フチゾリリクガメ
フチゾリリクガメ(Testudo marginata)は、爬虫綱カメ目リクガメ科チチュウカイリクガメ属に分類されるカメ。別名マルギナータリクガメ[3][4]。
フチゾリリクガメ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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フチゾリリクガメ Testudo marginata
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保全状況評価[1][2] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ワシントン条約附属書II
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Testudo marginata Schoepf, 1792[3][4] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
フチゾリリクガメ[3][4][5] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Marginated tortoise[2][3][4] |
分布
編集形態
編集最大甲長39センチメートルとチチュウカイリクガメ属最大種[3]。背甲は細長く扁平。後部縁甲板が、外側へ広がることが和名の由来になっている[3]。種小名marginataは「縁のある」の意。腹甲には3-4対の三角形の斑紋が入る[3]。
分類
編集ミトコンドリアDNAの全塩基配列を決定し最大節約法と最尤法による系統解析から、いずれも属内ではエジプトリクガメと単系統群を構成すると推定されている[6]。
亜種ペロポネソスフチゾリリクガメを基亜種と分布が重複しても存在することから独立種とする説もある[3]。一方で亜種間交雑すること、中間型の個体が多いことから亜種とする説、単なる成長不良として亜種を認めない説もある[3]。サルデーニャ島の個体群を亜種T. m. sardaとする説もあるが、移入個体群であるため亜種として認められていない[3]。
生態
編集乾燥した荒地などに生息し、オリーブ畑を除く農耕地で見られることはまれ[4]。地面に空いた穴や岩の隙間を隠れ家とするが、亜種ペロポネソスフチゾリリクガメとされる個体群は深さ3メートルに達する巣穴を掘って生活する[4]。夏季(基亜種の山間部に生息する個体群は冬季にも)は休眠する[4]。
繁殖形態は卵生。基亜種は1回に4 - 7個、亜種ペロポネソスフチゾリリクガメは4個以下の卵を産む[2]。
人間との関係
編集農作物を食害する害獣とみなされ、駆除されることもある[2]。
野火、農地や観光開発などにより生息数が減少している[2]。一方で元々人間が利用しない環境に生息していること、大規模な採集が行われたことがないこと、野生個体の採集や輸出が厳しく制限されているため絶滅の危険はないと考えられている[4]。
ペットとして飼育されることがあり、日本にも輸入されている。ヨーロッパから飼育下繁殖個体のみが少数流通する[4]。主に基亜種が流通しているとされるが、亜種ペロポネソスフチゾリリクガメとされる飼育下繁殖個体個体も輸入されている[4]。
画像
編集-
オスの腹甲
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メスの腹甲
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幼体
参考文献
編集- ^ Appendices I, II and III<http://www.cites.org/>(accessed[リンク切れ] May 27, 2015)
- ^ a b c d e van Dijk, P.P., Lymberakis, P. & Bohme, W. 2004. Testudo marginata. The IUCN Red List of Threatened Species. Version 2014.3. <http://www.iucnredlist.org>. Downloaded on 27 May 2015.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 安川雄一郎 「チチュウカイリクガメ総覧」『エクストラ・クリーパー』No.2、誠文堂新光社、2007年、48-49頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 安川雄一郎 「ペットとしてのリクガメの飼育と分類」『エクストラ・クリーパー』No.3、誠文堂新光社、2008年、62頁。
- ^ a b 越河暁洋「フチゾリリクガメ」『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』千石正一監修 長坂拓也編著、ピーシーズ、2002年、182頁。
- ^ 安川雄一郎 「リクガメ類の新しい分類について」『クリーパー』第39巻、クリーパー社、2007年、58-67頁。