ニセモノ (玉置浩二のアルバム)
『ニセモノ』は、日本のミュージシャンである玉置浩二の8枚目のオリジナル・アルバムである。
『ニセモノ』 | |||||
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玉置浩二 の スタジオ・アルバム | |||||
リリース | |||||
録音 |
ウッドストックスタジオ Bunkamura Studio | ||||
ジャンル |
ロック ポップス AOR | ||||
時間 | |||||
レーベル | ファンハウス | ||||
プロデュース |
玉置浩二 須藤晃 | ||||
チャート最高順位 | |||||
玉置浩二 アルバム 年表 | |||||
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EANコード | |||||
EAN一覧
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玉置浩二関連のアルバム 年表 | |||||
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『ニセモノ』収録のシングル | |||||
2000年4月26日にファンハウスからリリースされた。オリジナル・アルバムとしては前作『GRAND LOVE』(1998年)より約2年振り、その他の作品を含めるとセルフカバー・アルバム『ワインレッドの心』(1999年)より1年2ヶ月振りとなる作品である。ほぼ全ての作詞、作曲を玉置が行い、一部の曲で作詞を須藤晃が担当、プロデューサーは玉置と須藤が担当している。
レコーディングは軽井沢にあるウッドストックスタジオにて行われた。前作に続きほぼ全ての楽器を玉置が単独で演奏し、キーボディストの安藤さと子と安全地帯のギタリストである矢萩渉が参加している。音楽性としては歌唱力に焦点を置いた落ち着いた雰囲気の「大人のロック」を体現した作品となっている。
本作は元々、安全地帯の新作として作業が進められており、武沢を除く3人のメンバーがレコーディングに参加していたが、作業終了後に玉置が全ての演奏の取り直しを行い、結果的には玉置のソロ作品としてリリースされた。(それ故にタイトルは「ニセモノ」となった。)
この一件により、安全地帯メンバーとの関係は険悪となり、2002年の安全地帯の活動再開までしこりを残した。
先行シングルとしてリリースされ、テレビ朝日系テレビドラマ『はみだし刑事情熱系PARTIV』の主題歌として使用された「虹色だった」やノンタイアップとなった「aibo」を収録している。
オリコンチャートでは最高位19位となった。
背景
編集セルフカバー・アルバム『ワインレッドの心』(1999年)リリース後、玉置は「Ballad Night」と題したライブツアーを5月19日の大阪城ホールから9月14日の旭川市民文化会館まで5都市7公演開催した。このツアーには安全地帯のメンバーである矢萩渉、田中裕二、六土開正の3名が参加した。
また前年には行わなかった俳優業も行っており、6月8日放送のフジテレビ系テレビドラマ『古畑任三郎』の一話「追いつめられて」に出演した[2]他、9月27日放送のフジテレビ系テレビドラマ『世にも奇妙な物語 秋の特別編』(1999年)の一話「マニュアル警察」に出演し[3]、同番組への2度目の出演を果たした。
同年12月12日に玉置は以前よりアルバム製作やコンサートツアーに同行していたキーボディストの安藤さと子と再婚し、3度目の結婚となった[4](2007年12月1日に離婚[5])。披露宴などは行わず、結婚式は質素なものとなった[4]。玉置はこの結婚によって精神的な落ち着きを取り戻し、より音楽活動に専念する事となった[4]。
録音
編集本作のレコーディングは軽井沢にあるウッドストックスタジオにて行われた。
本作にはプロデューサーとして『JUNK LAND』(1997年)以来で須藤晃が参加しており、3年振りの共同プロデュース作品となった。前作『GRAND LOVE』では安藤との共同作業がメインであったが、本作において玉置は「毒をもって毒を制す」形の須藤との共同作業を優先した[6]。この当時の玉置は「さっちゃんがいなかったら俺は沈没してます」と安藤に対して絶大な信頼を置いており[7]、また「俺は須藤さんがやってくれるから安心してた」と須藤に対しても絶大な信頼を置いていた[8]。一方で須藤は玉置の事を「猛獣みたいな人」と表現し、「彼のことは天才として尊敬してました」と述べている[9]。
リリース
編集2000年4月26日にファンハウスよりCDにてリリースされた。
2018年8月15日にはBlu-spec CD2、紙ジャケット仕様でソニー・ミュージックダイレクトのGT musicレーベルより再リリースされた[10][11]。
プロモーション
編集- メディアでの使用
- 「あの丘の向こうまで」 - 日本テレビ系クイズ番組『第20回全国高等学校クイズ選手権』(2000年)のエンディングテーマとして使用された。
- 「夢のようだね」 - レオパレス21のコマーシャルソングとして使用された。
- 「虹色だった」 - テレビ朝日系テレビドラマ『はみだし刑事情熱系PARTIV』の主題歌として使用された[12]。
ツアー
編集本作を受けてのコンサートツアー「Koji Tamaki CONCERT TOUR 2000 Super-T」は同年5月7日の神奈川県立県民ホールから10月15日の旭川市大雪クリスタルホールまで23都市全26公演が行われた[13]。また本ツアーでは安全地帯のギタリストである武沢豊が参加しており、安全地帯の活動休止以来の共演となった[6]。武沢の参加は須藤が提案し、安全地帯の復活へのアシストをすると同時に須藤は玉置との共同作業から身を引く形となった[6]。
批評
編集専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
CDジャーナル | 肯定的[14] |
