ファンタスティックライト
ファンタスティックライト(Fantastic Light、1996年2月13日 - )は、アメリカ生産の競走馬、種牡馬。世界各地の競馬場で走り、G1級競走を6勝した。
ファンタスティックライト | ||||||||||||||||||||||||||||||
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2000年11月26日 ジャパンカップ (ゼッケン10番) | ||||||||||||||||||||||||||||||
欧字表記 | Fantastic Light | |||||||||||||||||||||||||||||
香港表記 | 奇異光芒 | |||||||||||||||||||||||||||||
品種 | サラブレッド | |||||||||||||||||||||||||||||
性別 | 牡 | |||||||||||||||||||||||||||||
毛色 | 鹿毛 | |||||||||||||||||||||||||||||
生誕 | 1996年2月13日(28歳) | |||||||||||||||||||||||||||||
父 | Rahy | |||||||||||||||||||||||||||||
母 | Jood | |||||||||||||||||||||||||||||
母の父 | Nijinsky II | |||||||||||||||||||||||||||||
生国 | アメリカ合衆国 | |||||||||||||||||||||||||||||
生産者 | Gainsborough Farm Inc. | |||||||||||||||||||||||||||||
馬主 |
シェイク・マクトゥーム →ゴドルフィン | |||||||||||||||||||||||||||||
調教師 |
マイケル・スタウト(イギリス) →サイード・ビン・スルール(UAE) | |||||||||||||||||||||||||||||
競走成績 | ||||||||||||||||||||||||||||||
生涯成績 | 25戦12勝 | |||||||||||||||||||||||||||||
獲得賞金 |
73万5773UKポンド 60万750アイルランド・ポンド 310万7400USドル 6349万8000円 800万香港ドル | |||||||||||||||||||||||||||||
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2000年、2001年とワールドシリーズ・レーシング・チャンピオンシップ総合優勝馬になっただけでなく、2001年のカルティエ賞年度代表馬および最優秀古馬、エクリプス賞最優秀芝牡馬にも輝いた。
競走馬時代
編集2歳・3歳時代
編集2歳時、3歳時はイギリスを中心とするヨーロッパで走っていた。しかしクラシックトライアルを勝ったもののダービートライアルで負けたこともあり、クラシック競走には出走していない。3歳夏、エクリプスステークス3着のあとアークトライアルでハイライズ(エプソムダービー勝ち馬)を破るも、凱旋門賞ではモンジューの11着に惨敗する。
古馬時代
編集4歳の始動はドバイシーマクラシックから。ここでは前々年の凱旋門賞馬サガミックスや英ダービー馬ハイライズらを退け3馬身差のレコードタイムで快勝した。その後もコロネーションカップ2着、キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス2着と12ハロン路線で堅実な実績を残した。秋はアメリカに転戦し、初戦となるマンノウォーステークスでエラアシーナを退け優勝する。しかし続くターフクラシック招待ステークスではジョンズコールの4着、本番となるブリーダーズカップ・ターフでは凡走したモンジューにこそ先着するもレース中に進路が塞がれる不利を2度も受けてカラニシの5着と勝ち切れなかった。その後はジャパンカップに出走してテイエムオペラオー・メイショウドトウに続く3着と好走し、続く香港カップでも1番人気に応え快勝、この勝利でジャイアンツコーズウェイを逆転してワールド・レーシング・チャンピオンシップの2代目チャンピオンとなった。
5歳の始動も前年同様ドバイシーマクラシックからであったが、今回は、ステイゴールドの驚異的な追い込みにハナ差敗れている。その後はタタソールズゴールドカップ、プリンスオブウェールズステークスとG1を連勝してカラニシにBCターフでの借りを返し、古馬代表として臨んだキングジョージでもガリレオの2着と健闘、更に次走のアイリッシュチャンピオンステークスではガリレオとともに3着以下を6馬身突き放すマッチレースを演じたすえアタマ差でガリレオに雪辱を果たした。このレースはレーシングポストの読者が選ぶ名勝負100戦において第7位の名勝負に選ばれている。引退レースとなったBCターフでは、この年のセントレジャーステークス優勝馬ミランを3/4馬身抑えこんでレコード勝ち。2年連続ワールドチャンピオンになるとともに、カルティエ賞・エクリプス賞といった格式ある賞でもチャンピオンと認められた。
