デビル (2010年の映画)
『デビル』(Devil)は、2010年のアメリカ合衆国のホラー映画。 監督はジョン・エリック・ドゥードル、原案はM・ナイト・シャマラン、出演はクリス・メッシーナとローガン・マーシャル=グリーンなど。 エレベーターに閉じ込められた男女を待ち受ける惨劇を描いており[2]、アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』が元になっている[3]。
デビル | |
---|---|
Devil | |
監督 | ジョン・エリック・ドゥードル |
脚本 | ブライアン・ネルソン |
原案 | M・ナイト・シャマラン |
製作 |
M・ナイト・シャマラン サム・マーサー |
製作総指揮 |
ドリュー・ドゥードル トリッシュ・ホフマン |
出演者 |
クリス・メッシーナ ローガン・マーシャル=グリーン ジェフリー・エアンド ボヤナ・ノヴァコヴィッチ ジェニー・オハラ ボキーム・ウッドバイン |
音楽 | フェルナンド・ベラスケス |
撮影 | タク・フジモト |
編集 | エリオット・グリーンバーグ |
製作会社 |
メディア・ライツ・キャピタル ザ・ナイト・クロニクルズ |
配給 |
ユニバーサル・ピクチャーズ 東宝東和 |
公開 |
2010年9月17日 2011年7月16日 |
上映時間 | 80分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $10,000,000[1] |
興行収入 |
$33,679,655[1] $63,354,114[1] |
日本語タイトルが同名の1997年の映画(原題『The Devil's Own』)が存在するが、別の作品である。
ストーリー
編集ある日、一人の男性が高層ビルから転落死した。ちょうどその頃、5人の男女がそのビルのエレベーターに偶然に乗り合わせていた。だが、そのエレベーターが急停止し、外への連絡ができなくなる。そして、エレベーター内の照明が消え、再び灯りが点いた時、若い女性の背中が何者かによって斬りつけられていることが判明。5人はこのエレベーター内に犯人がいると疑心暗鬼になる。再び停電になると、今度はセールスマン風の男が死亡していた。4人は恐怖に怯える。一方、防犯カメラで一部始終を見ていた警備員は、警察に連絡し、事態の収束に当たろうとしていた。 エレベーターの修理に向かった整備担当者が謎の転落死を遂げ、消防らによる救出活動が難航する中、現場にやって来たボーデン刑事らがモニターを通して見守る前で、次々とエレベーター内の人々が死んで行く。一方、警察の調査により、エレベーター内の男女5人のうち、4人に犯罪歴のあることが判明する。
唯一身元の分からない男だけが生き残り、彼こそが事件の真犯人かと思われた矢先、彼の婚約者と名乗る女性が現れ、彼の身元が明らかになる。彼の名前はジェンコウスキー (Janekowski) であり、エレベーター内で殺された老女の名前と思われていたジェーン・コウスキー (Jane Kowski) こそが彼の名前であることが分かる。一方、エレベーター内では、殺されたはずの老女が突然生き返り、ジェンコウスキーに迫る。彼女は老女に姿を変えた悪魔であり、罪を犯した者たちを集めて殺していたのだ。そしてジェンコウスキーについては、彼の婚約者が見ている前で殺そうとしていたのだ。ジェンコウスキーは過去に犯した罪を告白する。それは5年前に起こしたひき逃げ事件であり、その被害者はボーデン刑事の妻子だった。過去の罪を悔い、深く反省する姿を見せたジェンコウスキーに対し、悪魔は殺すのをやめると告げる。ボーデン刑事らは一部始終を黙って見守る。
レスキューらによってようやくエレベーターの扉が開けられる。しかし、そこに老女の姿はなかった。唯一の生存者であるジェンコウスキーをボーデン刑事が自らの運転で護送する。そしてジェンコウスキーに対して罪を許すと告げる。
キャスト
編集- ボーデン刑事 (Detective Bowden)
- 演 - クリス・メッシーナ、日本語吹替 - 檀臣幸
- フィラデルフィア市警殺人課刑事。リハビリを経て、最近になって職場復帰した。
- 5年前に妻子をひき逃げ事件で亡くし、アルコール使用障害になっていた。
- トニー・ジェンコウスキー (Tony Janekowski)
- 演 - ローガン・マーシャル=グリーン、日本語吹替 - 宮内敦士
- エレベーターに閉じ込められた整備工。元海兵隊員。
- ヴィンス・マコーミック (Vince McCormick)
- 演 - ジェフリー・エアンド、日本語吹替 - 小森創介
- エレベーターに閉じ込められたセールスマン。
- サラ・キャラウェイ (Sarah Caraway)
- 演 - ボヤナ・ノヴァコヴィッチ、日本語吹替 - 斎藤恵理
- エレベーターに閉じ込められた若い女。
- ジェーン・コウスキー (Jane Kowski)
- 演 - ジェニー・オハラ、日本語吹替 - 沢田敏子
- エレベーターに閉じ込められた老女。
- ベン・ラーソン (Ben Larson)
- 演 - ボキーム・ウッドバイン、日本語吹替 - 江川央生
- エレベーターに閉じ込められた新米警備員。派遣。閉所恐怖症。
- ラミレス (Ramirez)
- 演 - ジェイコブ・バルガス、日本語吹替 - 石上裕一
- モニタ監視中の警備員。信心深い。
- ラスティグ (Lustig)
- 演 - マット・クレイヴン
- モニタ監視中の警備員。ラミレスの上司。
- マーコウィッツ刑事 (Detective Markowitz)
- 演 - ジョシュア・ピース
- ボーデン刑事の同僚。
- ドワイト (Dwight)
- 演 - ジョー・コブデン
- ビルの整備担当。エレベーターの修理に向かう途中で転落死する。
作品の評価
編集Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「M・ナイト・シャマランが関わってきた他の映画の多くよりは良いが、『デビル』はその悪魔的に期待できる設定にもかかわらず、低予算のスリルがいくつかあるだけである。」であり、99件の評論のうち高評価は49%にあたる49件で、平均点は10点満点中5.2点となっている[4]。 Metacriticによれば、14件の評論のうち、高評価は2件、賛否混在は8件、低評価は4件で、平均点は100点満点中44点となっている[5]。
出典
編集- ^ a b c “Devil (2010) - Financial Information” (英語). The Numbers. 2021年9月30日閲覧。
- ^ “デビル”. WOWOW. 2021年9月30日閲覧。
- ^ Horowitz, Josh (2010年1月9日). “M. Night Shyamalan Explains Origins Of 'Devil'” (英語). MTV 2021年9月30日閲覧。
- ^ "Devil". Rotten Tomatoes (英語). 2021年9月30日閲覧。
- ^ "Devil" (英語). Metacritic. 2021年9月30日閲覧。