チャド・クオルズ

アメリカの野球選手 (1978-)

チャド・マイケル・クオルズChad Michael Qualls, 1978年8月17日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス郡ロミータ英語版出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。

チャド・クオルズ
Chad Qualls
アストロズ時代(2014年7月)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州ロサンゼルス郡ロミータ英語版
生年月日 (1978-08-17) 1978年8月17日(46歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
240 lb =約108.9 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2000年 MLBドラフト2巡目(全体67位)でヒューストン・アストロズから指名
初出場 2004年7月22日 アリゾナ・ダイヤモンドバックス
最終出場 2017年6月27日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

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プロ入り前

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1997年MLBドラフト52巡目(全体1444位)でトロント・ブルージェイズから指名を受けたが、拒否。

プロ入りとアストロズ時代

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2000年MLBドラフト2巡目(全体67位)でヒューストン・アストロズから指名を受け、8月16日に入団。

2004年7月22日アリゾナ・ダイヤモンドバックス戦でメジャーデビュー。6点リードの8回から登板し1回を投げたが、四球でランナーを出した後、シェイ・ヒレンブランドに2塁打を打たれ初失点を喫した。チームは10対3で勝利した。この年は25試合に登板して防御率3.55と、まずまずの成績を残した。ポストシーズンでは6試合に登板して防御率9.00と、全く貢献できなかった。

2005年、チーム最多の77試合(リーグ8位)に登板。チームは初のワールドシリーズに進出。クオルズはポストシーズンで9試合の登板で防御率2.08を記録し、セントルイス・カージナルスとのリーグチャンピオンシップシリーズでは登板した4試合を無失点に抑えた。

2006年、自身初となる80試合以上、そして2年連続でチーム最多となる81試合(リーグ6位)に登板。

2007年、3年連続でチーム最多となる79試合(リーグ9位)に登板。

ダイヤモンドバックス時代

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2007年12月14日ホセ・バルベルデとのトレードで、クリス・バークフアン・グティエレスとともにアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移籍。

2008年はチーム最多の77試合(リーグ8位)に登板。9月半ばにはボブ・メルビン監督がブランドン・ライオンに代わりクローザーに指名[1]9月15日から閉幕にかけて6試合連続セーブを記録し、シーズンを終えた。

それまで4年連続で77試合以上に登板していたクオルズだったが、2009年は、51試合の登板に終わった。これは、8月30日の古巣アストロズとの試合で、ピッチャーライナーを避けようとして体をひねり、その影響で膝の皿を脱臼した事による影響もあった[2]。しかし、登板試合数が減少したとは言え、防御率3.63・24セーブをマークした。また、52.0イニングで与えた与四球わずか7つ(与四球率1.21)という安定したコントロールも発揮した。

2010年もダイヤモンドバックスでクローザーを務め、43試合で12セーブを記録していたものの、前年に負傷した膝の手術を受けた影響から、明らかに球威がない状態が続き[3]、防御率は8.29という高い数値だった。そのため、6月中旬にクローザーの座を奪われた[3]

レイズ時代

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2010年7月31日にトレードで、タンパベイ・レイズへ移籍。移籍後は27試合に登板したが、防御率は5.57という状態であった。2チームでの通算成績は70試合の登板で、3勝4敗・防御率7.32に終わった。自身5年ぶりのポストシーズンでは2試合に登板して防御率10.80と散々だった。オフの11月1日FAとなった。

パドレス時代

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2011年1月19日サンディエゴ・パドレスと150万ドルの1年契約(2012年の球団側選択オプション付き[4])を結んだ[5][6]。この年はチーム最多の77試合(リーグ8位)に登板し、6勝8敗・防御率3.51だった。オフの10月31日にパドレスが球団オプションを破棄したため、FAとなった[7]

フィリーズ時代

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2012年1月31日フィラデルフィア・フィリーズと115万ドル+出来高の1年契約を結んだ[8]。主にクローザーのジョナサン・パペルボンにつなぐセットアッパーを務め、35試合に登板。1勝1敗、防御率4.60だった。

