パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
日本の東京都目黒区にある持株会社
(ドンキホーテホールディングスから転送)
株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(英: Pan Pacific International Holdings Corporation[4])は、主に総合ディスカウントストア・ドン・キホーテや長崎屋等の企業集団を展開する、日本の持株会社である。本社は東京都渋谷区道玄坂に所在。東京証券取引所プライム上場。2019年2月1日、ドン・キホーテホールディングスから社名変更[5]。
種類 | 株式会社 |
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機関設計 | 監査等委員会設置会社[1] |
市場情報 | |
略称 | PPIH、パンパシHD[2] |
本社所在地 |
日本 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂二丁目25番12号 北緯35度39分35.8秒 東経139度41分49.5秒 / 北緯35.659944度 東経139.697083度座標: 北緯35度39分35.8秒 東経139度41分49.5秒 / 北緯35.659944度 東経139.697083度 |
設立 |
1980年(昭和55年)9月5日 (株式会社ジャスト)[3] |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 7013201016303 |
事業内容 | グループ経営企画・管理 |
代表者 | |
資本金 |
235億3800万円 (2024年6月30日現在) |
発行済株式総数 |
6億3502万8540株 (2024年6月30日現在) |
売上高 |
連結:2兆951億77百万円 単独:781億21百万円 (2024年6月期) |
営業利益 |
連結:1,401億93百万円 単独:291億67百万円 (2024年6月期) |
経常利益 |
連結:1,487億9百万円 単独:369億60百万円 (2024年6月期) |
純利益 |
連結:887億1百万円 単独:338億79百万円 (2024年6月期) |
純資産 |
連結:5,470億3百万円 単独:1,450億84百万円 (2024年6月30日現在) |
総資産 |
連結:1兆4,984億10百万円 単独:7,086億91百万円 (2024年6月30日現在) |
従業員数 |
連結:17,168人 単独:2,955人 (2024年6月30日現在) |
決算期 | 6月30日 |
会計監査人 | UHY東京監査法人 |
主要株主 |
|
主要子会社 | #グループ企業の項目を参照 |
関係する人物 | 安田隆夫(創業者・現非常勤取締役) |
外部リンク | https://ppih.co.jp/ |
連結子会社にドン・キホーテやユニー(共に100%子会社)、孫会社に長崎屋(ドン・キホーテ完全子会社)などがある。また、2023年2月末現在、ファミリーマートやユニーに米飯等を製造するカネ美食品の39.44%の株式を保有している[6]。
沿革
編集- 1978年(昭和53年)10月 - 創業者である安田隆夫が29歳の時、西荻窪に18坪の雑貨店「泥棒市場」を開業。この店舗で、現在の「ドン・キホーテ」の特徴である「深夜営業」「圧縮陳列」「POP洪水」の手法が確立された[7]。なお、「泥棒市場」の店舗は5年ほどで他人に売却している[7]。
- 1980年(昭和55年)9月 - 個人事業の「泥棒市場」を法人化[8]。卸売販売及び小売販売を目的として、「株式会社ジャスト」を東京都杉並区桃井四丁目4番19号に資本金300万円で設立。
- 1983年(昭和58年)9月 - 埼玉県和光市に現金卸売専業の会社「株式会社リーダー」を設立。
- 1989年(平成元年)3月 - 「株式会社ジャスト」として小売業に再参入を図るため[7]、「消費者に良い品をより安く販売する」をモットーに、東京都府中市に「ドン・キホーテ」1号店となる府中店を開設[8]。府中店は当初、毎月1000万円の赤字を出しており、卸売業「リーダー」の利益で赤字を補填する状況であった[8]。
- 1993年(平成5年)11月 - 「ドン・キホーテ」2号店となる杉並店を開設[8]。この時点で1号店の府中店の年間売上は20億円を突破しており、「ドン・キホーテ」のビジネスモデルが成功することを安田は確信した[8]。杉並店の初年度の年間売上は15億円であった[8]。この頃から安田は小売業に専念し始めるようになる[8]。「リーダー」は外販を縮小するとともに、卸売機能自体は「株式会社ドン・キホーテ」の内部に事実上組み込まれ、2011年6月に「株式会社リーダー」は清算された[9]。
- 1995年(平成7年)
- 3月 - 本部(本社機能)を東京都府中市若松町四丁目3番地に移転。
- 9月 - 商号を株式会社ドン・キホーテに変更。
- 1996年(平成8年)12月 - 株式店頭登録。
- 1997年(平成9年)11月 - 本店を東京都江戸川区北葛西四丁目14番1号に移転。
- 1998年(平成10年)
- 6月 - 東京証券取引所市場第二部に上場。