TOWER RECORDS ONLINE | 肯定的[15] |
- 音楽情報サイト『CDジャーナル』では、本作の音楽性に関して「シンプルながらも練りに練り抜いたサウンド」であると指摘し、「臨場感のある声が魅力の“大人のロック・アルバム”」であると称賛した[14]。
- 音楽情報サイト『TOWER RECORDS ONLINE』では、軽井沢のスタジオで製作された事による環境面での影響が「創作にもたらしたプラス面が色濃く表れた作品」と指摘し、「シンプルながらもそのソングライティング力が十分に発揮されているサウンドと、臨場感ある歌声が余すことなく感じ取れる」と称賛した[15]。
チャート成績
編集オリコンチャートでは最高位19位、登場回数5回となり、売り上げ枚数は3.7万枚となった。
収録曲
編集全作詞・作曲・編曲: 玉置浩二(特記除く)。 | ||
# | タイトル | 時間 |
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1. | 「凡人」 | |
2. | 「古今東西」 | |
3. | 「ターンテーブル」(作詞: 須藤晃) | |
4. | 「ジェスチャー」(作詞: 玉置浩二、須藤晃) | |
5. | 「aibo」 | |
6. | 「懺悔」 | |
7. | 「常夜灯」(作詞: 玉置浩二、須藤晃) | |
8. | 「淋しんぼう」(作詞: 玉置浩二、須藤晃) | |
9. | 「御伽噺」 | |
10. | 「あの丘の向こうまで」 | |
11. | 「夢のようだね」 | |
12. | 「虹色だった」(作詞: 玉置浩二、須藤晃) | |
13. | 「ニセモノ」 | |
合計時間: |
スタッフ・クレジット
編集参加ミュージシャン
編集スタッフ
編集- 高松明治 - ミックス・エンジニア、レコーディング・エンジニア
- 堀内寿哉 - マスタリング・エンジニア
- 古川ひろし - マーケティング・プランナー
- おおたひろし - セールス・プロモーション
- もりやましげる - セールス・プロモーション
- Angela.K - アートワーク、ペインティング
- 金子オフィス玉置プロジェクト - マネージメント・オフィス
- 金子洋明 - エグゼクティブ・プロデューサー
- 新田和長 - エグゼクティブ・プロデューサー
リリース履歴
編集No. | 日付 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 最高順位 | 備考 |
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1 | 2000年4月26日 | ファンハウス | CD | FHCF-2492 | 19位 | |
2 | 2018年8月15日 | GT music | Blu-spec CD2 | MHCL-30526 | - | 紙ジャケット仕様 |
脚注
編集- ^ “ORICON STYLE”. オリコン. 2013年5月17日閲覧。
- ^ “古畑任三郎(古畑任三郎3rd season) - ドラマ詳細データ”. テレビドラマデータベース. キューズ・クリエイティブ. 2020年2月9日閲覧。
- ^ “世にも奇妙な物語 秋の特別編”. テレビドラマデータベース. キューズ・クリエイティブ. 2019年12月28日閲覧。
- ^ a b c 志田歩 2006, p. 153- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
- ^ “玉置浩二が歌手安藤さと子と離婚”. Nikkansports.com. 日刊スポーツ (2007年12月2日). 2020年1月2日閲覧。
- ^ a b c 志田歩 2006, p. 161- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
- ^ 志田歩 2006, p. 162- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
- ^ 志田歩 2006, p. 152- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
- ^ 志田歩 2006, p. 151- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
- ^ mio (2018年5月24日). “玉置浩二 オリジナルアルバム 紙ジャケットコレクション発売”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2019年9月7日閲覧。
- ^ “玉置浩二のソロアルバム13作品を紙ジャケ再発”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2018年8月15日). 2019年2月3日閲覧。
- ^ “玉置浩二&安全地帯、オールタイム・ベストをリリース”. CDジャーナル. 音楽出版 (2017年2月28日). 2020年2月9日閲覧。
- ^ “玉置浩二 -Koji Tamaki CONCERT TOUR 2000 Super-T”. LiveFans. SKIYAKI APPS. 2020年2月9日閲覧。
- ^ a b “玉置浩二 / ニセモノ”. CDジャーナル. 音楽出版. 2020年2月9日閲覧。
- ^ a b JMD (2018年6月4日). “玉置浩二/ニセモノ<完全生産限定盤>”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2020年2月9日閲覧。
参考文献
編集- 志田歩『玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから』雲母書房、2006年4月30日、151 - 162頁。ISBN 9784876722006。