デイヴ・エヴァンス
デイヴ・エヴァンス(Dave Evans、1953年7月20日 - )は、オーストラリアのロック・シンガー。1973年から1974年にかけてオーストラリアのロック・バンドAC/DCの初代リード・シンガーを務めたことで知られるが、その後も長く様々なバンドやソロ名義で活動を続けている。
デイヴ・エヴァンス Dave Evans | |
---|---|
生誕 |
1953年7月20日(71歳) イギリス ウェールズ カーマーゼン |
出身地 |
オーストラリア クイーンズランド州 チャーターズタワーズ |
ジャンル |
ロック ハード・ロック |
担当楽器 | ヴォーカル |
活動期間 | 1973年 - 現在 |
共同作業者 |
AC/DC ラビット(Rabbit) The Badasses The Hot Cockerels Thunder Down Under The Apprentices |
公式サイト | Official site |
経歴
編集生い立ち
編集デイヴ・エヴァンスは、ウェールズ南西部のカーマーゼンに生まれ、5歳の時に家族とともにオーストラリアのクイーンズランド州に移住した。チャーターズタワーズ(Charters Towers, Queensland)で育ち、バンド活動も始めたが、その後シドニーへ移り、1973年にヤング兄弟らとバンドを組むことになった[1]。
AC/DC
編集エヴァンスは、アンガス・ヤング、マルコム・ヤング、コリン・バージェス(Colin Burgess)、ラリー・ヴァン・クリート(Larry Van Kriedt)とともに、AC/DCの結成メンバーの一人であった[2]。エヴァンスは1年ほどメンバーであったが、1974年9月ころ、ツアー中の軋轢が高じてマネージャーと殴り合う事態に至り、バンドからの離脱が避けられなくなってしまった[1]。このため、エヴァンスに代わり、当時バンドの器材車のドライバーだったボン・スコットが後任のヴォーカルとなった。
エヴァンスは、AC/DC在籍時には、オーストラリアとニュージーランドでリリースされたシングル盤1枚2曲「Can I Sit Next to You Girl / Rocking In The Parlour」の録音を残している。「Can I Sit Next to You Girl」については、プロモーション・ビデオも作成された。
AC/DC脱退後
編集AC/DCを離れたエヴァンスは、ニューカッスルに移り、当地のバンド、ラビット(Rabbit)に、このバンドの結成時のヴォーカルだったグレッグ・ダグラス(Greg Douglas)に代わって参加した。1975年から1977年にかけて、ラビットはシングル盤6枚とアルバム2枚をリリースした。ラビットはワイルドで享楽的なステージで有名になり、2枚目のアルバム『ロックンロール地獄篇 (Too Much Rock'n Roll)』はヨーロッパや日本でも発売され、そこそこの成功を収めたが、1978年にバンドは解散となってしまった[1]。 エヴァンスは他にも、デイヴ・エヴァンス・アンド・ザ・ホット・コカレルズ(Dave Evans & The Hot Cockerels)、サンダー・ダウン・アンダー(Thunder Down Under)といったバンドでも活動した。
2000年、エヴァンスは、初のソロ名義でライブ盤『A Hell Of A Night』をリリースした。これはエヴァンスが、友人でありメルボルンのAC/DCのトリビュートバンドThunderstruckのメンバーでもあるサイモン・クロフト(Simon Croft)の招きに応じて、ボン・スコット没後20周年の記念ギグを行った様子を録音したものである。
エヴァンスは、2005年に、米国のサザン・ロック・バンドモリー・ハチェット(Molly Hatchet)の前座として、ヨーロッパをツアーした[3]。
2006年2月、エヴァンスがかつて所属したラビットやホット・コカレルズのメンバーや、ニューカッスルのロック・ミュージシャンたちをともに録音した、2枚目のソロ・アルバム『Sinner』がリリースされた。このアルバムは好評を得、シングル化された「Sold my Soul to Rock and Roll」はロサンゼルス・ミュージック・アワードのベスト・ロック・ソングに、ノミネートされた[1][4]。
2008年には、3枚目のソロ・アルバム『Judgement Day』がリリースされた。また、アデレード・インターナショナル・ギター・フェスティバルでThe Party Boysと共演し、その後はビクトリア州出身の十代から二十代前半の若いミュージシャンたちでバンドを編成し、オーストラリア国内で数多くのショーを行っている。
ディスコグラフィ
編集AC/DC
- シングル盤「Can I Sit Next to You, Girl / Rockin' In The Parlour」 (1974年)
ラビット Rabbit
サンダー・ダウン・アンダー Thunder Down Under
- Thunder Down Under (1986年)
ソロ
- Hell of a Night featuring Rohan Moran on lead guitar, Simon Croft, rhythm guitar.(2001年)
- Sinner (2006年)
- Judgement Day (2008年)
その他
- "Sellout" - ブラッド・ダスター(Blood Duster)の2003年のアルバム『Blood Duster』収録曲
出典・脚注
編集- ^ a b c d Dave Evans - The Official Site - The History
- ^ Why AC/DC Matters, by Anthony Bozza
- ^ “Original AC/DC Singer DAVE EVANS: 'Judgement Day' To Receive U.K. Release”. Blabbermouth.net (2010年1月14日). 2010年3月4日閲覧。
- ^ The Los Angeles Music Awards
参考文献
編集- Highway to Hell: The Life and Times of AC/DC Legend Bon Scott, Clinton Walker, 1994 ISBN 0 7251 0742 1
- Who's Who of Australian Rock, Chris Spencer, Paul McHenry, Zbig Nowara 2002 ISBN 1 86503 891 1
- "Two Sides To Every Glory", Paul Stenning, 2005
- "Metal Hammer & Classic Rock present AC/DC", Metal Hammer magazine special, 2005