- 9月 - ドン・キホーテ公式マスコットキャラクター「ドンペン」誕生。
- 2000年(平成12年)7月 - 東京証券取引所市場第一部銘柄へ指定変更。
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 2009年(平成21年)
- 9月 - 本店を東京都目黒区青葉台二丁目19番10号に移転。ドン・キホーテ中目黒本店を開業。
- 10月 - プライベートブランド「情熱価格」の販売を開始。
- 2011年(平成23年)4月 - 創業者・安田隆夫が編纂した企業理念集「源流」を発行。
- 2013年 (平成25年)
- 7月 - 海外事業持株会社として、シンガポール共和国にPan Pacific International Holdings Pte. Ltd.(現・Pan Pacific Retail Management (Singapore) Pte. Ltd.)を設立。
- 9月 - 北米及びハワイ州での店舗運営を目的として、MARUKAI CORPORATIONを連結子会社化。
- 12月 - 商号を株式会社ドンキホーテホールディングス(現・パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH))に変更し、純粋持株会社体制に移行。
- 2014年(平成26年)3月 - 自社発行型電子マネー『majica(マジカ)』サービス開始。
- 2015年(平成27年)1月 -「TOKYO CENTRAL」1号店を米国カルフォルニア州に開設。
- 2017年(平成29年)
- 8月 - ユニー・ファミリーマートホールディングス株式会社との資本・業務提携を締結[11]。
- 9月 - 米国ハワイ州において24店舗のスーパーマーケットを展開する、QSI,Inc. の全株式を取得し子会社化。
- 12月 - 創業者・安田隆夫が開発した"ジャパンブランド・スペシャリティストア"をコンセプトとした新業態、シンガポール1号店「DON DON DONKI オーチャードセントラル店」オープン。
- 2018年(平成30年)2月 - ユニー株式会社の運営店舗「ピアゴ大口店」を皮切りにMEGAドン・キホーテUNYへの業態転換を開始。
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 2020年(令和2年)
- 2月 - グループ内の経営資源の最適配分のためドイト株式会社を会社分割、同社のホームセンター事業及びリフォーム事業をコーナン商事に承継。
- 3月 - インドネシア1号店「DON DON DONKI セントラル パーク」オープン。
- 10月 - Pan Pacific International Club(PPIC)発足。
- 12月 - マジカアプリ会員500万人達成。
- 2021年(令和3年)
- 2月 - PBブランド「情熱価格」リニューアル。
- 3月 - マレーシア1号店「JONETZ by DON DON DONKI ロット10」オープン。
- 4月 - 米国カリフォルニア州においてプレミアムスーパーマーケットチェーン「Gelson's」を運営する企業グループの持株会社である、GRCY Holdings, Inc. を子会社化。
- 9月 - 金融事業展開を目的とし株式会社パン・パシフィック・インターナショナルフィナンシャルサービス(PPIF)を設立。
- 2024年 (令和6年)
- 5月- 本社機能を東京都渋谷区道玄坂に移転。
- 10月 - 登記上の本店を東京都渋谷区道玄坂に移転。
グループ企業
編集国内リテール部門
編集海外リテール部門
編集- Don Quijote (USA) Co., Ltd.(ハワイ州ホノルル) - SM事業
- Gelson's Markets - プレミアムスーパーマーケット事業
- MARUKAI CORPORATION(カリフォルニア州) - SM事業
- Marukai Hawaii Co. Ltd. - SM事業
- QSI, Inc.(ハワイ州ホノルル) - SM事業
- Pan Pacific Retail Management (Singapore) Pte. Ltd.(シンガポール) - SM事業
- Pan Pacific Retail Management (Hong Kong) Pte. Ltd.(香港) - SM事業
- MACAU PACIFIC RIM RETAIL MANAGEMENT CO., LTD.(マカオ) - マカオにおける「DON DON DONKI」の運営
- PT. Pan Pacific Retail Management (Indonesia)(インドネシア)- SM事業
- Taiwan Pan Pacific Retail Management Co., Ltd.(台湾) - 台湾における「DON DON DONKI」の運営
- Pan Pacific Retail Management(Malaysia) Sdn. Bhd.(マレーシア)マレーシアにおける専門店の運営
- DONKI Thailand Co., Ltd.(バンコク市) - SM事業
流通部門
編集- 株式会社パン・パシフィック・インターナショナル・トレーディング - 輸入・卸売業
- 株式会社富士屋商事 - 卸売業
