パッセンジャー (歌手)
パッセンジャー(Passenger)ことマイケル・デヴィッド・ローゼンバーグ(Michael David Rosenberg、1984年5月17日 - )は、イングランド出身のフォークロック・シンガーソングライターである。
パッセンジャー Passenger | |
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2013年1月、イングランドのハンプシャー州サウサンプトンにて演奏中。 | |
基本情報 | |
出生名 |
マイケル・デヴィッド・ローゼンバーグ Michael David Rosenberg |
生誕 | 1984年5月17日(40歳) |
出身地 | イングランド、ブライトン・アンド・ホヴ |
ジャンル |
フォークロック インディー・フォーク |
職業 |
シンガーソングライター ギタリスト ミュージシャン |
担当楽器 |
歌 ギター |
活動期間 |
2003年~2009年:バンド「パッセンジャー」のメンバー 2009年~現在:シンガーソングライター「パッセンジャー」 |
レーベル |
2012年~現在:Nettwerk 2012年~現在:Black Crow 2009年~2012年:passenger |
共同作業者 | バンド「パッセンジャー」 |
公式サイト |
passengermusic |
バンド「パッセンジャー」のメインボーカルおよび作曲担当であったローゼンバーグは、2009年のバンド解散後、ソロ活動となってもバンド名を使い続けることにした。彼のベストシングルである"Let Her Go"は、多くの国でヒットチャート第1位にランクインしている。この曲は、2014年のブリット・アウォーズ"最優秀英国シングル賞"にノミネートされただけでなく、英国作曲家協会(BASCA)によるアイヴァー・ノヴェロ賞の"最もパフォーマンスされた曲"を受賞した[1]。
生い立ち
編集1984年5月17日[2][3]、ローゼンバーグはイングランドのイースト・サセックス州ブライトン・アンド・ホヴに生まれた。母親はイングランド人、父親(Gerard Rosenberg)はニュージャージー州ヴァインランド出身のアメリカ人であり[4][5]、父方の家族はユダヤ系である[6]。ローゼンバーグは、子供の頃にクラシックギターを覚え、14、15歳頃には作曲を始めた。ブライトンでの学校時代には、勉強をせず、専ら音楽に没頭した。音楽で身を立てようと思ったので、16歳の時に学校をやめ、その後、数年間はイングランドとオーストラリアでストリートミュージシャンとして生活することになる[7]。現在でもブライトン在住である[8]。
音楽歴
編集活動初期
編集2001年当時、映画製作会社に勤務していた父親が、ローゼンバーグをフェイスレス(Faithless)の元メンバーであったジェイミー・カトー(Jamie Catto)に引き合わせた。このことがきっかけとなり、2002年にロンドンのロイヤル・コート劇場で行われた「ミャンマー解放運動」チャリティーコンサートで2曲を演奏することになる[9]。この時に、その後一緒に曲作りを行なうアンドリュー・フィリップス(Andrew Phillips)と出会い、また、IE Musicレーベルとのつながりを確立する。ブライトンに戻ったフィリップスとローゼンバーグは、フィリップスの自宅内にあるスタジオで作曲を始め、これまで二人が影響を受けてきたミュージシャンからの感化(実にサイモン&ガーファンクルからDJシャドウと幅広い)がここで融合することになる。2003年には、地元ブライトンの音楽仲間のつてで、マーカス・オデアー(ベース)、アロン・コーエン(ドラム)、リチャード・ブリンクロー(キーボード)をむかえ、"マイク・ローゼンバーグ・バンド"が結成された[10]。
2003年~2009年:バンド"パッセンジャー"
編集ローゼンバーグが最初に人前で演奏したのは16歳の時であった。2003年にはブライトン・アンド・ホヴで、アンドリュー・フィリップスとともに"パッセンジャー"を結成した。2007年にチョークマーク・レコード(Chalkmark Records)から、バンドの最初で最後のアルバム"Wicked Man's Rest"がリリースされた[11]。アルバムの曲は、唯一"Four Horses"だけがフィリップスによるもので、ほとんどすべてはローゼンバーグが作曲している。2009年にパッセンジャーは解散してしまう。
2009年~2010年: ソロ活動とアルバム"Wide Eyes Blind Love"
