrate Paleontology 6 (4): 297-312. doi:10.1080/02724634.1986.10011627.
- ^ Ezcurra MD (2016-04-28). “The phylogenetic relationships of basal archosauromorphs, with an emphasis on the systematics of proterosuchian archosauriforms”. PeerJ. doi:10.7717/peerj.1778 .
- ^ Borsuk–Białynicka, M; Evans, S.E (2009). “A long–necked archosauromorph from the Early Triassic of Poland”. Palaeontologia Polonica 65: 203–234 .