トラビス・ハフナー
トラビス・リー・ハフナー(Travis Lee Hafner, 1977年6月3日 - )は、アメリカ合衆国ノースダコタ州出身の元プロ野球選手(内野手)。右投左打。
ヤンキース時代 (2013年5月20日) | |
基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | ノースダコタ州ジェームズタウン |
生年月日 | 1977年6月3日(47歳) |
身長 体重 |
6' 3" =約190.5 cm 240 lb =約108.9 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投左打 |
ポジション | 一塁手、指名打者 |
プロ入り | 1996年 MLBドラフト31巡目(全体923位)でテキサス・レンジャーズから指名 |
初出場 | 2002年8月6日 |
最終出場 | 2013年9月29日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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ニックネームはPronk(プロンク)。
経歴
編集レンジャーズ時代
編集1996年、MLBドラフト31巡目(全体923位)でテキサス・レンジャーズから指名を受け入団。
2002年8月6日にMLBデビューを果たし、同シーズンは22試合に出場した。なお同年9月 - 10月には、NPBの中日ドラゴンズ(セントラル・リーグ)が強打の新外国人候補として、フリオ・ズレータとともにハフナーをリストアップしていた[1][2]。
インディアンス時代
編集2002年12月6日にトレードでクリーブランド・インディアンスへ移籍した。
2003年は91試合に出場し、打率.254、14本塁打、40打点を記録。8月14日サイクル安打を達成した[3]。
2004年は主に指名打者として出場。チーム1位(本塁打はケイシー・ブレイクとタイ)となる打率.311、28本塁打、109打点を記録し[4]、17死球はリーグ最多だった。MVPの投票では24位に入り、球団はハフナーと2005年から3年総額700万ドル(4年目はオプション)で契約延長した[5]。
2005年は6月に打率.345、8本塁打、29打点の成績で月間MVPを初受賞[6]。7月は6月を上回る打率・出塁率・長打率を記録していたが、16日のホワイトソックス戦で初回にマーク・バーリーから顔面に直撃する死球で翌17日から15日間の故障者リスト入り[7]。8月4日のヤンキース戦で復帰し、9月18日から23日にかけて球団史上ジム・トーミに次ぐ歴代2位の6試合連続本塁打を記録[8]。同年、打率.305、33本塁打、108打点を記録し、MVPの投票で5位に入った。
2006年は30試合以上を怪我のために欠場しながらもリーグ1位のOPS1.097、リーグ3位の42本塁打、リーグ6位の117打点という成績を挙げた。指名打者として39本塁打、110打点を記録し、1982年アンドレ・ソーントンのDHとしての球団記録32本塁打、109打点を更新[9]。また、1987年のドン・マッティングリーと並ぶ1シーズン満塁本塁打6本のメジャータイ記録を記録した。オールスター前だけで史上初の5本を記録し、8月13日に6本目を打った時点でまだ40試合以上を残していたが、9月1日にC・J・ウィルソンから死球を右手に受けてその後は欠場。タイ記録のままで終わった[9]。
2007年は打点こそ4年連続で100打点をクリアしたものの、打率、本塁打共に前年を下回った。2005年に結んだ契約の2008年のオプションを行使し、2009年から4年総額5,700万ドル(5年目の2013年はオプション)で契約延長した[10]。
2008年は2007年を下回る成績に終わった。出場試合としては、5月25日までの50試合中46試合に出場したが、打率.217・4本塁打・22打点に止まり、その後戦線離脱。9月9日のオリオールズ戦で復帰したが、その後も11試合で打率.122と戦線離脱以前よりも低い打率に終わった。シーズン通じても打率.197・5本塁打・24打点という成績だった。
2009年は94試合に出場し、16本塁打を放つなど、前年と比べると数字は上昇した。
2012年オフにFAとなった。
ヤンキース時代
編集2013年1月31日にニューヨーク・ヤンキースと契約を結んだ[11][12]。4月8日の古巣・インディアンスとの初めての対戦では3点本塁打を放つなど、3打数2安打4打点とチームの勝利に貢献した。4月終了時点では打率.318と好調であったが、その後は月間打率が.200以下ばかりと不調にあえぎ、また肩の故障もあり、82試合の出場にとどまった。オフの10月31日にFAとなった。
ヤンキース退団後
編集2014年1月にノートルダム大学野球部のコーチに就任。
選手としての特徴
編集ポジションは一塁も守れるが、ほとんどの出場が指名打者である。
長打力はメジャーでもトップクラス。2006年から2年連続で100四球以上を記録しており、通算出塁率も4割近い。研究熱心で、指名打者という立場を利用し他の選手が守備についている間、ビデオで投手を研究するなど打撃練習に励み、汗だくで自分の打席に立つこともある[要出典]。
ニックネームのPronk(プロンク)とは「ロバのように鈍重なヤツ」という意味の造語であり、その名の通り、鈍足でベースランニングも下手なうえ、守備もかなりお粗末である。しかしながら本人はこのニックネームを気に入っており、2006年には地元でPronk Barという名のチョコレートバーも売り出され、人気を集めている[13]。
詳細情報
編集年度別打撃成績
編集年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
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2002 | TEX | 22 | 70 | 62 | 6 | 15 | 4 | 1 | 1 | 24 | 6 | 0 | 1 | 0 | 0 | 8 | 1 | 0 | 15 | 0 | .242 | .387 | .329 | .716 |
