ディラン・バンディ

アメリカの野球選手 (1992 - )

ディラン・マシュー・バンディDylan Matthew Bundy, 1992年11月15日 - )は、アメリカ合衆国オクラホマ州オワッソ英語版出身の元プロ野球選手投手)。右投両打。

ディラン・バンディ
Dylan Bundy
ボルチモア・オリオールズ時代
(2018年9月29日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 オクラホマ州オワッソ英語版
生年月日 (1992-11-15) 1992年11月15日(32歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 投手
プロ入り 2011年 MLBドラフト1巡目
初出場 2012年9月23日
最終出場 2022年10月1日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

3学年上の兄のボビーはかつてボルチモア・オリオールズ傘下に所属した投手である[1]

経歴

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プロ入り前

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オワッソ高等学校英語版最終学年時には投手として11勝0敗、防御率0.25、71イニングで158奪三振三塁手として打率.467、11本塁打、54打点を記録。ゲータレード年間最優秀選手、「ベースボール・アメリカ」誌の年間最優秀高校生、「USAトゥデイ」紙の年間最優秀選手といった主要アワードを次々と受賞した[2][3][4]

プロ入りとオリオールズ時代

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2011年MLBドラフトにおいて、全米No.1高校生としてボルチモア・オリオールズから1巡目(全体4位)で指名を受けた。同年8月15日の交渉期限10分前に契約金400万ドルを含む総額622万5000ドルのメジャー契約で入団に合意した[5]

2012年、傘下のA級デルマーバ・ショアバーズ英語版でプロデビューし、8試合30イニングで自責点0という完璧な成績を残した。A+級フレデリック・キーズ英語版でも12試合で6勝3敗、防御率2.84と活躍し、7月にはオールスター・フューチャーズゲームに出場。8月14日にはAA級ボウイ・ベイソックスへ昇格し、9月23日のボストン・レッドソックス戦で、19歳でのメジャーデビューを果たした。10代でのメジャーデビューはオリオールズの投手としては1967年マイク・アダムソン英語版以来45年ぶりであった[6]

2013年は40人枠に入ったまま、マイナー・オプションでAA級ボウイに所属したが4月4日に故障者リストに入り、6月27日にトミー・ジョン手術を受け[7]、シーズンを全休した。

2014年も40人枠に入ったまま、マイナー・オプションで3月14日にAA級ボウイへ異動した。7月3日にA+級フレデリックに異動したが右広背筋痛で故障者リストに入り、シーズン中の登板はなかった。

2015年も右肩の石灰沈着性腱炎[8]でシーズンを棒に振った。8月26日、オリオールズはハンター・ハービーと共に9月から教育リーグで登板すると発表した。[9]

2016年は4シーズンぶりにメジャーでの登板を果たした。シーズン前半はロングリリーフとして22試合に登板し、シーズン後半は先発で14試合に登板して、メジャー復帰1シーズン目で二桁勝利となる10勝6敗、防御率4.02、WHIP1.38、奪三振率8.5という成績を残した。

2017年は先発28試合と先発ローテーションに定着し、初めて規定投球回に到達。防御率4.24ながらチームトップの13勝を挙げた。

2018年は自身初めて開幕投手を務めた。この年は8勝こそ挙げたものの、リーグ最多の16敗、防御率5.45という成績に終わった。

エンゼルス時代

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2019年12月4日にアイザック・マットソン英語版ザック・ピークカイル・ブラディッシュカイル・ブルノビッチとのトレードで、ロサンゼルス・エンゼルスへ移籍した[10]

2020年7月25日のオークランド・アスレチックス戦でエンゼルスの選手として初登板し、6回2/3を投げ、7奪三振、1失点だった。8月6日のシアトル・マリナーズ戦では被安打4、10奪三振、1失点で、自身3度目となる完投を記録した[11]。年間トータルでは、65回2/3を投げ、6勝3敗、防御率3.29、72奪三振を記録した。オフに発表されたサイ・ヤング賞投票では9位だった。

2021年4月1日のホワイトソックスとの開幕戦で3年ぶり2度目、エンゼルス移籍後初の開幕投手を務めた[12]。6月まで先発を務めていたが14試合で1勝7敗、防御率6.78と大不調でブルペンに回った。6月28日のニューヨーク・ヤンキース戦では1回2/3を投げた後熱中症の影響でマウンド上で嘔吐し交代した。オフの11月3日にFAとなった。

ツインズ時代

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2021年12月1日にミネソタ・ツインズと400万ドルの単年契約を結んだ[13]。2023年はチームオプションとなり、バイアウトの際は100万ドルが支払われる。

2022年オフにチームオプションを破棄され、FAとなった[14]

メッツ傘下時代

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2023年3月25日にニューヨーク・メッツとマイナー契約を結んだ[15]。AAA級シラキュース・メッツで6試合に先発登板したが、25イニングを投げて自責点28(防御率10.08)、21奪三振と不振に陥った。7月24日に放出された[16]。この年限りで現役を引退した。

現役引退後

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2024年より、故郷のオクラホマ州の不動産会社に勤務している[17]

