トンネル (映画)
『トンネル』(原題:Der Tunnel )は、トンネル29の実話をもとに作られた2001年のドイツのサスペンス映画。前編・後編に分けて放送された188分のテレビ版と、157分の映画版がある。
トンネル | |
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Der Tunnel | |
監督 | ローランド・ズゾ・リヒター |
脚本 | ヨハネス・W・ベッツ |
製作 |
ニコ・ホフマン アリアーネ・クランペ |
出演者 |
ハイノ・フェルヒ アレクサンドラ・マリア・ララ |
音楽 |
ハラルド・クローサー トーマス・ワンカー |
撮影 | マルティン・ランガー |
編集 | ペーター・R・アダム |
製作会社 | ティームワークス |
配給 |
SAT.1 アルシネテラン |
公開 |
2001年1月21日 2002年4月13日 |
上映時間 |
188分(テレビ版) 157分(映画版) |
製作国 | ドイツ |
言語 | ドイツ語 |
製作費 | $7,100,000 |
ストーリー
編集1961年、ハリー・メルヒャーは東ドイツ選手権水泳大会で優勝後、西ドイツへの亡命に成功する。彼は変装し偽造パスポートを使い、国境検問所のチェックポイント・チャーリーを通り国境を越え、親友のマティス・ヒラーの後を追う。彼は少し前に下水道を通って亡命に成功していたが、妊娠中の恋人カロラは、一緒に脱出する際に逮捕されてしまい、刑務所にいる。 ハリーは何としてでも、妹夫婦と姪を脱出協力者の助けで同様に西へ連れて来たいが、偽造パスポートを使った方法は、1家族につき1人しか上手く行かないと言う事を知る。
そこでハリーは、不可能に近いが良いアイデアを思いつく。東ドイツは、地上から西へ行くあらゆる可能性を塞ぎ、下水道も監視しているので、ベルリンの壁の下を通るトンネルを掘る事をハリーは決心する。 この際、マティスがエンジニアであることが役に立つ。 ハリーの亡命を手助けしたヴィットリオ・カスタンツァとフレッド・フォン・クラウスニッツと一緒に、マティスとハリーは閉鎖されている工場を借り、その地下室から壁の下へトンネルを掘ろうと思っている。
ある晩に彼らがカフェで計画を練っている時に、フリッツィ・ショルツに盗み聞きされてしまう。彼女はどこからトンネルを掘っているのか見つけ出し、翌日の作業中に彼らの古い工場に侵入する。彼らに捕まり、フリッツィは盗み聞きした事と、彼らと同じように婚約者を西へ連れて来たい事を打ち明ける。彼女はスパイかもしれないと言う最後の疑いが晴れた後、その時にこのチームは完成された。
彼らがすでにベルリンの壁の下を通っている時に、その上で戦車が道路を走り、トンネルを危うく崩壊させ、ハリーを生き埋めにしてしまう。しかし、フリッツィがハリーを助け、この事でフリッツィの人柄に対する彼の最後の疑念が晴れる。 国境検問所でヴィックは、突然警察に亡命支援の容疑で逮捕され、当面の間牢屋に入れられてしまう。しかし彼は刑務所でトンネルに関して一言も話さなかった。非人道的な扱いにも屈せず、彼は無実だと主張し、その結果1961年のクリスマスイブに再び釈放される
作業は考えていた様に早く進まず、彼らはさらに人を加える事を決める。これは西へ亡命させる人数もかなり増やす事になる。当初ハリーはこの事に感心していなかったが、トンネル工事の長い期間に直面して、他に選択肢は残されていなかった。
こうしてトンネルの作業がより早く進むようになった時に、アメリカのNBC放送局がこの事を知る。そして金銭的な保護、ならびにトンネル建設の独占権のために、少なくない額の提供を申し出る。
批評
編集説得力があり胸を締め付ける思いにさせる時代描写がすばらしい役者達によって支えられており、緊張感のあるシーンが活発なストーリーのために効果的に使われている。 — Lexikon des Internationalen Films[1]
キャスト
編集- ハリー・メルヒャー:ハイノ・フェルヒ
- フレデリーケ・„フリッツィ“・ショルツ:ニコレッテ・クレビッツ
- マティス・ヒラー:ゼバスティアン・コッホ
- ロッテ・ローマン:アレクサンドラ・マリア・ララ
- ヴィットリオ・„ヴィック“・カスタンツァ:メメット・クルトゥルシュ
- カロラ・ランゲンジープ:クラウディア・ミヒェルゼン
- フレッド・フォン・クラウスニッツ:フェリックス・アイトナー
- マリアーネ・フォン・クラウスニッツ:カーリン・バール
- クリューガー大佐:ウヴェ・コキシュ
- 中尉:ヴィルフリード・ホッホホルディンガー
- テオ・ローマン:ハインリヒ・シュミーダー
- 写真家グリューナー:ヴォルフ=ディートリッヒ・シュプレンガー
- ハイナー:フロリアン・パンツナー