デ・トマソ・ドーヴィル
ドーヴィル(Deauville )はイタリアの自動車メーカー・デ・トマソが1970年から1985年まで生産した高級車である。
デ・トマソ・ドーヴィル | |
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概要 | |
販売期間 | 1971年 - 1985年 |
デザイン | カロッツェリア・ギア |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 4ドア セダン |
駆動方式 | FR |
パワートレイン | |
エンジン |
OHV・V型8気筒 5,763cc 300馬力/5,400rpm |
変速機 | 3速AT |
前 | 前後とも独立 ダブルウィッシュボーン コイル |
後 | 前後とも独立 ダブルウィッシュボーン コイル |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,770mm |
全長 | 4,886mm |
全幅 | 1,878mm |
全高 | 1,368mm |
車両重量 | 1,940kg |
その他 | |
最高速度 | 230km/h |
生産台数 | 244台 |
概要
編集1970年のトリノ自動車ショーでデビューしたデ・トマソ初のフロントエンジン車であり、イタリアのスーパーカーメーカーが生産する4ドアセダンとしては前年に生産中止となっていたマセラティ・クアトロポルテI、イソ・リヴォルタ・フィディアに次ぐ登場であった。同年にデビューしたミッドシップ2座スポーツカー・パンテーラと同じフォード・351C-4V V8を用いて、最高速度は230km/hと公表された。
パンテーラを手がけたカロッツェリア・ギアのチーフスタイリスト、トム・ジャーダが手がけたボディスタイルやダッシュボードなどのデザイン、そして後輪サスペンション形式など、全体的に1968年に発売されたジャガー・XJ(シリーズ1)に酷似していた。そのためか、パンテーラのように北米フォード販売網を利用した輸出も行われず、欧州域内向けの少数生産車として売られ、日本にも輸入されなかった。
エンジンはアメリカンV8であるが、四輪独立サスペンション、全輪ベンチレーテッドディスクブレーキ(後輪はインボード式)などの高度なシャシーを持つ点は他のデ・トマソ車同様である。このフロントエンジンシャシーは1972年に登場する2+2座2ドアクーペ、デ・トマソ・ロンシャンにも応用される。
1976年以降は、アレハンドロ・デ・トマソがマセラティを傘下に収めたため、同じシャシーをベースにマセラティ自製のV8エンジン、ジョルジェット・ジウジアーロのデザインによるボディを持つマセラティ・クアトロポルテIIIが生産されることになり、もともと少なかったドーヴィルは受注生産の扱いとなり、毎年ごく僅かしか作られなくなった。1985年まで15年にわたって生産が行われたものの、総生産台数は244台、月産平均で2台に満たなかった。生産時期によってシリーズ1(1974年まで、シャシーナンバー1000-1200番台)、シリーズ1後期(1974年から77年まで、1400番台)、そしてシリーズ2(1978年以降85年まで、2000-2100番台)に分類される。
スペシャルモデルとしては、アレハンドロ・デ・トマソ夫人のためにステーションワゴン仕様が1台、ベルギー王室とイタリア政府のためにそれぞれ1台ずつ防弾仕様が製造されている。
参考文献
編集- 1970年 デ・トマゾ ドービル GAZOO名車館 - 閉鎖(2004年12月29日時点のアーカイブ)