THIS IS IT(、2009年~2010年)は、イギリス・ロンドンのO2アリーナで予定されていたアメリカの歌手マイケル・ジャクソンのコンサートである。2009年7月13日から2010年3月6日まで全50公演が予定されていた。
2009年1月、O2アリーナを運営する「AEGライブ」は、ITV1 ロンドンで放送された『ダンシング・オン・アイス』のコマーシャルにおいて、最初のライブ告知を行った。3月5日にはマイケルが自らO2アリーナで公式記者会見を開催。ライブタイトルの“This Is It”とは「これはアレだ」という意味であり、会見中でマイケルは「これが最後のライブだ」と語った。
マイケルにとって本公演は、1996年 - 1997年に開催された「HIStory World Tour」以来12年ぶりのコンサートになる予定であり、この間に起こったマイケル・ジャクソン裁判などで長期間休止していた音楽活動の再開を意味するコンサートでもあった。
当初の10公演が即時完売したため、その後公演回数が増加し、最終的には全50公演が行われることとなる。[1][2][3]この50公演のチケットは、わずか5時間で完売したという。[4]期間は2009年7月から9月までの前半と2010年1月から3月に行われる予定だった(後述)。
リハーサルはロサンゼルスのステイプルズ・センターとザ・フォーラムで、機材構築含めマイケルの死去の直前まで執り行われていた。リハーサル中にほぼすべてのMVの映像を撮り終えていたものの、本番と完全に同じ環境でのリハーサルを実行する直前の時期であった6月25日にマイケルが急死、全日程中止が発表された。この影響でマイケル・ジャクソンが本来着る予定だった衣装は本人の監修を経てほとんど制作が終わっていたが、手を付けることは一切なかった。発売されたチケットは払い戻しの対応が採られたが、チケットを購入した数多くのファンは彼の死を惜しみ払い戻しをしなかった。
その後、本公演のリハーサル映像が映画化され、『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』に収録された