2003 | CLE | 91 | 324 | 291 | 35 | 74 | 19 | 3 | 14 | 141 | 40 | 2 | 1 | 0 | 1 | 22 | 2 | 10 | 81 | 7 | .254 | .327 | .485 | .812 |
2004 | 140 | 573 | 482 | 96 | 150 | 41 | 3 | 28 | 281 | 109 | 3 | 2 | 0 | 6 | 68 | 7 | 17 | 111 | 11 | .311 | .410 | .583 | .993 | |
2005 | 137 | 578 | 486 | 94 | 148 | 42 | 0 | 33 | 289 | 108 | 0 | 0 | 0 | 4 | 79 | 7 | 9 | 123 | 9 | .305 | .408 | .595 | 1.003 | |
2006 | 129 | 563 | 454 | 100 | 140 | 31 | 1 | 42 | 299 | 117 | 0 | 0 | 0 | 2 | 100 | 16 | 7 | 111 | 10 | .308 | .439 | .659 | 1.098 | |
2007 | 152 | 659 | 545 | 80 | 145 | 25 | 2 | 24 | 246 | 100 | 1 | 1 | 0 | 5 | 102 | 17 | 7 | 115 | 15 | .266 | .385 | .451 | .836 | |
2008 | 57 | 233 | 198 | 21 | 39 | 10 | 0 | 5 | 64 | 24 | 1 | 1 | 0 | 3 | 27 | 6 | 5 | 55 | 4 | .197 | .305 | .323 | .628 | |
2009 | 94 | 383 | 338 | 46 | 92 | 19 | 0 | 16 | 159 | 49 | 0 | 0 | 0 | 1 | 41 | 6 | 3 | 67 | 7 | .272 | .355 | .470 | .826 | |
2010 | 118 | 462 | 396 | 46 | 110 | 29 | 0 | 13 | 178 | 50 | 2 | 1 | 0 | 3 | 51 | 10 | 12 | 94 | 2 | .278 | .374 | .449 | .824 | |
2011 | 94 | 368 | 325 | 41 | 91 | 16 | 0 | 13 | 146 | 57 | 0 | 0 | 0 | 1 | 36 | 5 | 6 | 78 | 7 | .280 | .361 | .449 | .811 | |
2012 | 66 | 263 | 219 | 23 | 50 | 6 | 2 | 12 | 96 | 34 | 0 | 0 | 0 | 3 | 32 | 2 | 9 | 47 | 9 | .228 | .346 | .438 | .784 | |
2013 | NYY | 82 | 299 | 262 | 31 | 53 | 8 | 1 | 12 | 99 | 37 | 2 | 0 | 0 | 0 | 32 | 2 | 5 | 79 | 5 | .202 | .301 | .378 | .679 |
通算:12年 | 1183 | 4782 | 4058 | 619 | 1107 | 250 | 13 | 213 | 2022 | 731 | 11 | 7 | 0 | 29 | 598 | 81 | 90 | 976 | 86 | .273 | .376 | .498 | .874 |
- 太字はリーグ1位。
背番号
編集- 6 (2002年)
- 32 (2003年)
- 48 (2004年 - 2012年)
- 33 (2013年)
脚注
編集- ^ 『日刊スポーツ』2002年10月1日名古屋版「中日情報 新外国人候補にフリオら、FAは金本に照準」(名古屋日刊スポーツ新聞社)
- ^ 『日刊スポーツ』2002年10月2日名古屋版「中日情報 川上、防御率タイトル狙いスライド先発へ」(名古屋日刊スポーツ新聞社)
- ^ “August 14, 2003 Cleveland Indians at Minnesota Twins Box Score and Play by Play - Baseball-Reference.com” (英語). 2008年1月30日閲覧。
- ^ “2004 Cleveland Indians Statistics and Roster - Baseball-Reference.com” (英語). 2008年1月30日閲覧。
- ^ Associated Press (2005年4月13日). “Hafner could earn up to $11.5 million over four years” (英語). ESPN.com. 2009年6月30日閲覧。
- ^ B. Hill, Justice (2005年7月5日). “Hafner named AL Player of the Month Tribe designated hitter rewarded for red-hot June” (英語). 2008年1月30日閲覧。
- ^ Bowles, CJ (2005年7月26日). “Indians' Hafner heads to DL” (英語). MLB.com. 2009年6月30日閲覧。
- ^ KANSAS CITY, Mo. (AP) (2005年9月23日). “Hafner homers in sixth straight game” (英語). ESPN.com. 2009年6月30日閲覧。
- ^ a b “2006 Career Highlights:MLB.com” (英語). 2008年1月30日閲覧。
- ^ “Hafner and Indians agree to $57 million, 4-year extension” (英語). 2008年1月30日閲覧。
- ^ Hafner, Yankees close to finalizing contract
- ^ ヤンキース、通算201本塁打のT.ハフナー獲得! 米報道(2013年5月1日時点のアーカイブ)
- ^ 村上雅則監修、友成那智編 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2008』 廣済堂出版、2008年、122頁。