ディズニーデラックス
ディズニーデラックス(Disney Deluxe)は、かつてウォルト・ディズニー・ジャパンとNTTドコモが運営していた日本の動画ストリーミングサービスである。
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www |
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言語 | 日本語 |
タイプ | エンターテイメントサービス |
ジャンル | 映画、アニメーションなど |
運営者 | ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 |
設立者 | ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 |
営利性 | 営利 |
登録 | 必要(ディズニーアカウント、dアカウント) |
開始 | 2019年3月26日 |
現在の状態 | 2020年6月11日にDisney+へ移行 |
概要
編集2019年3月7日にウォルト・ディズニー・ジャパンとNTTドコモはディズニーデラックスを発表し、2019年3月26日よりサービスの提供を開始した。
サービスの利用には「ディズニーアカウント」の他に、サービスの決済システムを提供しているドコモの「dアカウント」の取得が必要となるが、ドコモの携帯回線の契約は不要だった[1][2]。
なお、ウォルト・ディズニー・ジャパンはアプリの開発並びにコンテンツ制作などといったサービスの提供、ドコモはdアカウントによる認証と決済手段の提供、本サービスの販売促進をそれぞれ担当する[1]。
2019年11月12日にアメリカなどでサービスを開始した「Disney+(ディズニープラス)」との関係について[3]、2019年3月の発表時点では、ディズニーデラックスはディズニーとドコモの関係性により生まれたもののため、Disney+とは無関係であり、別のサービスになるとしていた[4]。また、2020年4月8日(現地時間)にウォルト・ディズニー・ダイレクト・トゥ・コンシューマー&インターナショナル(DTCI)がDisney+の日本でのサービス開始予定を明かした時点ではDTCIも同様の認識を示していた[5]ことで、このままでは両サービスが併存する事態が発生しかねないとして動向が注目されていた[6][7]。
ディズニーシアターでは原則として、定額制見放題(SVOD)の作品のみを配信しているが、2019年10月に配信された『アラジン』など、最新作については期間限定で都度課金(TVOD)を行う場合がある[8]。
なお、それまで配信されていたディズニー関連の定額制見放題作品に関してはテレビ番組のみHulu[10]やAmazonプライム・ビデオなど、ディズニーシアターと競合する定額制動画配信サービスで配信されていた[11][12]。
また、ディズニーデラックスのサービス開始直前となる2019年3月20日にウォルト・ディズニー・カンパニーが21世紀フォックスの映画・テレビ部門を買収し[13]、Disney+では『アバター』や『ザ・シンプソンズ』をはじめとする20世紀スタジオ(旧・20世紀フォックス)の映画やアニメーション、ナショナルジオグラフィックのドキュメンタリーを配信しているが[14]、2020年6月のDisney+へのリブランド(後述)まで、ディズニーシアターでのフォックスやナショナルジオグラフィック系作品の配信は行われていなかった[15][16]。その一方で『名探偵コナン』や『ひつじのショーン』などといった、ウォルト・ディズニーグループ以外が制作したテレビアニメについてもディズニーシアターにて配信していた[17]。
2020年5月28日、WDJはドコモとの独占的な協業を通じて、日本でのDisney+のサービスを同年6月11日に開始すると発表し[18]、遅れてドコモも同様の発表を行った[19]。その際、結局はディズニーシアターのアプリをDisney+へアップデートする形で行われることになったため、6月11日以降もディズニーデラックス会員はそのままDisney+を利用できることになった[20][21]。
料金
編集オリジナル番組
編集アメリカなどで開始されている「Disney+」ではオリジナル番組が次々と配信されているが、ディズニーデラックスでのサービス開始当初は中島健人(Sexy Zone)によるクイズ番組『ディズニー イッツ・ア・クイズワールド』のみしか存在していなかった[27]。その後、2019年6月7日に既にフィリピンにて公開されていたディズニー映画『三人の騎士』の新作アニメシリーズとなる『三人の騎士の伝説』が海外製作では初のディズニーデラックス独占番組として配信開始となった[28][29]。同年12月26日には『マンダロリアン』がDisney+制作のオリジナル番組としては初めてディズニーデラックスに登場すると同時にディズニーシアターにて独占配信を開始した[30][31][32]。
