ツマベニチョウ(褄紅蝶、Hebomoia glaucippe)は、シロチョウ科に分類されるチョウの一種。シロチョウ科では世界最大級の種。開張約9-10cm。

ツマベニチョウ
ハイビスカスより吸蜜するツマベニチョウ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera
: シロチョウ科 Pieridae
: ツマベニチョウ属 Hebomoia
: ツマベニチョウ H. glaucippe
学名
Hebomoia glaucippe
(Linnaeus1758)
和名
ツマベニチョウ/褄紅蝶
英名
Great Orange Tip
亜種
  • H. g. aturia
  • H. g. kangeanus
  • H. g. liukiuensis(Fruhstorfer)
  • H. g. sangarica

概要

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前翅先端の先端には三角形の黒い部分があり、その中に大きな橙色の紋をもつ。メスはオスよりも黒い部分が大きく、若干黒ずんでいる。シロチョウ類としては非常に飛翔力が強い。雄は明るい場所を好み、人家周辺や林縁を勇壮に飛び回るが、雌は食樹周辺の暗所にいる。よく花に来る。

食草はフウチョウソウ科ギョボク幼虫はいわゆる青虫であるが、胸部が幅広くなっている。成虫は4月から11月にかけて4-5回発生。

オーストリアの研究チームは、ツマベニチョウの羽、幼虫の体液にイモガイと同じ猛毒の成分(神経毒)を発見した。カエルトカゲアリなど天敵からの防衛のため利用していると考えられている[1]

分布

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日本では宮崎県が北限で、鹿児島県沖縄県に分布する。国外では東洋区

人間とのかかわり

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「幸せを呼ぶチョウ」とも言われる[2]

鹿児島県指宿市[3]及び西之表市[4]では市の蝶に、鹿児島県熊毛郡中種子町及び沖縄県八重山郡竹富町[5]では町蝶に、沖縄県国頭郡大宜味村[2]では村の蝶に指定されている。

また、中種子町ではツマベニチョウをモデルにしたキャラクター「ベニーちゃん」が町のキャラクターとなっている。

脚注

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  1. ^ “美しいチョウには毒がある 東南アジアの種、羽に神経毒” (日本語). 朝日新聞デジタル. (2012年10月18日). オリジナルの2012年10月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121018093515/http://www.asahi.com/eco/news/TKY201210160646.html 2015年3月10日閲覧。 
  2. ^ a b 村のシンボル”. 大宜味村. 2019年9月1日閲覧。
  3. ^ 市の花・木・魚・鳥・蝶”. 指宿市. 2019年9月1日閲覧。
  4. ^ 西之表市 市花・市木等”. 西之表市. 2019年9月1日閲覧。
  5. ^ 竹富町のシンボル”. 竹富町. 2019年9月1日閲覧。

参考文献

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  • 猪又敏男編・解説、松本克臣写真 『蝶』 山と溪谷社〈新装版山溪フィールドブックス〉、2006年、ISBN 4-635-06062-4
  • 牧林功解説 『日本の蝶』成美堂出版、1994年、ISBN 4-415-08045-6
  • 日本環境動物昆虫学会編『チョウの調べ方』文教出版、1998年、ISBN 978-4-938489-11-3

関連項目

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