テルプシコラー
ギリシア神話に登場する文芸の神。ムーサイの1神。合唱、舞踊を司る
テルプシコラー(Τερψιχόρα(アッティカ方言), Terpsichorā)またはテルプシコレー[注 1](Τερψιχόρη(イオーニア方言), Terpsichore, 「踊りの楽しみ」の意)は、ギリシア神話に登場する女神で、文芸を司るムーサたち(ムーサイ)の1柱である。
概要
編集すべてのムーサたちと同じく大神ゼウスとムネーモシュネーの娘で、カリオペー、クレイオー、メルポメネー、エウテルペー、エラトー、ウーラニアー、タレイア、ポリュムニアーと姉妹[2][3][4]。
「合唱」「舞踊」を司る。絵画等に描かれる際の持ち物は、竪琴だが、この様にムーサたちが細分化されたのはローマ時代のかなり後期になってからである。
河神アケローオスとの間にセイレーンたちをもうけたとする説があるが[5]、通常はメルポメネーとされる[6]。またリノスや[7]レーソスの母とされることもある[8]。
ギャラリー
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ジョヴァンニ・バリオーネ『テルプシコラー、舞踊を司るムーサ』(1620年) アラス美術館所蔵
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ジュゼッペ・ファニャーニ『テルプシコラー』(1869年) メトロポリタン美術館所蔵
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ヨハン・ハインリヒ・ティシュバイン『テルプシコラー』(1782年) カッセル市立美術館所蔵
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ウスタシュ・ル・シュウール『テルプシコラー』(1646年と1647年の間) ルーヴル美術館所蔵
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テルプシコラーの像 プラド美術館所蔵
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テルプシコラーの像 エルミタージュ美術館所蔵
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テルプシコラーの像 トジオ・マルティネンゴ絵画館所蔵
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ Hesiod, Theogony lines 63-103 (ペルセウス電子図書館)
- ^ ヘーシオドス、76行-79行。
- ^ ヘーシオドス、915行-917行。
- ^ アポロドーロス、1巻3・1。
- ^ ロドスのアポローニオス『アルゴナウティカ』4巻892行-896行。
- ^ アポロドーロス、1巻3・4。
- ^ 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』p.170b。
- ^ ビューザンティオンのアリストパネース(ワルター・F・オットー、p.114。)