前述の通り、2020年6月11日にディズニーシアターがDisney+にサービスを移行したが、ディズニーデラックス時に日本国内で制作されたオリジナル番組は一部を除き、引き続きDisney+でも配信されている[33]。なお、移行措置として、ディズニーデラックスの一部オリジナル番組が同年6月1日から10日までの間、一時的に配信停止となった[17]。
ディズニーDX
編集ディズニーデラックスには、スマートフォン向けアプリケーションを通じて動画以外のコンテンツを提供する「ディズニーDX」「スター・ウォーズ DX」「マーベルDX」が含まれていた[1][37]。
2020年6月のDisney+のサービス開始後も、「ディズニーDX」や優待サービスなどを引き続き提供された[20][21][39][40]。同年10月6日に「スター・ウォーズ DX」「マーベル DX」の2つのアプリの提供は終了した。マーベル、スター・ウォーズのニュース、特別映像、デジタルコンテンツ(壁紙、スタンプなど)のサービスは同日リニューアルしたアプリ「ディズニーDX」に移行した[41]。
脚注
編集- ^ a b c d e “ディズニー公式エンターテイメントサービス「Disney DELUXE」を提供”. NTTドコモ (2019年3月7日). 2020年5月28日閲覧。
- ^ 小野佳希 (2019年3月28日). “ディズニー作品が月700円で見放題、使って分かった「Disney THEATER」本当の価値”. PHILE WEB (音元出版) 2019年3月28日閲覧。
- ^ “「Disney+」がついにスタート--期待を上回る滑り出し、一部でサービス障害も”. CNET Japan (朝日インタラクティブ). (2019年11月13日) 2019年11月13日閲覧。
- ^ a b 岸田智 (2019年3月7日). “ディズニー&ドコモ「Disney DELUXE」発表 スター・ウォーズ、マーベル作品が見放題”. シネマトゥデイ (シネマトゥデイ) 2019年3月28日閲覧。
- ^ “米ディズニーの動画配信、日本でも20年後半に開始”. 日本経済新聞 (2020年4月9日). 2020年4月9日閲覧。
- ^ “米Disney、6月から「Disney+」を日本でもスタート 日本独自のディズニーデラックスと併存か、統合か”. ITmedia NEWS (2020年5月7日). 2020年5月30日閲覧。
- ^ “Disney+、日本では6月11日スタート ディズニーデラックス会員も引き継ぎ”. ITmedia NEWS (2020年5月28日). 2020年5月30日閲覧。
- ^ “ディズニー公式エンターテイメントサービス「ディズニーデラックス」にて興行収入120億円突破の大ヒット映画「アラジン」実写版が10月9日(水)より期間限定でレンタル配信開始”. ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 (2019年9月17日). 2019年10月28日閲覧。
- ^ “DisneyがHuluの100%支配権獲得 Comcastとの契約で”. ITmedia NEWS (2019年5月15日). 2020年6月5日閲覧。
- ^ アメリカでは2019年5月14日にウォルト・ディズニーグループが買収しDTCIの一部門に加わったが、日本国内では2014年から日本テレビグループの別法人が運営している[9]。
- ^ “Huluが「Disney BOX(ディズニー・ボックス)」を新規開設 「リトル・マーメイド」「ライオン・キングのティモンとプンバァ」「101匹わんちゃん」は、 定額配信サービスで初配信 短編アニメーションシリーズ「ミッキーマウス!」も併せて配信開始!”. HJホールディングス合同会社 (2016年6月28日). 2019年10月28日閲覧。
- ^ “Amazonプライムビデオ、ディズニー人気アニメ/ドラマを配信。キッズ向け拡大”. AV Watch (2017年5月16日). 2019年10月28日閲覧。
- ^ “ディズニー、21世紀フォックスの買収完了 約8兆円”. 日本経済新聞 (2019年3月21日). 2019年11月27日閲覧。
- ^ “シンプソンズ、嫌々ディズニーの宣伝をする”. シネマトゥデイ (2019年10月29日). 2019年11月27日閲覧。
- ^ “20世紀ピクチャーズ作品は何が入りますか?”. Disney THEATER(ディズニーシアター). 2020年5月28日閲覧。
- ^ “日本で配信されるディズニープラスのコンテンツについて、詳しく教えてほしい。”. Disney THEATER(ディズニーシアター). 2020年5月28日閲覧。
- ^ a b “2020年6月1日から10日にかけてご視聴不可の作品及び6月10日をもって配信終了予定の作品”. Disney THEATER(ディズニーシアター). 2020年5月30日閲覧。
