ハマセンナ
ハマセンナ(浜旃那、学名:Ormocarpum cochinchinense)は、マメ科ハマセンナ属の落葉低木 - 小高木。別名はハマエンジュ(浜槐)[1][2]。
ハマセンナ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ハマセンナの花
| |||||||||||||||||||||||||||||||||
分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||||||||||||||
学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Ormocarpum cochinchinense (Lour.) Merr. | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ハマセンナ(浜旃那) ハマエンジュ(浜槐) |
特徴
編集高さ5 m程になる。葉は奇数回羽状複葉[3][4]で長さ8-10 cm。小葉は長楕円形で先端は円頭、9 - 17対が互生して付く。花は白 - 淡黄色の蝶形花で長さ約1.5 cm、脈が紫褐色を呈する。花は葉腋に総状花序又は束生状に2 - 6個付く。開花期は6 - 9月。豆果は長さ約10 cm、幅約6 mmと細長く、5 - 8個の小節からなり、小節間はやや狭くなる。果実は節ごとに落ち、海流散布される[5]。
分布と生育環境
編集奄美大島以南の南西諸島。日本は北限の分布地。種子が海流散布されることから、台湾、中国南部、東南アジア、旧世界の熱帯から亜熱帯の海岸に広く自生する[2]。海岸近くの低地の林縁に点在するが、沖縄ではやや稀[6]。
利用
編集材は白色、軽柔で脆弱。砂防植栽に適する[7]。日陰樹、緑肥に用いられる[8]。民間療法で薬用にするが、植物体は有毒[8]。
ギャラリー
編集脚注
編集- ^ 米倉浩司 & 梶田忠 2003.
- ^ a b 大橋広好 1997, p. 299.
- ^ 中尾裕 2015, p. 31.
- ^ 初島住彦 1975, p. 340.
- ^ 片野田逸朗 2019, p. 25.
- ^ a b 大川智史 & 林将之 2016, p. 110.
- ^ (天野 1989, p. 114)
- ^ a b 国土交通省・財団法人自然環境研究センター 2005.
- ^ a b 屋比久双実 2014, p. 62.
- ^ 初島住彦 & 中島邦雄 1979, p. 234.
参考文献
編集- 国土交通省・財団法人自然環境研究センター『奄美群島生物資源webデータベース』2005年 。2022年10月11日閲覧。
- 屋比久双実『沖縄の自然を楽しむ海岸植物の本』アクアコーラル企画〈おきなわフィールドブック〉、2014年。ISBN 9784990441302。
- 大川智史、林将之『琉球の樹木』文一総合出版、2016年。ISBN 9784829984024。
- 片野田逸朗『琉球弧・植物図鑑 from AMAMI』南方新社、2019年。ISBN 9784861244056。
- 米倉浩司、梶田忠『BG Plants 和名-学名インデックス(YList)』2003年 。2022年9月26日閲覧。
- 大橋広好『植物の世界』 4 種子植物、朝日新聞社〈朝日百科〉、1997年。全国書誌番号:98037708。
- 中尾裕『八重山の豆蔵』南山舎、2015年。
- 初島住彦『琉球植物誌』(追加・訂正版)沖縄生物教育研究会、1975年。全国書誌番号:69004111。
- 初島住彦、中島邦雄『琉球の植物』講談社、1979年。全国書誌番号:79021538。
- 天野鉄夫『図鑑 琉球列島有用樹木誌』沖縄出版、沖縄県浦添市、1989年、114頁。
外部リンク
編集- ハマセンナ 山散歩 花散歩 徒然想
- ハマセンナ 西表島植物図鑑
- ハマセンナ(浜旃那) 野の花賛花 ―自生の姿を追って―