デデキントのイータ関数 (デデキントのイータかんすう、英: Dedekind Eta function) は次のような式で定義される関数である[1]。
![{\displaystyle \eta (\tau )=e^{\pi {i}\tau /12}\prod _{m=1}^{\infty }(1-e^{2\pi {i}\tau {m}})\qquad (\Im \tau >0)}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/04653305bc41a2e2a7d9c21c43a0da9eb8de57a7)
ヤコビの三重積の公式により、
![{\displaystyle \eta (\tau )=e^{\pi {i}\tau /12}\sum _{n=-\infty }^{\infty }(-1)^{n}\left(e^{2\pi {i}\tau }\right)^{n(3n-1)/2}=\sum _{n=-\infty }^{\infty }(-1)^{n}\left(e^{2\pi {i}\tau }\right)^{(6n-1)^{2}/24}\qquad (\Im \tau >0)}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/2d4052e45647f926ae0d3ec2236be223962d019c)
となる。イータ関数は上半平面で正則であり、極も零点も持たない。イータ関数は実軸上に稠密な零点を持つ。
イータ関数はテータ関数で表される。オイラーの分割恒等式を用いて
-
である。また、
-
である。
テータ関数の虚数変換式により
-
であるが、 が純虚数であれば両辺ともに実数であるから、
-
である。また、
-
であるから、イータ関数の24乗は重さ12のモジュラー形式である。
-
実際、モジュラー判別式 の定数倍と一致する[2]。
-
イータ関数の24乗は重さ12のモジュラー形式であるから、一般のモジュラー変換については c ≠ 0 のとき、ある1の24乗根 について関数等式
-
が成り立つ。 は
-
により求められる[3]。ここで はデデキント和(英語版)
-
をあらわす。