ブレイブスマッシュ

日本とオーストラリアの競走馬

ブレイブスマッシュ (:Brave Smash) は日本オーストラリア競走馬馬名の意味は「勇敢+母名の一部」。おもな勝ち鞍は2015年サウジアラビアロイヤルカップ(GIII)、2018年フューチュリティステークス(G1)、マニカトステークス(G1)。

ブレイブスマッシュ
2015年ホープフルS
欧字表記 Brave Smash
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2013年3月22日(11歳)
登録日 2015年3月26日(JRA)[1]
抹消日 2017年3月23日(JRA)[1]
トーセンファントム
トーセンスマッシュ
母の父 トウカイテイオー
生国 日本の旗 日本北海道日高町
生産者 エスティファーム
馬主 島川隆哉
→Australian Bloodstock, Mt Hallowell Stud Et Al
→Aquis Farm, Glenlogan Park Et Al
調教師 小笠倫弘美浦
→Darren Weir(豪州)
→Kris Lees(豪州)
競走成績
生涯成績 13戦2勝(日本)
21戦3勝(豪州)
勝ち鞍
GI フューチュリティステークス 2018年
GI マニカトステークス 2018年
GIII サウジアラビアロイヤルカップ 2015年
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経歴

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2歳(2015年)

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6月7日東京の新馬戦でデビューし、ロードクエストの2着[2]。その後も2戦続けて2着と惜敗するが[3]、4戦目で初勝利を挙げる[4]。重賞初挑戦となったサウジアラビアロイヤルカップは道中中団に位置し、直線で鮮やかに抜け出すと最後はイモータルの追撃をハナ差抑えて重賞初制覇を飾る[5][注 1]。年末のホープフルステークスハートレーの7着に終わり、この年を終える[7]

3歳(2016年)

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3歳初戦の京成杯では12着に惨敗[8]。距離を短縮して挑んだファルコンステークスは2着と好走するも[9]NHKマイルカップは8着[10]東京優駿は18着という結果に終わる[11]。休養を挟み、11月のキャピタルステークスで3着となる[12]

4歳(2017年)

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ニューイヤーステークスとオーシャンステークスは共に4着と勝ちきれずに終わる[13][14]。3月23日付けでJRA競走馬登録を抹消され、オーストラリアのD.ウィアー厩舎に移籍[15]。移籍初戦となったリーガルローラーステークスで2着に入ると、続くチャンドラーマクロードステークスでは1番人気にこたえ、豪州移籍後初勝利となった[16]。その後、テスタロッサステークス2着を挟み、この年から新設されたジ・エベレストでは10番人気の低評価であったが3着と健闘する[17]

5歳(2018年)

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1月26日のオーストラリアステークスは5着[18]、2月10日のCFオーアステークスは3着と惜敗続きであったが[19]、2月24日のフューチュリティステークスでは好位3番手からレースを進め直線で馬群を割って抜け出すと最後は中団から追い上げてきたトーセンスターダムの追撃を振り切り優勝、G1初制覇を飾るとともに日本から移籍した2頭のワンツーフィニッシュとなった[20]

10月26日に行われたマニカトステークス(芝1200m)ではヒュー・ボウマン騎乗で接戦を制し、GI2勝目を挙げた[21]

6歳(2019年)

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秋シーズンは5戦出走し、最高着順はニューマーケットハンデキャップの3着[22]アルクォズスプリントの9着を最後に引退、アクイスファーム種牡馬入りとなる[23]

