ババイェツの歌
ババイェツの歌(スワヒリ語: Baba Yetu)は、クリストファー・ティン作曲の曲。シヴィライゼーション4のテーマ曲である。2009年に発表された編曲版で第53回グラミー賞最優秀ヴォーカル入りインストゥルメンタル編曲賞を受賞し、ゲーム音楽として初のグラミー賞受賞作品となった。ババイェツとは、スワヒリ語で「わたしたちの父」を意味し、歌詞は主の祈りのスワヒリ語訳が元になっている[3]。
「Baba Yetu ババイェツの歌」 | ||
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ロン・レーガンの楽曲 | ||
収録アルバム | 『シヴィライゼーション4 オフィシャルサウンドトラック』 | |
リリース | 2005年10月24日[1] | |
ジャンル | ゲーム音楽 | |
時間 | 3分29秒[2] | |
作詞者 | クリストファー・ティン(クリス・キアギリ訳) | |
作曲者 | クリストファー・ティン | |
その他収録アルバム | ||
コーリング・オール・ドーンズ
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第53回グラミー賞最優秀ヴォーカル入りインストゥルメンタル編曲賞
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歴史
編集2005年、ゲームデザイナーのソーレン・ジョンソンがスタンフォード大学在籍時のルームメイトであったクリストファー・ティンに依頼し、シヴィライゼーション4のテーマ曲として作曲された[4]。歌詞はクリス・キアギリによってスワヒリ語に訳され[3][5]、ロン・レーガンとスタンフォード・タリスマンによって歌われた[6][7]。ゲーム中では、オープニング、セットアップ、メニュー画面で使用されている[8]。また、シヴィライゼーション4特別版には予約特典としてサウンドトラックが同梱されていたが[1]、その第10トラックに収録された[9]。
2007年、アルフレッド・ミュージックからシングルとして発売[10]、2011年には、混声合唱(SATB)にオプションとして打楽器を伴うア・カペラ版として編曲を行ったものも発売されている[11]。
2009年、初アルバムであるコーリング・オール・ドーンズにロン・レーガンとソウェト・ゴスペル・クワイアの歌唱で収録された[3]。
演奏
編集2006年ビデオ・ゲームス・ライブで演奏され、これがハリウッド・ボウルでの初演となった[12]。ビデオ・ゲームス・ライブは、ジョン・F・ケネディ・センター、ロイヤル・フェスティバル・ホールでも開催されている[13]。
2009年にはドバイ・ファウンテンで流される曲の一つに選ばれている[14][15]。
受賞
編集2007年3月8日には、ゲーム・オーディオ・ネットワーク・ギルド(GANG)の最優秀オリジナル合唱曲部門で受賞し、同時にクリストファー・ティンは新人賞を受賞した[17]。
2010年12月5日、第53回グラミー賞最優秀ヴォーカル入りインストゥルメンタル編曲賞に、ゲーム音楽としては初となるノミネートが発表された[18]。ノミネート対象となったのはコーリング・オール・ドーンズ収録版であり、2011年2月13日受賞が決定、これはゲーム音楽として初のグラミー賞となった[19][20][21]。
2011年の第10回インディペンデント・ミュージック・アワーズを、「映画・テレビ・マルチメディアの歌」と「ワールドビートの歌」の両部門で受賞した[22][23]。
この他にも様々な評価を得ている[24]。
出典
編集- ^ a b “Sid Meier's Civilization IV (Special Edition)”. IGN. 2016年12月13日閲覧。
- ^ “Calling All Dawns”. iTunes Store. 2016年12月13日閲覧。
- ^ a b c “Calling All Dawns Digital Booklet” (ZIP). クリストファー・ティン (2009年). 2014年8月28日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “Looking Back... Civilization IV”. CVG (2006年7月6日). 2014年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年12月31日閲覧。
- ^ “Sample Page(s) 1” (PDF). アルフレッド・ミュージック. 2016年12月13日閲覧。
- ^ Nichols, Max (2007年9月1日). “Video Games Live”. N-Sider 2012年7月13日閲覧。
- ^ “Talisman featured on Civilization 4” (2005年3月11日). 2014年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年12月21日閲覧。
- ^ “Civilization IV”. 2K Games. 2016年12月13日閲覧。
- ^ “Sid Meier's Civilization IV Official Soundtrack”. Game-OST. 2016年12月13日閲覧。
- ^ “Baba Yetu”. アルフレッド・ミュージック. 2013年1月3日閲覧。
- ^ “Baba Yetu - SATB”. アルフレッド・ミュージック. 2012年7月13日閲覧。
- ^ “Christopher Tin's Civilization IV Song "Baba Yetu" Nominated for a Grammy”. IGN (2010年12月6日). 2016年12月13日閲覧。
- ^ David "djpretzel" Lloyd、Larry "Liontamer" Oji、Jillian "pixietricks" Goldin (2008年8月8日). “Composer Interview: Christopher Tin”. 2016年12月13日閲覧。
- ^ Holly Sands (2014年4月1日). “The Dubai Fountain”. Time Out Dubai. 2016年12月13日閲覧。
- ^ クリストファー・ティン (2009年5月27日). “Dubai Fountain Music - 'Baba Yetu'”. 2016年12月13日閲覧。
- ^ Viva Vox Choir (Belgrade) - New Year's Concert of the 67th Session of the General Assembly. UN Web TV. 14 January 2013. 該当時間: 25:29. 2013年1月15日閲覧。
- ^ “5th Annual GANG Awards - 2006 Released Games”. Game Audio Network Guild (2007年). 2016年12月13日閲覧。
- ^ Langshaw, Mark (2010年12月5日). “'Civ IV' theme nominated for Grammy”. Digital Spy 2012年12月31日閲覧。
- ^ Senior, Tom (2011年2月14日). “Civilization 4 wins grammy for Baba Yetu six years after release”. PC Gamer 2012年12月31日閲覧。
- ^ 奥谷海人 (2011年2月15日). “ゲーム音楽史上初の快挙。「Sid Meier's Civilization IV」のテーマソング「Baba Yetu」がグラミー賞を受賞”. 4Gamer. 2016年12月13日閲覧。
- ^ “And The GRAMMY Went To ... Christopher Tin”. GRAMMY.com (2011年3月17日). 2016年12月13日閲覧。
- ^ “Christopher Tin”. The Independent Music Awards. 2012年12月31日閲覧。
- ^ “10th Annual Independent Music Awards Winners Announced!”. The Independent Music Awards (2011年3月19日). 2016年12月13日閲覧。
- ^ クリストファー・ティン. “Press”. 2013年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年12月31日閲覧。
外部リンク
編集- Video Games Live - YouTube(公共放送サービス)
- 公式動画 - YouTube(コーリング・オール・ドーンズ版)