競走成績
編集出走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 | 着順 | 騎手 | 着差 | 1着(2着)馬 |
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1998年 | 8月 2日サンダウン | ノーヴィスS | 芝7f16y | 1着 | J.リード | 1 3/4馬身 | (Sicnee) | |
1998年 | 8月22日サンダウン | 条件S | 芝8f14y | 1着 | J.リード | 3/4馬身 | (Aesops) | |
1998年 | 9月11日グッドウッド | スターダムS | L | 芝8f | 3着 | R.コクレーン | 2 1/2馬身 | Mutaahab |
1999年 | 4月24日サンダウン | クラシックトライアルS | G3 | 芝10f7y | 1着 | D.ホランド | 短頭 | (Dehoush) |
1999年 | 5月 8日リングフィールド | ダービートライアルS | G3 | 芝11f106y | 4着 | D.ホランド | 6 3/4馬身 | Lucido |
1999年 | 6月15日アスコット | プリンスオブウェールズS | G2 | 芝10f | 2着 | G.スティーヴンス | アタマ | Lear Spear |
1999年 | 7月 3日サンダウン | エクリプスS | G1 | 芝10f7y | 3着 | G.スティーヴンス | 3/4馬身 | Compton Admiral |
1999年 | 8月17日ヨーク | グレートヴォルティジュールS | G2 | 芝11f195y | 1着 | G.スティーヴンス | 1 1/4馬身 | (Bienamado) |
1999年 | 9月19日ニューベリー | アークトライアル | L | 芝11f5y | 1着 | K.ファロン | 3/4馬身 | (High-Rise) |
1999年10月 | 3日ロンシャン | 凱旋門賞 | G1 | 芝2400m | 11着 | J.リード | 30馬身 | Montjeu |
2000年 | 3月25日ナドアルシバ | ドバイシーマクラシック | G3 | 芝2400m | 1着 | K.ファロン | 3馬身 | (Caitano) |
2000年 | 6月 9日エプソム | コロネーションC | G1 | 芝12f10y | 2着 | C.マッキャロン | 3/4馬身 | Daliapour |
2000年 | 7月 8日サンダウン | エクリプスS | G1 | 芝10f7y | 5着 | J.リード | 6馬身 | Giant's Causeway |
2000年 | 7月29日アスコット | KGVI&QEDS | G1 | 芝12f | 2着 | J.リード | 1 3/4馬身 | Montjeu |
2000年 | 9月 9日ベルモントパーク | マンノウォーS | G1 | 芝11f | 1着 | J.ベイリー | 1馬身 | (Ela Athena) |
2000年10月 | 7日ベルモントパーク | ターフクラシック招待S | G1 | 芝12f | 4着 | L.デットーリ | 3 1/2馬身 | John's Call |
2000年11月 | 4日チャーチルダウンズ | BCターフ | G1 | 芝12f | 5着 | L.デットーリ | 2馬身 | Kalanisi |
2000年11月26日 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m | 3着 | L.デットーリ | クビ | テイエムオペラオー |
2000年12月17日 | 沙田 | 香港C | G1 | 芝2000m | 1着 | L.デットーリ | 1 3/4馬身 | (Greek Dance) |
2001年 | 3月24日ナドアルシバ | ドバイシーマクラシック | G2 | 芝2400m | 2着 | L.デットーリ | ハナ | Stay Gold |
2001年 | 5月27日カラ | タタソールズGC | G1 | 芝10f110y | 1着 | L.デットーリ | クビ | (Golden Snake) |
2001年 | 6月20日アスコット | プリンスオブウェールズS | G1 | 芝10f | 1着 | L.デットーリ | 2 1/2馬身 | (Kalanisi) |
