フェニドン
フェニドン(Phenidone)は、主に現像液として用いられる有機化合物である。現像力は、メトールよりも5倍から10倍強い。毒性は低く、また他の現像液とは異なり、皮膚接触で皮膚炎を引き起こさない[1]。
フェニドン | |
---|---|
1-phenyl-3-pyrazolidinone | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 92-43-3 |
PubChem | 7090 |
ChemSpider | 6823 |
EC番号 | 202-155-1 |
ChEMBL | CHEMBL7660 |
| |
| |
特性 | |
化学式 | C9H10N2O |
モル質量 | 162.19 g mol−1 |
外観 | Crystal leaflets or needles |
融点 |
121 °C, 394 K, 250 °F |
水への溶解度 | 10 g/100 ml at 100 °C |
ethanolへの溶解度 | 10 g/100 ml (hot) |
diethyl etherへの溶解度 | practically insoluble |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | External MSDS |
主な危険性 | Harmful if swallowed |
Rフレーズ | R20 R22 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
フェニドンは、1890年にこの物質を開発したイルフォードの商標である。イルフォードの研究所のJ. D. Kendallがこの物質の還元性を発見したのは、1940年、大規模生産が可能になったのは1951年になってからだった[2]。
フェニドンは、還元剤として作用し、N-フェニルヒドロキシピラゾールに変換される。
製造
編集出典
編集- ^ Merck Index of Chemicals and Drugs, 9th ed. monograph 7115
- ^ Karlheinz Keller et al. "Photography" in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 2005, Wiley-VCH, Weinheim. doi: 10.1002/14356007.a20_001