ノールズ子爵
ノールズ子爵(英: Viscount Knollys、[noʊlz])は、イギリスの子爵、貴族、連合王国貴族爵位。エドワード7世の国王秘書官フランシス・ノールズが叙されたことに始まる[1]。
ノールズ子爵 Viscount Knollys | |
---|---|
Per pale gules and argent a chevron counterchanged and charged with three roses, also counterchanged, barbed and seeded proper
| |
創設時期 | 1911年7月4日 |
創設者 | ジョージ5世 |
貴族 | 連合王国貴族 |
初代 | 初代子爵フランシス・ノールズ |
現所有者 | 3代子爵デイヴィッド・ノールズ |
相続人 | パトリック・ノールズ閣下 |
相続資格 | 初代子爵の直系嫡出男子 |
付随称号 | ノールズ男爵 |
現況 | 存続 |
旧邸宅 | ブレマートン・グレンジ |
モットー | ともに備えよ (In utrumque paratus) |
歴史
編集エドワード7世とジョージ5世の国王秘書官を務めたフランシス・ノールズ(1837-1924)は、1902年に連合王国貴族としてオックスフォード州カヴェシャムのノールズ男爵(Baron Knollys, of Caversham in the County of Oxford)[2]、ついで1911年にはオックスフォード州カヴェシャムのノールズ子爵(Viscount Knollys, of Caversham in the County of Oxford)に叙された[1]。彼ののちはその長男が爵位を襲った。
2代子爵エドワード(1895-1966)は、1941年から1943年にかけてバーミューダの総督職を務めた[1][3]。
その息子の3代子爵デイヴィッド(1931-)が2020年現在のノールズ子爵家現当主である。
一族の邸宅は、ノーフォーク州ノリッジ近郊のブレマートン・グレンジ[4]。
バンベリー伯爵位承継論争
編集ノールズ子爵家は中世以来の名門ノールズ家の一員であり、イングランド貴族初代バンベリー伯爵ウィリアム・ノールズ(1544-1632)の男系子孫とされている。ただ、2代伯以降の子孫が第4代ハロウデンのヴォー男爵エドワード・ヴォーの子孫の可能性もあるため確定してはいない[註釈 1][5]。
今日では、バンベリー伯爵位は初代伯の死あるいは1803年の貴族院の裁定によって廃絶したものと考えられている[6]。しかしながら、先述の理由から爵位がイングランド相続法に従って、女系継承されている可能性も排除できず、廃絶あるいは休止しているかの判断がついていない。
現当主の保有爵位
編集現当主である第3代ノールズ子爵デイヴィッド・フランシス・ダドリー・ノールズは以下の爵位を保有している[註釈 2][1]。
ノールズ子爵 (1911年)
編集- 初代ノールズ子爵フランシス・ノールズ(1837–1924)
- 第2代ノールズ子爵エドワード・ジョージ・ウィリアム・ティルウィット・ノールズ (1895–1966)
- 第3代ノールズ子爵デイヴィッド・フランシス・ダドリー・ノールズ(1931-)
法定推定相続人は現当主の息子であるパトリック・ノールズ閣下(1962-)。
脚注
編集註釈
編集- ^ 2代伯エドワードは1627年生まれだが、これは初代伯が80歳代に子をなした計算になる。そのため初代伯の妻エリザベス・ハワード(?-1658)(1586–1658)の再婚相手である第4代ハロウデンのヴォー男爵エドワード・ヴォーの子である可能性があり、2代伯の弟及びその子孫に関しても同様である。
- ^ イングランド貴族爵位であるバンベリー伯爵とその従属爵位は存在性に疑問があるため、この項目には記載しない。
出典
編集- ^ a b c d Morris, Susan (2018). 『Debrett's Peerage and Baronetage 2019』 (150 ed.). London,England: Marston Book Services. p. 3280. ISBN 978-1999767006
- ^ "No. 27455". The London Gazette (英語). 18 July 1902. p. 4587.
- ^ “Page 5415 | Issue 35279, 19 September 1941 | London Gazette | The Gazette”. www.thegazette.co.uk. 2024年10月6日閲覧。
- ^ “Knollys, Viscount (UK, 1911)”. www.cracroftspeerage.co.uk. 2020年5月11日閲覧。
- ^ “Banbury, Earl of (E, 1626 - 1632)”. www.cracroftspeerage.co.uk. 2020年5月11日閲覧。
- ^ https://archive.org/details/b29332035/page/438 ニコラス・ハリス著『A treatise on the law of adulterine bastardy』,p=438