ヤンキース時代

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2012年7月1日にトレードで、ニューヨーク・ヤンキースに移籍した[9]。ヤンキースでは8試合に登板して1勝0敗・防御率6.14だった。

パイレーツ時代

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2012年7月31日ケイシー・マギーとのトレードで、ピッツバーグ・パイレーツに移籍[10]。移籍後は17試合に登板したが、防御率6.59と結果を残せなかった。オフの10月29日にFAとなった。この年は3チームで60試合に登板して2勝1敗・防御率5.33だった。

マーリンズ時代

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2013年1月25日マイアミ・マーリンズとマイナー契約を結び[11]3月31日にマーリンズとメジャー契約を結んだ[12]。この年は66試合に登板して5勝2敗・防御率2.61だった。オフの10月31日にFAとなった。

アストロズ復帰

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2013年12月7日に古巣のアストロズと総額600万ドルの2年契約(2016年・350万ドルの球団側選択オプション付き)を結んだ[13][14]

2014年、序盤はやや低調だったが、次第に調子を上げた[15]。この年は58試合に投げたが、連続60試合以上の継続は4年でストップした。1勝5敗19セーブ・防御率3.33という成績を残したほか、与えた四球は9個だけで自己ベストの与四球率0.9をマークした。

2015年は、再び60試合以上となる60試合ちょうどに登板したが、前年よりはやや調子を落として3勝5敗4セーブ・防御率4.38という成績だった。オフの11月3日にアストロズが350万ドルの球団オプションを破棄したため、FAとなった[16]

ロッキーズ時代

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2015年12月8日コロラド・ロッキーズと2年600万ドルの契約を結んだ[17]

2017年6月30日ジョン・グレイの故障者リストからの復帰に伴ってDFAとなり[18]7月5日に自由契約となった[19]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2004 HOU 25 0 0 0 0 4 0 1 9 1.000 141 33.0 34 3 8 1 4 24 0 0 13 13 3.55 1.27
2005 77 0 0 0 0 6 4 0 22 .600 329 79.2 73 7 23 2 6 60 1 0 33 29 3.28 1.21
2006 81 0 0 0 0 7 3 0 23 .700 356 88.2 76 10 28 6 6 56 0 0 38 37 3.76 1.17
2007 79 0 0 0 0 6 5 5 21 .545 345 82.2 84 10 25 5 3 78 2 0 29 28 3.05 1.32
2008 ARI 77 0 0 0 0 4 8 9 22 .333 300 73.2 61 4 18 2 3 71 6 0 29 23 2.81 1.07
2009 51 0 0 0 0 2 2 24 0 .500 217 52.0 53 5 7 2 2 45 2 0 23 21 3.63 1.15
2010 43 0 0 0 0 1 4 12 3 .200 190 38.0 61 5 15 4 1 34 3 0 41 35 8.29 2.00
TB 27 0 0 0 0 2 0 0 8 1.000 91 21.0 24 2 6 0 1 15 1 0 15 13 5.57 1.43
'10計 70 0 0 0 0 3 4 12 11 .429 281 59.0 85 7 21 4 2 49 4 0 56 48 7.32 1.80
2011 SD 77 0 0 0 0 6 8 0 22 .429 306 74.1 73 7 20 5 0 43 4 0 30 29 3.51 1.25
2012 PHI 35 0 0 0 0 1 1 0 12 .500 140 31.1 39 7 9 3 0 19 2 0 18 16 4.60 1.53
NYY 8 0 0 0 0 1 0 0 0 1.000 33 7.1 10 0 3 1 0 2 1 0 5 5 6.14 1.77
PIT 17 0 0 0 0 0 0 0 2 ---- 58 13.2 14 0 2 0 0 6 0 0 11 10 6.59 1.17
'12計 60 0 0 0 0 2 1 0 14 .667 231 52.1 63 7 14 4 0 27 3 0 34 31 5.33 1.47
2013 MIA 66 0 0 0 0 5 2 0 15 .714 252 62.0 57 4 19 7 2 49 1 0 18 18 2.61 1.23
2014 HOU 58 0 0 0 0 1 5 19 2 .167 213 51.1 54 5 5 2 2 43 1 0 22 19 3.33 1.15
2015 60 0 0 0 0 3 5 4 10 .375 202 49.1 46 6 9 1 2 46 3 0 24 24 4.38 1.12
2016 COL 44 0 0 0 0 2 0 0 4 1.000 152 32.2 43 5 9 1 0 22 1 0 22 19 5.23 1.59
2017 19 0 0 0 0 1 1 0 1 .500 72 16.2 17 3 5 0 0 11 0 0 11 10 5.40 1.32
MLB:14年 844 0 0 0 0 52 48 74 176 .520 3397 807.1 819 83 211 42 32 624 28 0 382 349 3.89 1.28