競走成績

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競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2015.06.07 東京 2歳新馬 芝1600m(良) 14 5 7 016.70(5人) 02着 R1:36.0(33.9) -0.3 菅原隆一 54kg ロードクエスト
0000.07.12 中京 2歳未勝利 芝1600m(良) 15 3 4 004.00(1人) 02着 R1:37.6(35.4) -0.1 菅原隆一 54kg デアリングエッジ
0000.08.02 新潟 2歳未勝利 芝1600m(良) 15 8 14 002.60(2人) 02着 R1:35.5(33.3) -0.7 M.デムーロ 54kg アストラエンブレム
0000.09.06 札幌 2歳未勝利 芝1500m(良) 13 5 6 001.50(1人) 01着 R1:30.3(35.7) -0.8 横山典弘 54kg (メイショウアンカー)
0000.10.10 東京 サウジアラビアRC 重賞 芝1600m(良) 12 5 6 008.10(4人) 01着 R1:34.2(33.4) -0.0 横山典弘 55kg (イモータル)
0000.12.27 中山 ホープフルS GII 芝2000m(良) 12 7 11 029.70(7人) 07着 R2:02.7(35.0) -0.9 横山典弘 55kg ハートレー
2016.01.17 中山 京成杯 GIII 芝2000m(良) 15 8 14 021.80(9人) 12着 R2:02.7(35.5) -1.3 横山典弘 57kg プロフェット
0000.03.19 中京 ファルコンS GIII 芝1400m(不) 18 7 15 012.50(3人) 02着 R1:25.3(38.5) -0.3 横山典弘 57kg トウショウドラフタ
0000.05.08 東京 NHKマイルC GI 芝1600m(良) 18 7 14 029.60(9人) 08着 R1:33.1(34.3) -0.3 横山典弘 57kg メジャーエンブレム
0000.05.29 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 8 16 350.6(17人) 18着 R2:35.1(42.1) 011.1 横山典弘 57kg マカヒキ
0000.11.26 東京 キャピタルS OP 芝1600m(良) 15 6 11 024.50(8人) 03着 R1:34.0(34.9) -0.5 横山典弘 55kg ブラックムーン
2017.01.15 中山 ニューイヤーS OP 芝1600m(良) 16 7 13 007.80(3人) 04着 R1:33.9(34.9) -0.4 横山典弘 55kg マイネルアウラート
0000.03.04 中山 オーシャンS GIII 芝1200m(良) 16 2 3 005.60(2人) 04着 R1:08.4(34.5) -0.1 横山典弘 56kg メラグラーナ
0000.08.19 コーフィールド リーガルローラーS L 芝1200m(重) 13 - 9 003.40(2人) 02着 D.レーン 54kg Vega Magic
0000.09.09 ムーニーバレー チャンドラーマクロードS L 芝1200m(良) 12 - 8 003.40(1人) 01着 R1:11.50(-) D.レーン 55.5kg (El Divino)
0000.09.23 コーフィールド テスタロッサS L 芝1200m(良) 10 - 6 01.650(1人) 02着 D.レーン 57kg Bons Away
0000.10.14 ランドウィック ジエベレスト 芝1200m(良) 12 - 9 019.0(10人) 03着 J.スペンサー 58.5kg Redzel
2018.01.26 ムーニーバレー オーストラリアS GII 芝1200m(良) 6 - 2 002.20(1人) 05着 C.ウィリアムズ 58.5kg Thronum
0000.02.10 コーフィールド CFオーアS GI 芝1400m(良) 13 - 5 009.50(4人) 03着 J.アレン 59kg Hartnell
0000.02.24 コーフィールド フューチュリティS GI 芝1400m(良) 11 - 3 004.80(1人) 01着 R1:23.16(-) -- C.ウィリアムズ 59kg Tosen Stardom
0000.03.10 フレミントン ニューマーケットH GI 芝1200m(良) 15 - 2 009.00(5人) 02着 C.ウィリアムズ 56.5kg Redkirkwarrior
0000.04.07 ランドウィック TJスミスS GI 芝1200m(良) 11 - 2 006.50(3人) 07着 C.ウィリアムズ 58.5kg Trapeze Artist
0000.04.21 ランドウィック オールエイジドS GI 芝1400m(良) 10 - 5 005.50(2人) 10着 M.ザーラ 59kg Trapeze Artist
0000.09.01 コーフィールド ヒース1100 GIII 芝1100m(良) 12 - 3 007.50(3人) 03着 M.ザーラ 59kg Ball of Muscle
0000.09.15 ランドウィック ザショーツ GII 芝1100m(良) 7 - 4 004.40(3人) 03着 H.ボウマン 58kg Ball of Muscle
0000.09.28 ムーニーバレー モイアS GI 芝1000m(良) 11 - 10 011.00(3人) 02着 H.ボウマン 59.5kg Viddora
0000.10.13 ランドウィック ジエベレスト 芝1200m(不) 12 - 4 014.00(9人) 08着 H.ボウマン 58.5kg Redzel
0000.10.26 ムーニーバレー マニカトS GI 芝1000m(良) 14 - 9 008.50(5人) 01着 R1:09.36(-) H.ボウマン 58.5kg (Spirit of Valor)
0000.11.10 フレミントン スプリントクラシック GI 芝1200m(良) 14 - 10 017.00(7人) 08着 C.ウィリアムズ 58.5kg Santa Ana Lane
2019.01.26 ムーニーバレー オーストラリアS GII 芝1200m(良) 10 - 9 008.50(7人) 08着 M.ウォーカー 58.5kg Whispering Brook
0000.02.09 コーフィールド CFオーアS GI 芝1400m(良) 14 - 6 021.00(9人) 04着 M.ウォーカー 59kg Manuel
0000.02.23 コーフィールド フューチュリティS GI 芝1400m(良) 12 - 4 010.00(4人) 07着 M.ウォーカー 59kg Alizee
0000.03.09 フレミントン ニューマーケットH GI 芝1200m(良) 22 - 22 026.00(9人) 03着 D.オリヴァー 57kg Sunlight
0000.03.30 メイダン アルクォズスプリント GI 芝1200m(良) 13 - 6 008.00(4人) 08着 H.ボウマン 57kg Blue Point

