バーベキューソース
バーベキューソース(BBQ ソースとも)は、バーベキュースタイルで調理される食肉(豚肉、牛肉、鶏肉など)のマリネや味付け用の調味料、またはトッピングとして使用されるソース。アメリカ南部ではどこにでもある調味料であり、他の多くの食品にも使用されている[1]。
バーベキューソース | |
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セントルイススタイルのバーベキューでは、バーベキューソースに漬けた肉をソースごと煮込んで調理する。 | |
別名 | BBQ ソース |
種類 | 調味料 |
発祥地 | アメリカ合衆国 |
主な材料 | 酢, トマトペーストまたはケチャップ |
その他お好みで | くん液, オニオンパウダー, 香辛料(マスタード、コショウなど)、マヨネーズ、砂糖または 糖蜜 |
材料はさまざまであるが、多くの場合、酢、トマトペースト、マヨネーズ(またはそれらの組み合わせ) をベースとして、リキッドスモーク、オニオンパウダー、マスタードや黒コショウなどのスパイス、砂糖や糖蜜などの甘味料が含まれている。
歴史
編集バーベキューソースの起源は、17世紀初めのアメリカ南部における植民地の形成にあるとの説がある[2]。ソースへの言及は、以後200年にわたって英語とフランス語双方の文献に見られる。バーベキューソースの一種であるサウスカロライナ州のマスタードソースは、18世紀のドイツ人入植者にまでその起源をさかのぼることができるという[3]。
初期の自家製バーベキューソースは、酢、塩、コショウだけで作られることが一般的であった。1920年代になると調味料として砂糖、ケチャップ、ウスターソースが使用され始め、第二次世界大戦後には砂糖の量と材料の数が劇的に増加した[4]。
初めて商業的に生産されたバーベキューソースは、1909年にアトランタのジョージア・バーベキューソース会社によるものである[5]。その後ハインツが1940年にボトル入りのバーベキューソースを販売した。さらにまもなくして、ゼネラルフーヅがバーベキューソース「Open Pit」を販売開始した。クラフトフーズがバーベキューソースの市場に参入したのは1960年頃のことだが、大々的に広告を打ち出し、市場のリーダーになることに成功した[4]。クラフトはまた、スパイスの袋を付けた食用油の製造を開始し、バーベキューソースの別の市場へのアプローチを提供した[6]。
バリエーション
編集アメリカ合衆国各地では、様々なスタイルのバーベキューソースが好まれている。
- カロライナ東部地域 - アメリカにおけるバーベキューソースの多くは、ノースカロライナ州とサウスカロライナ州の東部地域にそのルーツをたどることができる[3]。初期のバーベキューソースは酢、挽いた黒コショウ、唐辛子のフレークを材料としたもので、アフリカからの奴隷によって普及した。調理中に肉に塗りつけるソースとして、また食するときのディップソースとして使用された。薄味でスパイシーで酸味のきいた味わいは、肉に浸透し、口の中で余分な脂肪をカットするとされている[7]。
- カロライナ西部地域 - レキシントンとノースカロライナ州西部のピードモント地域では、バーベキューソースを「ディップ」と呼ばれることがある。トマトペースト、トマトソース、またはケチャップを加えたカロライナ東部地域のバーベキューソースに類似する。[要出典]
- サウスカロライナ・マスタードソース – サウスカロライナ州の一部では、イエローマスタード、ビネガー、砂糖、スパイスを調合した「イエロー・バーベキュー ソース」で知られる。コロンビアからチャールストンまでの一帯では最もポピュラーなソースとなっている。
- メンフィス – カロライナ西部地域のスタイルに似ているが、甘味料として糖蜜を使用し、追加のスパイスを使用する。[要出典]
- カンザスシティ – 濃厚で赤褐色のトマトベースのソースで、砂糖、酢、香辛料を原料とする。カロライナ西部地域のスタイルとメンフィススタイルのソースから進化したが、より濃厚で甘く、表面に纏わりつくほどに肉に浸透しない。典型的な市販のバーベキューソースは、カンザスシティスタイルに基づいていると言われる。[要出典]
- テキサス – いくつかの伝統的なレストランでは、クミン、チリペッパーまたはチリパウダー、黒コショウといった香辛料と新鮮なタマネギで味付けされ、トマトと砂糖をあまり使用しないソースが用いられる。さほど濃厚ではなく、あっさりしたトマトスープに似ると称される[8]。ソースは肉の上に留まることなく、簡単に中に浸透する。テキサスのボトル入りバーベキューソースは、肉のドリップが入っていないため、同じレストランで使用されるものとは異なることがよくある[9][要出典]。
- アラバマ・ホワイトソース – 北アラバマ(アラバマ州北部)では、リンゴ酢、砂糖、塩、黒胡椒を含むマヨネーズベースの独特のホワイトソースで知られ、主に鶏肉と豚肉に使用される[10]。
関連項目
編集出典
編集- ^ Michelle Moran (2005年3月1日). “Category Analysis: Condiments”. The Gourmet Retailer. 3 November 2006時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年11月1日閲覧。
- ^ Bob Garner (1996). North Carolina Barbecue: Flavored by Time. p. 160. ISBN 0-89587-152-1
- ^ a b Lake E. High, Jr. (2019年). “A Very Brief History of the Four Types of Barbeque Found In the USA”. South Carolina Barbeque Association. 13 March 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月8日閲覧。
- ^ a b Robert F. Moss (2010). Barbecue: The History of an American Institution. University of Alabama Press. pp. 189–190
- ^ "Georgia Barbecue Sauce" (advertisement), Atlanta Constitution, January 31, 1909, as reproduced in Moss, Barbecue
- ^ Bruce Bjorkman (1996). The Great Barbecue Companion: Mops, Sops, Sauces, and Rubs. p. 112. ISBN 0-89594-806-0
- ^ Moss, Robert F. (2010). Barbecue: The History of an American Institution. Tuscaloosa, AL: University of Alabama Press. pp. 119. ISBN 9780817317188
- ^ Daniel Vaughn (2014年). “All About the Sauce”. TexasMonthly. 6 July 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月8日閲覧。
- ^ HEINZ (2019年). “Heinz Texas Style Bold & Spicy BBQ Sauce, 19.5 oz Bottle”. Kraft-Heinz. 2022年10月8日閲覧。
- ^ Cary, Josh & Jackson, Chef Tom. (Aug 10, 2018). Cooking With Fire: Alabama White Sauce, KMUW 89.1 Wichita Public Radio, Wichita, KS.