背番号

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  • 50(2004年 - 2010年途中、2011年 - 2012年途中、2013年 - 2017年)
  • 55(2010年途中 - 同年終了)
  • 40(2012年途中 - 同年途中)
  • 32(2012年途中 - 同年終了)

脚注

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  1. ^ “Qualls takes over as closer after not allowing a run in 17 of last 18 appearances” (英語). Associated Press. ESPN. (2008年9月13日). http://sports.espn.go.com/mlb/news/story?id=3585778 2009年8月21日閲覧。 
  2. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2010』廣済堂出版、2010年、462頁。ISBN 978-4-331-51439-9 
  3. ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2011』廣済堂出版、2011年、427頁。ISBN 978-4-331-51518-1 
  4. ^ 違約金は105万ドル。
  5. ^ "Padres agree to terms on a one-year contract with Chad Qualls" (Press release) (英語). MLB.com (San Diego Padres). 19 January 2011. 2015年11月5日閲覧
  6. ^ Corey Brock (2011年1月20日). “Padres bolster bullpen with Qualls”. MLB.com. 2015年11月5日閲覧。
  7. ^ "Padres decline options for RHP Aaron Harang, INF/OF Brad Hawpe and RHP Chad Qualls" (Press release) (英語). MLB.com (San Diego Padres). 31 October 2011. 2015年11月5日閲覧
  8. ^ "Phillies sign Qualls" (Press release) (英語). MLB.com (Philadelphia Phillies). 31 January 2012. 2015年11月5日閲覧
  9. ^ "Yankees acquire RHP Chad Qualls" (Press release) (英語). MLB.com (New York Yankees). 1 July 2012. 2015年11月5日閲覧
  10. ^ "Pirates acquire Chad Qualls from Yankees" (Press release) (英語). MLB.com (Pittsburgh Pirates). 31 July 2012. 2015年11月5日閲覧
  11. ^ Joe Frisaro (2013年1月25日). “Marlins reportedly sign reliever Qualls”. MLB.com. http://m.marlins.mlb.com/news/article/41181356/marlins-reportedly-sign-reliever-qualls 2015年11月5日閲覧。 
  12. ^ "Marlins announce 2013 Opening Day roster" (Press release) (英語). MLB.com (Miami Marlins). 31 May 2013. 2015年11月5日閲覧
  13. ^ "Astros sign free agent Qualls to two-year deal" (Press release) (英語). MLB.com (Houston Astros). 7 December 2013. 2015年11月5日閲覧
  14. ^ Chad Qualls returning to Houston”. ESPN (2013年12月7日). 2015年11月5日閲覧。
  15. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、231頁。ISBN 978-4-331-51921-9 
  16. ^ Brian McTaggart (2015年11月3日). “Astros decline Qualls' option; RHP a free agent”. MLB.com. 2015年11月5日閲覧。
  17. ^ Rockies sign Motte, Qualls to 2-year deals” (英語). MLB.com (2015年12月8日). 2015年12月12日閲覧。
  18. ^ Thomas Harding (2017年7月1日). “Rockies call up veteran catcher Hanigan” (英語). MLB.com. 2017年7月3日閲覧。
  19. ^ MLB公式プロフィール参照。2017年7月7日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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