種牡馬時代

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2020年からオーストラリアニューサウスウェールズ州ハンターバレーのアクイスファームで種牡馬として繋養生活を開始した。初年度は122頭に種付けしている。

2022/2023年シーズンから産駒がデビューし、2022年10月8日にBrave Haloが産駒の初出走初勝利を挙げた[26]

2023/2024年シーズンからは上記Brave Haloがブルーダイヤモンドステークスで4着に入ったことやBrave Meadがリステッド競走で勝利したことなどによりI Am Invincibleなどが繋養されているヤラマンパークスタッドに移って供用される[27]

2024年1月26日にはG3マンフレッドステークスでG1J.J.アトキンスの勝馬King Coloradoを抑えてBrave Meadが勝利し、産駒の重賞初勝利を挙げた。[28]

さらに2024/2025年シーズンに入り、Kimochiが11月16日のサールパートクラークステークスを1着とし、産駒のG1初勝利を果たした[29]

主な産駒

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GI級競走は太字で示す

  • 2020年産

血統表

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ブレイブスマッシュ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

トーセンファントム
2007 黒鹿毛
父の父
ネオユニヴァース
2000 青鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*ポインテッドパス Kris
Silken Way
父の母
バースデイローズ
1995 栗毛
*トニービン *カンパラ
Severn Bridge
エリザベスローズ *ノーザンテースト
*ノーベンバーローズ

トーセンスマッシュ
2004 栗毛
トウカイテイオー
1988 鹿毛
シンボリルドルフ *パーソロン
スイートルナ
トウカイナチユラル *ナイスダンサー
トウカイミドリ
母の母
アナスミラビリス
1991 鹿毛
*リアルシャダイ Roberto
Desert Vixen
スカーレットブルー *ノーザンテースト
*スカーレットインク
母系(F-No.) スカーレットインク系(FN:4-d) [§ 3]
5代内の近親交配 ノーザンテースト 4×4=12.50%、Northern Dancer 5×5・5=9.38%、Hail to Reason5×5=6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [30]
  2. ^ [31]
  3. ^ [30]
  4. ^ [30]


