ブラックサポテ(英名 : Black Sapote、学名 : Diospyros nigra)は、メキシコ東部、中央アメリカ、コロンビア南部を原産とするカキノキ科の種である。他に、チョコレートプリンフルーツ(Chocolate Pudding Fruit)、チョコレートガキ(Chocolate Persimmon)、 スペイン語でサポテプリエト(Zapote Prieto)とも呼ばれている。

ブラックサポテ
ブラックサポテ
分類APG III
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : キク類 asterids
: ツツジ目 Ericales
: カキノキ科 Ebenaceae
: カキノキ属 Diospyros
: ブラックサポテ D. nigra
学名
Diospyros nigra (J.F.Gmel.)
シノニム
和名
ブラックサポテ[2]
英名
Black Sapote

特徴

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常緑樹で、成木になると25m以上の高さに成長することがある。霜には弱いが、多少の霜でも耐えることができる。葉は、深緑色で光沢があり、形は卵形から楕円形であり、長さ10-30cmである。雄花しか開花しない樹木、自家不和合性であるが雄花と雌花とを咲かせる樹木がある[3][4]。種子から育てた場合、果実が実るまで約3-4年かかる。

果実

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成熟した果実の全体と切片

ブラックサポテの果実は、トマトに似ており、直径5-10cmになる。成熟すると、果皮はオリーブ色から黄色がかった緑色になり、果肉は未熟時は白色であるが、成熟するとチョコレートプリンのような香り、色、歯触りになる。種子は12個以上ある[4]。 歯触りは、パパイヤに似ている。Boning (2006)では、熟した果実は、チョコレートプリンのような味と説明している [5]。 未成熟の果実には、強烈な渋みと苦味がある[3]

繁殖

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繁殖は、通常種子から育成する。数ヶ月間発芽能力があり、種まき後約30日で発芽する[3]。 ブラックサポテの品種の中には、種無しもあるが、その場合、取り木あるいは芽接ぎによって繁殖する。

栽培

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ブラックサポテは、通常、標高600メートル以下で見られ、土壌はそれほど選ぶことはなく、多少の霜でも耐えることができる。干ばつには弱く、乾燥地では灌漑を必要とするが、洪水のように多雨の環境には強い。 発芽後、3-4年はかなりゆっくり育つが[3]、その後急速に成長する。樹間は10-12 m とる必要がある[4]

画像

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脚注

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  1. ^ The Plant List: A Working List of All Plant Species”. 2014年8月20日閲覧。
  2. ^ 熱帯植物研究会 編「カキノキ科」『熱帯植物要覧』北野 至克(発行者)(3版)、(株)養賢堂、東京都文京区、1991年9月30日。ISBN 4-924395-03-X 
  3. ^ a b c d Morton, Julia (1987年). “Black Sapote”. Fruits of warm climates. p. 416. 6 March 2013閲覧。
  4. ^ a b c Diospyros digyna in the AgroForestryTree Database Archived 2014年12月23日, at the Wayback Machine.
  5. ^ Boning, Charles R. (2006). Florida's Best Fruiting Plants: Native and Exotic Trees, Shrubs, and Vines. Sarasota, Florida: Pineapple Press, Inc.. p. 43 

外部リンク

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