投球スタイル

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MLBでは、最速97.9mph(約157.6km/h)・平均93-94mph(約150-151km/h)のフォーシームと、平均84mph(約135km/h)のチェンジアップ、平均76mph(約122km/h)のカーブスライダーを使用する[18]

将来のエース候補として期待された速球派右腕で、高校時代には最速100mph(約160.9km/h)を記録している。その他の球種ではカッター、カーブの評価が高く、チェンジアップも平均以上の質を誇る[5]。プロ入り後、肘の故障から球速が落ちた。

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2012 BAL 2 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 6 1.2 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0.00 1.20
2016 36 14 0 0 0 10 6 0 3 .625 474 109.2 109 18 42 4 6 104 0 0 52 49 4.02 1.38
2017 28 28 1 1 0 13 9 0 0 .591 698 169.2 152 26 51 0 7 152 0 0 82 80 4.24 1.20
2018 31 31 1 0 0 8 16 0 0 .333 750 171.2 188 41 54 1 6 184 6 1 116 104 5.45 1.41
2019 30 30 0 0 0 7 14 0 0 .333 700 161.2 161 29 58 0 6 162 7 1 95 86 4.79 1.35
2020 LAA 11 11 1 0 0 6 3 0 0 .667 267 65.2 51 5 17 1 4 72 2 0 27 24 3.29 1.04
2021 23 19 0 0 0 2 9 0 0 .182 397 90.2 89 20 34 0 6 84 1 0 64 61 6.06 1.36
MLB:7年 161 133 3 1 0 46 57 0 3 .447 3292 770.2 751 139 257 6 35 758 16 2 436 404 4.72 1.31
  • 2021年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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投手(P)












2012 BAL 2 0 0 0 0 ----
2016 36 4 8 1 0 .923
2017 28 5 12 1 3 .944
2018 31 9 10 1 2 .950
2019 30 10 8 0 1 1.000
2020 LAA 11 7 6 0 0 1.000
MLB 138 35 44 3 6 .963
  • 2020年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録

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MiLB

背番号

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  • 49(2012年)
  • 37(2016年 - 2022年)

脚注

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  1. ^ Bobby Bundy Stats, Highlights, Bio” (英語). MiLB.com. Minor League Baseball. 2016年2月26日閲覧。
  2. ^ Gatorade Player of the Year profile”. Playeroftheyear.gatorade.com. 2011年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月23日閲覧。
  3. ^ Nathan Rode (2011年6月27日). “Bundy's Stats, Stuff Turns Heads”. Baseball America. 2012年1月23日閲覧。
  4. ^ Bundy is player of year on 2011 All-USA baseball squad”. USAToday (2011年6月29日). 2012年1月23日閲覧。
  5. ^ a b Brittany Ghiroli (2011年8月16日). “O's, first-rounder Bundy agree to terms” (英語). MLB.com. 2016年2月26日閲覧。
  6. ^ “Baltimore Orioles recall 19-year-old prospect Dylan Bundy”. Associated Press. ESPN. (2012年9月19日). http://espn.go.com/mlb/story/_/id/8399417/baltimore-orioles-recall-19-year-old-prospect-dylan-bundy 2016年2月26日閲覧。 
  7. ^ Roch Kubetko (2013年7月1日). “Dylan Bundy’s Elbow Surgery Successful”. Baseball America. 2016年2月26日閲覧。
  8. ^ Jeff Todd (2015年6月29日). “Dylan Bundy Shut Down Indefinitely” (英語). MLB Trade Rumors. 2016年2月26日閲覧。
  9. ^ Eduardo A. Encina (2015年8月26日). “Orioles notebook: Hunter Harvey and Dylan Bundy expected to pitch in instructional league” (英語). The Baltimore Sun. http://www.baltimoresun.com/sports/orioles/bs-sp-orioles-notebook-0827-20150826-story.html 2016年2月26日閲覧。 
  10. ^ Rhett Bollinger (2019年12月4日). “Angels acquire RHP Dylan Bundy from O's” (英語). MLB.com. 2019年12月5日閲覧。
  11. ^ Dylan Bundy throws complete game, strikes out 10 in Angels’ win over Mariners”. Los Angeles Times. 6 August 2020閲覧。
  12. ^ Rhett Bollinger (April 2, 2021). “Trout, Upton and Pujols key Halos' late rally” (英語). MLB.com. April 9, 2021閲覧。
  13. ^ Twins add rotation help with RHP Bundy” (英語). MLB.com. 2021年12月2日閲覧。
  14. ^ Twins Decline Options On Bundy, Archer, Sano” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年11月8日閲覧。
  15. ^ Darragh McDonald (2023年3月25日). “Mets Sign Dylan Bundy To Minor League Deal”. MLB Trade Rumors. 2023年4月4日閲覧。
  16. ^ Dylan Bundy: Parts ways with Mets” (英語). cbssports.com. July 24, 2023閲覧。
  17. ^ Roch Kubatko (2024年5月8日). “This, that and the other”. MASNsports.com. 2024年5月26日閲覧。
  18. ^ FanGraphs Pitch FX”. Fangraphs.com. 2017年5月12日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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