ハンス・モーティア
ハンス・モーティア(Hans Mortier、本名:Jacob Grobbe、1924年1月28日 - 2010年12月15日)は、アメリカ合衆国で活動したオランダ出身のプロレスラー。
ハンス・モーティア | |
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プロフィール | |
リングネーム |
ハンス・モーティア ターザン・ゾロ グレート・ゾロ マイティ・ゾロ ドクター・X ミスター・X ロード・チャールズ・モンタギュー ダッチ・ハウレット |
本名 | ジェイコブ・グロッブ |
ニックネーム | 鉄腕怪人[1] |
身長 | 195cm[2] |
体重 | 124kg(全盛時)[2] |
誕生日 | 1924年1月28日[2] |
死亡日 | 2010年12月15日(86歳没)[3] |
出身地 |
オランダ 南ホラント州ライデン[2] |
スポーツ歴 | ボディビル[3] |
デビュー | 1946年[2] |
引退 | 1972年 |
来歴
編集第二次世界大戦後にアメリカへ渡り、ボディビルダーを経て1946年にデビュー[2]。オハイオ地区を主戦場にオランダ人ヒールのダッチ・ハウレット(Dutch Howlett)として、1950年にはロニー・エチソン、アントニオ・ロッカ、カール・クラウザーらと対戦[4]。6月22日にはハードボイルド・ハガティと組んで同地区認定のアメリカン・タッグ王座を獲得した[5]。
1950年代中盤より覆面レスラーに変身し、グレート・ゾロ(Great Zorro)、マイティ・ゾロ(Mighty Zorro)などと名乗って活動。1956年12月30日にはハワイのホノルルにて、ルー・テーズのNWA世界ヘビー級王座に挑戦している[6]。1958年6月19日にはテキサス西部のアマリロ地区において、ドリー・ファンクが返上して空位となっていたNWA北米ヘビー級王座の争奪トーナメントに出場。1回戦でジョー・ブランチャード、2回戦でボブ・エリオット、準決勝でボブ・ガイゲル、決勝でドン・カーティスを破り、新王者となった[7][8]。
1963年、ドイツ空軍の飛行帽をかたどった金ラメのヘッドギアを被り、ハンス・モーティア(Hans Mortier)と名乗って素顔でWWWFに登場[2]。6月21日と7月12日、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにてブルーノ・サンマルチノのWWWF世界ヘビー級王座に連続挑戦した(6月21日の試合は、前月にバディ・ロジャースを破って新王者となったサンマルチノの、MSGにおける初防衛戦でもある)[9]。WWWFではサンマルチノをはじめエドワード・カーペンティアやボボ・ブラジルとも抗争を展開、キラー・コワルスキーやゴリラ・モンスーンらと共にヒールのトップとして活躍した[10][11]。
1966年11月、ターザン・ゾロ(Tarzan Zorro)のリングネームで覆面レスラーとして日本プロレスに初来日。12月1日に名古屋市金山体育館にて同じく初来日のフリッツ・フォン・エリックと組み、ジャイアント馬場&吉村道明が保持していたインターナショナル・タッグ王座に挑戦、3本勝負の1本目は吉村にフォールを取られたものの、1対1のタイスコアのまま60分時間切れ引き分けの戦績を残した[12]。12月3日には日本武道館においてエディ・モロー(ジェリー・モローの実兄ジャック・クレインボーン)をパートナーに、馬場の返上で空位となっていたアジアタッグ王座を吉村&大木金太郎と争い、12月16日の台東区大会では大木の極東ヘビー級王座にも挑戦している[12]。
その後はハンス・モーティアのキャラクターに戻り、1967年はハワイにてニック・ボックウィンクル、パンピロ・フィルポ、ディーン樋口、カーティス・イヤウケア、リッパー・コリンズ、カール・ゴッチらと対戦[13]。同年下期からはWWWFに再登場、9月25日と10月23日のMSG定期戦において、王者サンマルチノに再び連続挑戦している[9]。ニューヨークを離れるとフロリダ地区に参戦して、1969年1月28日にザ・グラディエーターことリック・ハンターからNWAフロリダ・ヘビー級王座を奪取[14]。戴冠中は3月5日にマイアミ、3月8日にナッソーにて、ドリー・ファンク・ジュニアが保持していたNWA世界ヘビー級王座に挑戦した[15]。
1969年10月より、ロード・チャールズ・モンタギュー(Lord Charles Montague)と名乗り、英国貴族をギミックとした新キャラクターとなってテキサス東部のダラス地区に登場[2]。ジョニー・バレンタイン率いるヒール軍団の一員となって、キラー・カール・コックス、リッパー・シクナ、プロフェッサー・ボリス・マレンコらと共闘し、同地区のエース兼プロモーターだったフリッツ・フォン・エリックをはじめ、ミル・マスカラスやワフー・マクダニエルと抗争を展開した[16][17]。
キャリア末期の1971年は再び覆面を被り、ミスター・X(Mr. X)のリングネームでカナダのモントリオール地区に参戦。6月21日にジョー・ルダックを破り、同地区のフラッグシップ・タイトルだったインターナショナル・ヘビー級王座を獲得、8月30日にアブドーラ・ザ・ブッチャーに敗れるまで保持した[18]。陥落直後の9月、ドクター・X(Dr. X)の名義で国際プロレスに来日。ストロング小林、ラッシャー木村、サンダー杉山とシングルマッチで対戦し、同時参加したレッド・バスチェンやオックス・ベーカーともタッグを組んだ[19]。その後は1972年まで、トロント地区にハンス・モーティアまたはターザン・ゾロとして出場していた[20]。
