チキンカツ
チキンカツ(英語: chicken katsu)、チキンカツレツ(英語: chicken cutlet)または鶏カツとは、鶏肉に小麦粉、溶き卵、パン粉をまぶして、多量の食用油脂を用いて揚げた料理。「豚カツ」・「牛カツ」の素材を鶏肉(チキン)とした日本の料理。
チキンカツ | |
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種類 | カツ |
発祥地 | 日本 |
主な材料 | 鶏肉 |
概要
編集豚肉を用いる豚カツや牛肉を用いるビフカツ(牛カツ)などと同様に、日本独自の多量の油で揚げる手法で「鶏肉」を調理したものである。
歴史
編集江戸時代の1860年(万延元年)に福澤諭吉が発表した『増訂華英通語』(広東語・英語対訳の単語集にカタカナで読みと訳語を書き加えたもの)[1][信頼性要検証]には「Fowl cullets」「吉列鶏(フェヲル コルレッ)」という語が載っており、これはチキンカツを意味する[注釈 1]が、日本語の訳語は付けられていない。同書には別項で「吉列 cutlet コットレト」[2][信頼性要検証]も立てられているが、牛肉や豚肉を使うものは記載されていない。
明治時代に肉料理が食べられるようになり、牛肉から豚肉、鶏肉へと応用が広がるなかで、チキンカツも作られた。ただ、明治時代から昭和初期までは名称がまだ固定されておらず、例えば1931年(昭和6年)の『料理する人の爲に』[1]には「ヒヨコのカツレツ」の名でひな鳥に餅皮を砕いたものを付けて油で揚げるもの[注釈 2]を載せており、レモン汁をかけて食べるとしている。チキンカツという呼称は第二次世界大戦後に広がったものである。
呼称、語源の歴史はカツレツに準じる。
種類
編集チキンカツの素材は、もも肉、胸肉、ささみなどが用いられる。ささみを使用した場合は「ささみカツ」などと呼ばれる。
味付けも様々であり、味付け方法も、衣を付ける前の味付けと、衣を付けて揚げた後の味付けに分けられる。
衣を付ける前の味付けには、コショウ、ナツメグ、カレー粉、バジリコをはじめとするスパイス、ハーブ類などによる下味、チーズ、梅肉、紫蘇など追加する素材によるバリエーションがある。
またソースもウスターソース、とんかつソース、ドミグラスソース、トマトソース、タルタルソース、レモン汁、大根おろし、 塩、コショウなどのバリエーションがある。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 前田辨之助、『料理する人の爲に』p675、1931年、京都、日本婦人割烹講習會
関連項目
編集- シュニッツェル - ドイツ風肉の揚げ焼き。