バランスボール
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バランスボール(英: exercise ball)は、身体と密着させてバランス感覚のトレーニングを行うためのボールである。
歴史
編集1963年にイタリアのプラスチック製造会社のアクイリーノ・コサーニが開発し、その後スイスでリハビリテーションのための医療器具として使用されはじめた。
日本には1980年代に伝わり、筑波大学が広めたが、一般的には2001年に当時セリエAのASローマに所属していたサッカー選手の中田英寿がトレーニングに使っている映像がテレビ番組で放送された事から知られるようになった。その後テレビや雑誌等に効果の高いフィットネス用品として多く紹介された事で広く知られるようになっていった。
日本においては2020年代に市を挙げて糖尿病対策に取り組んでいた千葉県旭市が執務にバランスボールを取り入れ、その後も腰痛対策や姿勢改善、そこからの生産性向上などのために事務椅子代わりに導入する自治体が複数見られた[1][2][3][4]。
別名
編集特徴と使用法
編集人の体重をあずけても破損しない強度・弾力を有しており、素材としては塩化ビニル樹脂が使われることが多い。
ボールの不安定感によってバランス感覚を磨き、身体にとって有益な刺激として活用するのがバランスボールエクササイズである。バランス感覚を磨くだけでなく姿勢の矯正、しなやかな身体、筋力向上などの効果もある。スイスでは集中力を高める目的で教室の椅子として使用する学校もある[5]。
45cm、55cm、65cm、75cm、85cm、95cm、120cm、150cm、180cmなどのさまざまな大きさがあり、体の大きさや用途によって使い分ける。ボール内の空気の量を調節することによって硬さを変え、難易度を調節することも出来る。
バランスボールの空気を抜いて保管する際、保管中に表面が劣化し破裂の恐れが高まることが懸念されている。表面が劣化した状態で空気を入れすぎたり、荷重をかけるとこのような現象が起きる可能性が高まり、久しぶりに使う際などは傷やヒビがないかなどの確認が必要とされる。2023年にはNITEが注意を呼びかけている[6][7]。
脚注
編集- ^ “市長がバランスボールにのって会見 健康意識高まる?市が健康宣言”. 朝日新聞デジタル (株式会社朝日新聞社). (2022年12月7日) 2023年9月27日閲覧。
- ^ “バランスボール過半数に効果 和歌山・田辺市職員”. 産経ニュース (株式会社産業経済新聞社). (2023年2月20日) 2023年9月27日閲覧。
- ^ “鎌倉市、バランスボール本格導入 執務中の生産性向上へ”. カナロコ (神奈川新聞社). (2023年9月5日) 2023年9月27日閲覧。
- ^ “事務用椅子にバランスボール導入 宮城・七ヶ宿町役場<みちのく>”. 河北新報オンライン (株式会社河北新報社). (2023年9月26日) 2023年9月27日閲覧。
- ^ 「子どもを運動好きにさせる学校環境・学級環境」
- ^ “バランスボールの“破裂”に注意! 背骨を骨折する事故も発生 傷やヒビが入っていないか確認呼びかけ NITE”. FNNプライムオンライン (FNN). (2023年9月26日) 2023年9月27日閲覧。
- ^ “バランスボールの破裂事故に注意 2021年以降、重傷事故4件”. TBS NEWS DIG (TBSテレビ). (2023年9月26日) 2023年9月27日閲覧。