2001年 | 7月28日アスコット | KGVI&QEDS | G1 | 芝12f | 2着 | L.デットーリ | 2馬身 | Galileo |
2001年 | 9月 8日レパーズタウン | 愛チャンピオンS | G1 | 芝10f | 1着 | L.デットーリ | アタマ | (Galileo) |
2001年10月27日 | ベルモントパーク | BCターフ | G1 | 芝12f | 1着 | L.デットーリ | 3/4馬身 | (Milan) |
種牡馬時代
編集2002年からダルハムホールスタッドで種牡馬入り。2頭のG1勝ち馬を出したほか、日本でも初年度産駒のジャリスコライトが京成杯を勝つなどの活躍を見せた。2007年に日本に輸入され、ダーレー・ジャパン・スタリオン・コンプレックスで繋養される。2010年に日本での産駒がデビューしたものの、これといった活躍馬は現れず、2011年の種付け頭数は14頭にまで落ち込んだ。そしてこの年の種付けシーズン終了後にイギリスへ輸出された[1]。
2022年までに種牡馬を引退したことが、ドバイレーシングクラブのTwitterにより発表されており[1]、現在はダルハムホールスタッドにて功労馬として繋養されている。
主な産駒
編集- 2003年産
- 2004年産
- Mission Critical(ニュージーランドインターナショナルステークス)
- 2005年産
- Scintillo(イタリアグランクリテリウム)
- 2008年産
- 2009年産
- キモンエンジェル(鞆の浦賞)
母父としての主な産駒
編集グレード制重賞優勝馬
編集斜体は地方重賞を示す
地方重賞優勝馬
編集- 2017年産
- カプリフレイバー(優駿スプリント、川崎スパーキングスプリント)
血統表
編集ファンタスティックライトの血統(ブラッシンググルーム系 / Nearctic4×5=9.38%(母内)、Nearco5x5=6.25%) | (血統表の出典) | |||
父 Rahy 1985 栗毛 アメリカ |
父の父 Blushing Groom 1974栗毛 フランス |
Red God | Nasrullah | |
Spring Run | ||||
Runaway Bride | Wild Risk | |||
Aimee | ||||
父の母 Glorious Song 1976鹿毛 カナダ |
Halo | Hail to Reason | ||
Cosmah | ||||
Ballade | Herbager | |||
Miss Swapsco | ||||
母 Jood 1989 鹿毛 |
Nijinsky 1967 鹿毛 カナダ |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Flaming Page | Bull Page | |||
Flaring Top | ||||
母の母 Kamar 1976鹿毛 |
Key to the Mint | Graustark | ||
Key Bride | ||||
Square Angel | Quardrangle | |||
Nangela F-No.14-c |
- 母Joodは未勝利だが、プリティーポリーのファミリーラインに属し、その兄姉に以下の活躍馬がいる。
- 半兄:Key to the Moon(父Wajima) - 米G3を2勝
- 半姉:Hiaam(父Alydar) - 英G3勝ち馬
- 半姉:Gorgeous(父Slew o'Gold) - ヴァニティーハンデキャップ、アッシュランドステークス、ハリウッドオークス(当時G1)
- 半姉:Seaside Attraction(父Seattle Slew) - ケンタッキーオークス勝ち馬。フリゼットステークスなど米牝馬G1を3勝のGolden Attraction、フロリダダービー勝ち馬で種牡馬のCape Townらの母となる。
- 祖母Kamarはカナディアンオークス勝ち馬。上記のとおりG1馬2頭を含む4頭の重賞勝ち馬を出した。半妹にアップルブロッサムハンデキャップ勝ち馬で、“キングジョージ”連覇など英愛G1を4勝のSwainの母となったLove Smittenがいる。
- 3代母Square Angelの子孫には、米G2勝ち馬で種牡馬として米二冠馬Afleet Alexなどを出したNorthern Afleetをはじめとして、重賞勝ち馬多数。
- その他の主な近親はプリティーポリー#シスターサラ系を参照
脚注
編集- ^ Dubai Racing Clubのツイート - Twitter、2022年6月28日閲覧。
外部リンク
編集- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post
- ファンタスティックライト(USA) - 競走馬のふるさと案内所