編集パッセンジャーの解散後もローゼンバーグはバンド名「パッセンジャー」を名乗り続け、ソロでストリートライブを行なうようになる。初舞台を踏んだのは、2009年10月のオーストラリアだった。そこでは、リオール(Lior)や、シドニー在住のエラナ・ストーン(Elana Stone)およびブライアン・カンポー(Brian Campeau)といったミュージシャンの前座をつとめた。また、パースで行なわれる音楽業界への登竜門 One Movement for Music音楽祭にも出演した。このことによって、オーストラリアにおいて「パッセンジャー」は大勢のファンを獲得し、500席のコンサートホールの券が軒並み売り切れとなった。2009年中に、ソロ活動のデビューアルバム"Wide Eyes Blind Love"をリリース。このころ、英国でも数多くのステージに立つようになった。ロンドンの「ドルリー・レーン」シアター・ロイヤルで行われた「トゥーリン・ブレイクス」(Turin Brakes)結成10周年記念コンサートの前座もその一つである。
2010年~2011年:アルバム"Flight of the Crow"
編集次作アルバム"Flight of the Crow"は、オーストラリアでレコーディングされた[12]。レコーディングスタジオでは、リオール、ケイト・ミラー=ハイドキー(Kate Miller-Heidke)、ボーイ&ベア(Boy & Bear)、ジョシュ・パイク(Josh Pyke)、ケイティ・ヌーナン(Katie Noonan)などオーストラリアで活躍している数多くのミュージシャンと共演することになった。また、ファン限定アルバム"Divers and Submarines"もリリースする。
2011年~2013年:アルバム"All the Little Lights"
編集次のアルバムは、シドニーにあるリニア・レコーディング・スタジオで行なわれ、今回もまたオーストラリアのミュージシャンを中心としたバンド編成でレコーディングされた。参加アーティストは、ボーイ&ベアのドラマー、ティム・ハート(Tim Hart)、ジャズベーシストのキャメロン・アンディ(Cameron Undy)、ケイティ・ヌーナン&ザ・キャプテンズからは、キーボードのステュ・ハンター(Stu Hunter)などである[13]。2012年の夏から秋にかけては、ジュールズ・ホランド(Jools Holland)や親友のエド・シーラン(Ed Sheeran)の前座をつとめながら英国ツアーを行なった(エド・シーランとは、ローゼンバーグが15歳頃、ケンブリッジに住んでいた頃からの友人である[8])。また、ジョン・バトラー・トリオ(John Butler Trio)やジョシュ・パイクといったオーストラリアのミュージシャンと共演する英国ツアーも行なっている。2012年は、エド・シーランの北米ツアー[14]とパリ公演での前座。夏には、北米向けにはNettwerkレコードから、アルバム"All the Little Lights"をリリース[15]。2013年は、エド・シーランの1月のアイルランド公演(5公演のうち4公演は売り切れ)、オーストラリアおよびニュージーランド公演[16]、また、ブライトンとレディングの公演でも前座をつとめた[17]。11月14日にハマースミス・アポロで行なわれた「恵まれない子供たち」(Children in Need)チャリティーコンサートで、ローゼンバーグはシングルカット曲"All the Little Lights"を披露し、BBC Oneにてテレビ中継されている[18]。
2014年~現在:アルバム"Whispers"
編集2014年3月26日、ローゼンバーグは5作目のスタジオアルバムの詳細を発表した。6月9日に、アルバム"Whispers"をリリース。このアルバムに関してローゼンバーグは、ウェブニュース紙Digital Spyに次のように語っている。「間違いなく今までの中では、一番『陽気な』アルバムだね。ちょうど映画みたいに。たくさんのストーリーやアイデアがつまっていて。もちろん、孤独とか死とか『陰気な』場面もあるけど、でも、そういうのがなきゃ、パッセンジャーのアルバムとは言えないでしょ」。2014年4月14日には、アルバムの中から"Hearts on Fire"をシングルカット曲として発売している[19]。
受賞およびノミネート作品
編集- Independent Music Awards 2013: "Let Her Go" – Best Folk/Singer-Songwriter Song[20]
- Galgalatz Israeli annual International song chart – "Let Her Go" – Best song of 2013. [21]
- Brit Awards 2014: "Let Her Go" – British Single of the Year (Nominated) [22]
- Ivor Novello Awards 2014: "Let Her Go" – PRS for Music Most Performed Work. [1]
ツアー
編集- "All the Little Lights"ツアー(2012–13年)
- "Whispers"ツアー(2014年)
ディスコグラフィー
編集スタジオ・アルバム
編集- "Wide Eyes Blind Love"(2009年)