脚注

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注釈

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  1. ^ 父のトーセンファントムは前身であるいちょうSを勝っており、「父仔制覇」となった[6]

出典

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  1. ^ a b 競走馬情報:ブレイブスマッシュ
  2. ^ レース結果 2015年6月7日(日曜)3回東京2日 5レース JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  3. ^ 競走馬情報 ブレイブスマッシュ JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  4. ^ レース結果 2015年9月6日(日曜)2回札幌6日 1レース JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  5. ^ 【サウジアラビアRC】ブレイブスマッシュがハナ差Vサンケイスポーツ、2015年10月10日公開 2018年8月8日閲覧
  6. ^ 『優駿』2015年12月号、104頁。 
  7. ^ レース結果 2015年12月27日(日曜)5回中山8日 9レース JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  8. ^ レース結果 2016年1月17日(日曜)1回中山6日 11レース JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  9. ^ レース結果 2016年3月19日(土曜)2回中京3日 11レース JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  10. ^ レース結果 2016年5月8日(日曜)2回東京6日 11レース JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  11. ^ レース結果 2016年5月29日(日曜)2回東京12日 10レース JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  12. ^ レース結果 2016年11月26日(土曜)5回東京7日 11レース JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  13. ^ レース結果 2017年1月15日(日曜)1回中山5日 10レース JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  14. ^ レース結果 2017年3月4日(土曜)2回中山3日 11レース JRA”. jra.jp. 2023年7月25日閲覧。
  15. ^ ブレイブスマッシュ号が競走馬登録抹消日本中央競馬会、2017年3月23日公開 2018年8月8日閲覧
  16. ^ ブレイブスマッシュ(Brave Smash) | 競馬データベース | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年7月25日閲覧。
  17. ^ 世界最高賞金の芝レース「ジ・エベレスト」初代王座にレッドゼル、日本から移籍ブレイブスマッシュが3着 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年7月25日閲覧。
  18. ^ ブレイブスマッシュは重賞初制覇ならず、G2オーストラリアSで1番人気も直線失速 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年7月25日閲覧。
  19. ^ 日本から移籍のブレイブスマッシュ、豪G1のC.F.オーアSで猛追及ばず3着 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年7月25日閲覧。
  20. ^ 日本から移籍のブレイブスマッシュが豪G1初制覇!2着トーセンスターダム/フューチュリティSnetkeiba.com、2018年2月24日公開 2018年8月8日閲覧
  21. ^ 【豪・マニカトS】ブレイブスマッシュが豪州移籍後2度目のG1制覇!/海外競馬レース結果. netkeiba.com(2018年10月26日付). 2018年10月26日閲覧
  22. ^ 軽ハンデのサンライトが豪G1ニューマーケットH快勝、ブレイブスマッシュは3着 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年7月25日閲覧。
  23. ^ 【海外競馬】ブレイブスマッシュが豪州で種牡馬に 2017年に日本から移籍、豪G1を2勝
  24. ^ 競走成績:全競走成績|ブレイブスマッシュ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年8月9日閲覧。
  25. ^ Brave Smash”. Racing Post. 2020年1月4日閲覧。
  26. ^ First Runner a Winner for Brave Smash”. breednet. 2022年10月23日閲覧。
  27. ^ Brave Smash on the move”. racing.com. 2023年4月6日閲覧。
  28. ^ BRAVE MEAD RUNS HIS RIVALS RAGGED IN MANFRED STAKES VICTORY”. horsebetting.com. 2024年1月26日閲覧。
  29. ^ Kimochi stuns in Group 1 Sir Rupert Clarke”. horsebetting.com. 2024年11月16日閲覧。
  30. ^ a b c 血統情報:5代血統表|Brave Smash(JPN)”. JBISサーチ. 2021年9月6日閲覧。
  31. ^ ブレイブスマッシュ - Brave Smash - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2021年9月6日閲覧。

外部リンク

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