チキャプ
チキャプ(སྤྱི་ཁྱབ་、中国語: 基巧)は、1910年代に当時チベットの元首ダライ・ラマ13世の命によってチベットの各地に設置された地方総督職。各地方の中心都市に設置され、複数のゾン(宗)を管轄した。
各チキャプの所在と管轄領域、設置年代
編集ドメー・チキャプに関する毛里和子の主張
編集近現代政治史の専門家毛里和子は、著書『周縁からの中国』で
という見解を提示しているが、1総督職にしかすぎないドメー・チキャプをチベットの中央政府であるガンデンポタンと並ぶほどの勢力として過大視する理由、ドメー・チキャプに着任して10数日しかたっていないがプー・ガワンジグメをチベット中央政府と並ぶ三大勢力の一つとして過大視する理由などについては、史料上の根拠をまったく提示していない。
脚注
編集参考文献
編集- 中国蔵学研究中心・西蔵社会科学院・中国社会科学院民族研究所「西蔵封建農奴制社会」課題組『西蔵山南基巧和乃東瓊結社会歴史調査資料』中国蔵学出版社,1992,ISBN 7-80057-058-4 より達瓦次仁、王家風「山南基巧概況調査」(pp.5-24)
- 格勒,劉一民,張建世,安才丹編著『蔵北北民 西蔵那曲地区社会歴史調査』中国蔵学出版社,1993,ISBN 7-80057-069-X より、「第七章 絳基、宗谿与部落」(pp.217-265)