- "Divers & Submarines"(2010年)
- "Flight of the Crow"(2010年)
- "All the Little Lights"(2012年)
- "Whispers"(2014年)
- "Whispers II"(2015年)
シングル
編集- "The Wrong Direction"
- "Let Her Go"
- "Holes"
- "Scare Away the Dark"
- "Heart's on Fire"
脚注
編集- ^ a b Pakinkis, Mike (22 May 2014). “Ivor Novello Awards 2014: All the winners”. Music Week (London, England: Intent Media) 24 June 2014閲覧。.
- ^ “Passenger, a.k.a. Mike Rosenberg, grateful for Ed Sheeran's support”. thestar.com. 28 September 2014閲覧。
- ^ “Twitter / passengermusic: Thank you all so much for my birthday messages xxx im having a lovely day thanks!! Manchester – you were”. Twitter (17 May 2012). 26 April 2013閲覧。
- ^ “Brits Are Here”. Philly.com. 28 September 2014閲覧。
- ^ “Passenger's Mike Rosenberg tackles dark subjects with a light touch”. Washington Post. 28 September 2014閲覧。
- ^ [1] [リンク切れ]
- ^ Doyle, Patrick. "Q&A: Passenger." Rolling Stone; 13 February 2014: 26. ProQuest. Web. 16 April 2014
- ^ a b “"Passenger, a.k.a. Mike Rosenberg, grateful for Ed Sheeran's support"”. thestar.com. 28 September 2014閲覧。
- ^ “An evening of music and comedy for Burma”. Burma Campaign UK. 11 November 2014閲覧。
- ^ “Passenger”. Encyclopedia of Popular Music, 4th ed.. (2014).
- ^ Aston, Martin. "Passenger. Wicked Man's Rest", The Times, p. 24. (15 September 2007)
- ^ . "Double date – troubadour brings travelling tales to city", Bath Chronicle, p. 46. (18 August 2011)
- ^ “Passenger – About”. Facebook. 5 April 2013閲覧。
- ^ “Vancouver Weekly: Interview by Maria Perez with Passenger (Mike Roesenberg)”. Vancouver Weekly. 28 September 2014閲覧。
- ^ “All the Little Lights North America Release Date”. 18 November 2014閲覧。
- ^ “Ed Sheeran – UK (Belfast) and Ireland (Dublin) Tour Diary”. 18 November 2014閲覧。
- ^ “10/19/12”. Ents24. 28 September 2014閲覧。
- ^ “Line up”. Children in Need Rocks. BBC. 9 November 2013閲覧。
- ^ “Passenger announces new album Whispers – Music News -”. Digital Spy. 28 September 2014閲覧。
- ^ “12th Annual Independent Music Awards Winners Announced”. Independentmusicawards.com (11 June 2013). 4 September 2013閲覧。
- ^ “- גלגלצ -”. Glgltz.co.il. 28 September 2014閲覧。
- ^ “Passenger”. Brits.co.uk. 28 September 2014閲覧。