- ^ “Disney+(ディズニープラス)NTTドコモと6月11日より国内での提供開始”. PR TIMES (2020年5月28日). 2020年5月28日閲覧。
- ^ “(お知らせ)「ディズニープラス」ディズニーと協業で国内独占提供開始”. NTTドコモ (2020年5月28日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ a b “ディズニーデラックス会員の皆様へのお知らせ”. ディズニー公式 (2020年5月28日). 2020年5月28日閲覧。
- ^ a b “ディズニーデラックスは終了するということですか?”. Disney THEATER(ディズニーシアター). 2020年5月30日閲覧。
- ^ a b “ドコモのギガホ&ギガホライトでディズニーデラックスが1年お得に!”. ディズニー公式 (2019年12月23日). 2020年5月30日閲覧。
- ^ “「5G」サービスを提供開始”. NTTドコモ (2020年3月18日). 2020年5月30日閲覧。
- ^ 当初は「ギガホ」「ギガライト」が割引対象になっていたが、2020年3月25日の5Gサービス開始に伴い、それぞれの5G対応プランも追加となった[22][23]。
- ^ “(お知らせ)「『ギガホ』『ギガライト』&『ディズニーデラックス』セット割」キャンペーンを実施”. NTTドコモ (2019年11月25日). 2020年5月30日閲覧。
- ^ “登録・入会方法|Disney+ (ディズニープラス) 公式”. Disney+公式. 2021年2月19日閲覧。
- ^ a b “ディズニーが提供するエンターテイメントサービス「Disney DELUXE」初のオリジナル番組「Disney イッツ・ア・クイズワールド」の製作が決定 中島健人さん(Sexy Zone)初のMCに挑戦”. ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 (2019年3月12日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ a b “ドナルドダックの誕生日に新作「三人の騎士の伝説」が日本初公開!ドナルド、ホセ、パンチートが帰ってくる!”. ザテレビジョン (2019年6月6日). 2019年11月27日閲覧。
- ^ a b “底抜けな明るさが好き! 中尾隆聖・古川登志夫が語るホセパン愛と『三人の騎士の伝説』”. ウレぴあ総研 (2019年7月4日). 2019年11月27日閲覧。
- ^ a b “スター・ウォーズ初の実写ドラマ「マンダロリアン」日本独占配信|ディズニーデラックス”. ディズニー公式. 2019年11月26日閲覧。
- ^ a b “「スター・ウォーズ」初の実写ドラマ『マンダロリアン』12.26日本配信開始”. クランクイン! (2019年11月26日). 2019年11月26日閲覧。
- ^ a b “『マンダロリアン』主演俳優に重圧「誰も失望させたくない!」”. オリコン (2019年12月26日). 2019年12月26日閲覧。
- ^ “米国のディズニープラスと日本のディズニープラスは同じですか?”. ディズニープラス. 2020年6月17日閲覧。
- ^ “SW初の実写ドラマ「マンダロリアン」Disney DELUXEで12月26日から配信決定 : 映画ニュース”. 映画.com. 2019年11月26日閲覧。
- ^ “「ディズニーデラックス」でSW初の実写ドラマ『マンダロリアン』配信決定。ダウンロード機能追加も”. PHILE WEB. 2019年11月26日閲覧。
- ^ “ディズニーの音楽ドキュメンタリー番組誕生 第1弾はPerfume”. ORICON NEWS (オリコン). (2020年1月23日) 2020年1月23日閲覧。
- ^ “ディズニーブランドの映画が見放題に、定額サービス・Disney DELUXE提供開始”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2019年3月25日) 2019年3月28日閲覧。
- ^ “「ディズニーDX」リニューアルのお知らせ”. Disney+公式 (2020年10月6日). 2020年10月9日閲覧。
- ^ 2020年10月5日までは「ディズニーDX」に加えて、「スター・ウォーズ DX」と「マーベルDX」も提供していたが、同年10月6日、ディズニーDXに一本化された[38]。
- ^ “ディズニーDX、スター・ウォーズDX、マーベルDXも引き続き使えますか?”. Disney THEATER(ディズニーシアター). 2020年5月30日閲覧。
- ^ “「ディズニーDX」リニューアルのお知らせ”. Disney+公式. 2021年2月19日閲覧。