プラセボ製薬
日本の企業
プラセボ製薬株式会社(プラセボせいやく)は、滋賀県大津市に本社を置く偽薬の企画・販売を行う企業。
種類 | 株式会社 |
---|---|
本社所在地 |
日本 〒520-0044 滋賀県大津市京町4-5-13 北緯35度00分17.0秒 東経135度52分17.9秒 / 北緯35.004722度 東経135.871639度 |
設立 | 2014年3月14日 |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 6140001093627 |
事業内容 | 食品として用いる偽薬の企画、販売 |
代表者 | 水口 直樹 (代表取締役) |
資本金 | 200万円 |
従業員数 | 1人 (2018年)[1] |
外部リンク | https://corp.placebo.co.jp/ |
概要
編集2014年、水口直樹が「プラセボ製薬株式会社」を設立。かつて製薬会社に勤めていた水口は、偽薬を求める介護関係者の書き込みを目にしたことをきっかけに事業化を構想。新薬の比較実験で用いられる偽薬を一般向けに販売しようと、社内の新規事業として提案したが採用には至らなかった[1][2]。構想を実現させるため、介護現場向け偽薬の販売会社として同社を設立[3]。2014年7月、還元麦芽糖を原料にした錠剤と同じ見た目のタブレット「プラセプラス」を発売した[3]。発売時点で医療機関向けに提供されている偽薬はあったが[注釈 1]、一般向けの販売は同社が初めてだった[5]。有効成分はなく、プラセボ効果を利用して薬の過剰摂取・依存の防止や減薬を促す[6]。包装にPTPシートを用いるなど本物の薬と同じ形態を採っていることから「本物の偽薬」を謳っている[7]。介護施設では、動悸などを訴えるが実際の症状がない利用者に対して、市販薬や精神安定剤の代わりに使用されている[3]。演技や教育のための使用も想定されている[8]。色や形などを変えてラインナップ拡大の検討を進め[5]、2017年には錠剤を橙色にした「プラセプラス・オレンジ200」、2022年には貼用偽薬「プラセパッチ」を発売した。
沿革
編集製品
編集- 食用偽薬
- プラセプラス30 - PTPシート包装30錠。
- プラセプラス200 - アルミ袋入り200錠。
- 貼用偽薬
- プラセパッチ 冷感テープ
過去の製品
編集- プラセプラス - 瓶入り200錠。(2014年7月発売、2016年12月終売)
- プラセプラス・オレンジ200 - アルミ袋入り200錠、橙色錠剤。(2017年5月発売、2019年11月終売)
- プラセプラス640 - アルミ袋入り640錠。(2016年8月発売、2020年3月終売)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b 「薬依存、「偽薬」で歯止め 元製薬会社員が起業し販売 /和歌山県」『朝日新聞』2018年5月5日、19面。
- ^ 「(ひと)水口直樹さん 薬に頼りすぎないために「偽薬」を売る」『朝日新聞』2019年10月3日、2面。
- ^ a b c 「プラセボ製薬:「偽薬」暗示で改善も 大津の会社、医療費削減目指す / 滋賀」『毎日新聞』2020年1月12日、21面。
- ^ 橘厚樹 (2018年12月23日). “偽薬メーカー代表「信じれば同等の効能」― 売り上げが年々上昇するワケ”. PRESIDENT Online. 2023年4月24日閲覧。
- ^ a b “「人の為 ニセモノだから できること」 フェイクな薬が秘める可能性”. 虚構新聞 (2021年4月1日). 2023年4月16日閲覧。
- ^ “安価で有効な治療効果に注目 「プラセボ効果」現象”. 産経ニュース (2018年10月18日). 2023年4月16日閲覧。
- ^ 水口直樹「元製薬会社員の僕が「偽薬」を売る理由」『文藝春秋 2020年1月号』2020年1月1日、202-209頁 。
- ^ “製品情報>食用偽薬”. プラセボ製薬株式会社. 2023年4月16日閲覧。
外部リンク
編集- プラセボ製薬株式会社 - 公式サイト
- プラセボ製薬 (@PlaceboPharma) - X(旧Twitter)