- 株式会社パン・パシフィックコマース - 輸入・卸売業
サービス部門
編集不動産・テナント部門
編集- 日本アセットマーケティング株式会社 - 不動産賃貸・管理業
- 株式会社ディワン - 店舗開発事業
- 日本商業施設株式会社 - テナント賃貸事業
- 株式会社サンリフォーム - リフォーム・リペア事業
リテールメディア部門
編集- 株式会社pHmedia - 広告・販促プロモーション事業
広告プロモーション部門
編集- 株式会社リアリット - インターネット事業
金融サービス部門
編集- 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルフィナンシャルサービス - 金融サービス事業
- 株式会社UCS - 金融サービス事業
デジタル領域部門
編集- 株式会社カイバラボ - よりよい店舗体験・お客さま理解を深めるためのプラットフォーム
グループを離脱した企業及びブランド
編集- 株式会社99イチバ (現在は株式会社G-7リコス・ストアズに社名変更)G-7ホールディングスに譲渡店名もMiniピアゴからリコスに変更
- ドイト - コーナン商事に譲渡。企業としては社名を変更し、株式会社スカイグリーンとして存続。
電子マネー
編集当グループでは以下の電子マネーが導入された。
majica
編集- PPIHグループは独自のプリペイドカード式電子マネーとしてmajica(マジカ)を導入している。カード発行会社はUCSで、電子マネー機能の運営会社およびアプリ版提供会社はドン・キホーテである。2014年3月18日発行開始。
- 全国のドン・キホーテ、MEGAドン・キホーテ、長崎屋、ドイトグループなどグループ全店で利用可能で、チャージ金額の1%がポイントとして付与される。会計時にマジカカードを提示すると、購入金額が1001円以上の場合に2020年7月1日以前は10円未満を切り捨て、以降は4円以下を切り捨て9円以下は5円と会計される。年間購入金額に応じたランク別特典や、対象品の割引購入など優遇があり、カード利用者が優遇特典を利用するためには、ClubDonpenモバイルかmajicaアプリでユーザ登録を要する。
- 登録会員に割引クーポンを発行し、モバイルサイトかアプリに表示されるQRコードかmajica磁気カードを発券機に認識させると、店舗が設定した割引クーポンが1商品につき1枚発行される。商品ごとに設定された発行上限に達すると商品選択ボタン上に「上限に達しました」と表示され、発行されない。1人が同じ商品について複数枚のクーポンは発行できない。まる得クーポンはメルマガ登録会員向けのサービスであったが、majica開始以降はmajica登録会員向けのサービスとなっている。
- アピタ・ピアゴ各店(MEGAドン・キホーテUNYに転換した店舗を除く)では自社電子マネーのユニコ(uniko)を展開していることもあり、2019年にグループ入りした後もmajicaの利用が出来なかったが、2020年4月6日からmajicaの利用が出来るようになった。unikoの利用終了によりmajicaへ移行を受け付け、残高などを引き継ぐ。なお円満快計はアピタ、ピアゴでは対象外である。
uniko
編集→「UCS § unico」を参照
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 企業統治の体制の概要とその体制を採用する理由 - 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
- ^ 基本情報 2021年3月9日閲覧
- ^ 流通会社年鑑 2003年版, 日本経済新聞社, (2002-12-20), pp. 1459
- ^ 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 定款 第1章第1条
- ^ “ドンキ社名変更、創業者復帰のワケ(日経ビジネス)”. 日本経済新聞 (2019年2月12日). 2023年7月20日閲覧。
- ^ “銘柄基本情報 大株主”. カネ美食品. 2023年7月20日閲覧。
- ^ a b c 安田隆夫 (2024-06-20), 運 ドン・キホーテ創業者「最強の遺言, 文藝春秋, pp. 256, ISBN 9784166614585
- ^ a b c d e f g 安田隆夫 (2015-11-20), 安売り王一代 私の「ドン・キホーテ」人生, 文藝春秋, pp. 240, ISBN 9784166610525
- ^ 株式会社ドンキホーテホールディングス (2014年9月26日). “有価証券報告書”. 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス. 株式会社ドンキホーテホールディングス. 2024年8月2日閲覧。
- ^ “ドンキ、オリジン買収断念/イオンのTOBに応募”. 四国新聞 (2006年2月24日). 2024年11月10日閲覧。
- ^ ユニー・ファミリーマートホールディングスとドンキホーテホールディングスとの 資本・業務提携に関する基本合意書の締結について
- ^ (開示事項の経過) ユニー株式会社の株式取得(完全子会社化)の 完了に関するお知らせ
- ^ ドンキホーテHLDGSは「PPIH」へ ~商号変更のお知らせ~