晩年は闘病生活を続け[2]、2010年12月15日に86歳で死去[3]。日本マットには、それぞれ別名義の覆面レスラーとして2回参戦しているが、もっとも著名なギミックである素顔のハンス・モーティアとしての来日は実現しなかった[1]。
得意技
編集獲得タイトル
編集- ミッドウエスト・レスリング・アソシエーション
- アメリカン・タッグ王座(オハイオ版):1回(w / ハードボイルド・ハガティ)[5]
- NWAウエスタン・ステーツ・スポーツ
- NWAミッドパシフィック・プロモーションズ
- NWAフロリダ・ヘビー級王座:1回[14]
- NWAビッグタイム・レスリング
- インターナショナル・レスリング・アソシエーション
脚注
編集- ^ a b c 『世界名レスラー100人伝説!!』P100-101(2003年、日本スポーツ出版社、監修:竹内宏介)
- ^ a b c d e f g h i “Dreaded heel Hans Mortier dies”. Slam Wrestling. 2019年3月15日閲覧。
- ^ a b c d “Hans Mortier”. Online World of Wrestling. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “The AHS matches fought by Hans Mortier in 1950”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ a b “American Tag Team Title [Ohio]”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “The Records of NWA World Heavyweight Championship Matches 1956”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月17日閲覧。
- ^ a b “NWA North American Heavyweight Title [W. Texas]”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “The MMP matches fought by Hans Mortier in 1958”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ a b “Madison Square Garden 1963-1969”. The History of WWE. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “WWE Yearly Results 1963”. The History of WWE. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “WWE Yearly Results 1964”. The History of WWE. 2019年3月15日閲覧。
- ^ a b “JWA 1966 Winter Series”. Puroresu.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “The Hawaii matches fought by Hans Mortier in 1967”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ a b “NWA Florida Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “The Records of NWA World Heavyweight Championship Matches 1969”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “The WCCW matches fought by Hans Mortier in 1969”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “The WCCW matches fought by Hans Mortier in 1970”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ a b “World Heavyweight Title / International Heavyweight Title [Québéc]”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “IWE 1971 Dynamite Series”. Puroresu.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “The MLW matches fought by Hans Mortier in 1972”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “NWA World Tag Team Title [W. Texas]”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “NWA Hawaii Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
- ^ “NWA American Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。