チャップリンの移民
『チャップリンの移民』(The Immigrant)は、チャーリー・チャップリン監督、主演のミューチュアル社における11作目のサイレント映画。1917年の公開。共演はエリック・キャンベル、エドナ・パーヴァイアンス、ヘンリー・バーグマン 、アルバート・オースチン他。チャップリンの未公開映像を紹介したテレビ・ドキュメンタリー『知られざるチャップリン』(Unknown Chaplin)によれば、当初はパリのカルティエ・ラタンにあるカフェを舞台にする構想で、公開された版の後半部にあたるカフェの場面が先に撮影されたが、後に場所をアメリカに変更して、カフェにいる放浪者(チャップリン)がヨーロッパからの移住者であるという設定が付け加えられた(#外部リンク」 「Unknown Chaplin “Episode 1 My Happiest Years”」参照)。
チャップリンの移民 | |
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The Immigrant | |
監督 | チャーリー・チャップリン |
脚本 | チャーリー・チャップリン |
製作 | チャーリー・チャップリン |
撮影 | ローランド・トザロー |
配給 | ミューチュアル・フィルム・コーポレーション |
公開 | 1917年6月17日 |
上映時間 | 25分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 |
サイレント映画 英語字幕 |
チャーリーが移民管理官の尻を蹴る場面は、1952年、チャップリンがマッカーシーの赤狩りにより、アメリカ合衆国を追われた際に、彼の反米的な思想の証拠とされた。
本作は、1998年にアメリカ議会図書館によりアメリカ国立フィルム登録簿に、「文化的、芸術的、歴史的に重要である」として登録され、永久に保存される映画となった。
キャスト
編集- 移民:チャーリー・チャップリン
- 移民:エドナ・パーヴァイアンス
- エドナの母:キティ・ブラッドベリ
- 船酔いに苦しむロシア移民・カフェの客 (二役):アルバート・オースチン
- 太った農婦・カフェの画家 (二役):ヘンリー・バーグマン
- 農婦の夫:ロイヤル・アンダーウッド
- 強面のウェイター:エリック・キャンベル
- 船員・カフェの客 (二役):ジェームズ・T・ケリー
- 船員・無銭飲食の客 (二役):ジョン・ランド
- カフェのオーナー・航海士・博打打ち (三役):フランク・J・コールマン
- 結婚登記所の役人:トム・ハリントン
- ヴァイオリニスト:ウィリアム・ギルスビー
- 移民:ジャネット・ミラー・サリー
- 詐欺師:スタンリー・J・サンフォード
- 博打打ち:トム・ウィルソン
日本語吹替
編集俳優 | 日本語吹替 |
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チャールズ・チャップリン | 平田広明 |
エドナ・パーヴァイアンス | 宮澤はるな |
(ナレーター) | 近石真介 |
- この作品はサイレント映画だが、チャップリンのデビュー100周年を記念し、日本チャップリン協会監修のもと、日本語吹替が製作された[2]。
脚注
編集- ^ “吹替で蘇る!チャップリン笑劇場”. STAR CHANNEL. 2014年11月1日閲覧。
- ^ “チャップリンの移民”. STAR CHANNEL. 2014年11月1日閲覧。
外部リンク
編集- チャップリンの移民 - allcinema
- The Immigrant - オールムービー
- The Immigrant - IMDb
- The Immigrant - Charlie Chaplin
- Unknown Chaplin - インタネットアーカイブ("Episode 1 (My Happiest Years)"に本作のアウトテイクが紹介されている。)
- The Immigrant - YouTube - BGM有り